2005年06月25日

松江城山公園のマツにアオサギが巣作り【山陰中央新報2005年6月25日】

松江城山公園(松江市殿町)内にある樹齢200−300年の松の樹上などで、アオサギが巣作りし、大量のふんによる被害で松枯れや観光客への影響が心配されている。鳥獣保護の観点から、ひなが巣立ち、アオサギが移動するまで追い払うこともできず、市観光文化振興課は対応に頭を痛めている。

同課によると、園内でアオサギの巣作りは以前から見られ、今年は公園東側の内堀沿いの松10本と天守閣北のヒノキなど約10本で確認された。

巣作りシーズンは4月下旬から5月ごろ。4月初め、昨年巣があった天守閣東側の約十本のマツの枝に、アオサギが寄り付かないよう釣り糸やシュロ縄を張る対策を講じたが「いたちごっこ」(同課)で、今年は多くが内堀沿いのマツに移動したとみられる。

一本に何十羽ものアオサギが集団繁殖。中でも、堀川めぐり大手前広場発着場近くでは、ふんによる被害で松枯れが進み、堀沿いの石垣は幅数メートルにわたり白一色に。少雨で例年より目立っている。

公園内のふんが落下する個所では、観光客に被害がでないよう、管理事務所がロープを張り、看板を設置するなどして対応している。

同課も「景観が見苦しくならないよう、早急に手を打ちたい」としているが、鳥獣保護法で、ひなの捕獲、卵の採取などが禁止されており、アオサギが移動するまでは対応が難しいという。

例年、梅雨時期にはひなが巣立ち、親鳥も巣を離れるが、今年は空梅雨の影響か、巣離れが遅い。同課は、アオサギが移動するのを待って対応する方針で、被害が広がれば、県などとも協議し、対策を検討する。

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2005年06月11日

アオサギ:北海道内の巣が40年間で4.5倍に増加【毎日新聞2005年6月11日】

北海道内に生息するアオサギの巣の数がこの40年間で4.5倍に増加していることが北海道アオサギ研究会(松長克利代表)の調査で分かった。餌の増加が主な理由とみられるが、一方でコロニー(集団営巣地)の数は、13倍と個体数の増加を上回っており、小規模分散化 の傾向が現れている。小さなコロニーでは、巣をつくっている樹木の伐採によって消失の危険もあり、同会は保護を呼びかけている。

 アオサギはコウノトリ目サギ科に属し、国内で生息するサギとしては最大。大半は、夏は道内で営巣して繁殖し、冬は本州以南に渡る。

60年に行われた全道調査で確認されたコロニーは6カ所、巣の数は約1000個だった。それ以後は、本格的調査が行われなかったが、同会が01年から05年の4年間、繁殖期(5〜7月)と非繁殖期(10〜2月)の全道調査を実施。この結果、コロニーは78カ所、巣は約4500個へ大幅に増加していた。

個体数の増加の理由について、松長代表は「地球温暖化によって春先の解氷期が速まり、川や湖沼などの餌場の確保がしやすくなった」と推定。さらに「本州以南でも、餌となるブラックバスなど大型淡水魚が増え、水田で使用される農薬の減少でドジョウも増加している」ことを挙げている。

一方、「コロニーは、自然保護区内や愛鳥家が保護に取り組む都市周辺部で大規模化しているが、数個単位の小さなものは、伐採などによって消滅する危険性が高まっている」と指摘している。【吉田競】

温暖化で道内に繁殖地増えた?! アオサギ営巣4.5倍 市民グループ代表が調査【北海道新聞2005年6月4日】
<写真:アオサギのヒナ(左)と成鳥=2004年5月、江別市内(松長克利さん提供)>
水辺などに生息するアオサギの道内における営巣数が40年前の4.5倍の約4500個に増えていることが、4日までに札幌の市民グループ「北海道アオサギ研究会」の松長克利代表(39)の調査で分かった。分布は全道に広がっており、松長さんは「温暖化の影響で繁殖地が北上したのではないか」と推測している。

調査は繁殖期(春から夏)と非繁殖期(秋から冬)に分けて2001年10月から05年2月まで実施。使われている巣と放棄された巣を区別し、01-04年の間における営巣数を約4500個と確認した。60年当時の営巣数は文献資料に基づき約1000個と推定した。

巣を一定の集まりのコロニー(集団営巣地)として数えると、01-04年のコロニーは76カ所。管内別では空知の12カ所と上川の10カ所が多く、石狩川など大きな河川や湖沼、海岸沿いに多く分布していた。最大は約350個の巣を含む網走湖コロニー(53300平方メートル)だった。

コロニー数の推移を松長さんの1991年からの調査と文献を基にたどると、60年は6カ所だったのが、80年は14カ所、90年は48カ所。80年代に急増したことが分かった。分布が内陸に広がり、住宅街近くの林などにコロニーを形成する例も増えている。

巣の増加に伴う農漁業への被害も確認された。標津(根室管内)や阿寒湖(釧路管内)など13カ所のコロニー近くの養魚場やふ化場で魚を食べられていたほか、水田の稲が踏みつぶされたり、ビニールハウスが破られるなどの例があった。

営巣数が増えた理由について松長さんは、地球の温暖化や工場の温排水などの人為的な理由で「春先の水辺の解氷が早まり、利用できる餌場が増えたために北海道に渡る個体が増えたのではないか」と推測している。
タグ:アオサギ
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2005年06月10日

サギとの共存いかに「飛来直後に対策を」【朝日新聞2005年6月10日】

フィリピン方面から3月ごろに飛来し、秋まで日本で過ごして繁殖するサギの鳴き声や悪臭、ふん害が、営巣地近くの住民を悩ませている。サギは百〜千羽単位で集団営巣を始め、ひながかえる5〜6月は例年、行政に苦情・相談が寄せられる。人とサギが共存するにはどうすればいいだろうか。(斉藤智子)

「においがひどいし、羽毛が飛んできて、洗濯物やふとんが干せない。門や車にふんがついてなかなか落ちない」
つくば市大角豆の営巣地近くに住む主婦(52)は話す。00年の調査で、シラサギ、ゴイサギが1108羽(推定)。その後、アオサギも飛来するようになった。

悪臭などに耐えかねた住民が土地の所有者に交渉し、5月8日、営巣地の林約4500平方メートルのうち約200平方メートルを伐採した。鳥獣保護法は、鳥や卵は原則、とったり傷つけたりすることを禁じている。このため、伐採によってサギを傷つけないよう、県県南地方総合事務所の担当者が立ち会った。
同事務所には今年に入り、龍ケ崎市、伊奈町からも相談があったという。水戸市の住宅地でも昨年8月、悪臭や鳴き声の騒音の苦情があり、サギ約400羽を確認。市が消臭剤をまいた。サギが去った後に所有者が竹林を間伐し、今年は飛来は確認されていない。

サギについて研究している筑波大の藤岡正博助教授によると、県内には6種類のサギ約2万羽(推定)が飛来し、約10キロ間隔で約20カ所の営巣地がある。住宅地の近くで「問題」を起こしては追い出され、別の場所に移ることを繰り返し、15年ほど前から数自体はほぼ変わっていない。
藤岡助教授は「営巣中に木を切ること自体は、法には触れないが、サギに与える影響が大きく、子育てを放棄してしまうこともある」と語る。そのうえで「営巣時期以外に対策を講じれば、コストもかからず、サギの犠牲も少ない」と話す。たとえば、飛来直後の3、4月は、子育てが安全にできるか不安なため簡単に追い払えるとい う。

さもなければ、行政が誘導するなどして、人家の少ない場所に移ってもらうしかない。実際、神栖町には人家から遠い場所に15年以上続く営巣地があり、総数は約2500羽と推定されている。
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2005年06月01日

圈央道八王子JCT訴訟判決 公益性認定計画に弾み【読売新聞2005年6月1日】

「圈央道事業で得られる公共の利益は極めて大きく、国と都の行政手続きに違法性はない」−−。圏央道あきる野インター(IC)―八王子ジャンクション(JCT)の建設を巡り、同JCT予定地の元地権者や自然保護団体が、国土交通相による事業認定と同予定地の収用を認めた都収用委員会裁決の各取り消しを求めた訴訟で、東京地裁の菅野博之裁判長は31日、元地権者ら敗訴の判決を言い渡した。原告側からは落胆する声が相次ぐ一方、事業の公益性が認められたことで、圏央道の計画推進に弾みが付いた格好だ。

原告側「行政追随」と控訴方針

 裁判は午後1時半、103号法廷で開廷。菅野裁判長が、自然保護団体などについて原告適格を認めずに請求を却下し、原告適格が認められた元地権者らの主張もことごとく棄却する判決文を読み上げると、原告側が陣取った傍聴席からため息が漏れた。
 原告側は判決言い渡し後、地裁隣の弁護士会館で記者会見を開いた。原告団長で、行政による環境影響評価の不適正を訴えた植物学者の吉山寛さん(77)は、「我々の血と汗による立証を全く理解しない判決だ」と嘆いた。ほかの原告も、判決が「騒音や大気汚染の恐れがあり、オオタカの営巣放棄は遺憾」としながらも、騒音や大気汚染が環境基準以内とした点について、相次いで批判した。
 また、原告側代理人の鈴木堯博弁護団長(68)は、「国交省の言い分をほぼ認める行政追随の判決。司法の行政チェック機能の強化が期待される時代と逆行している」と強調、直ちに控訴する方針を明らかにした。
 一方、都収用委の関哲夫会長は、「収用委のこれまでの主張が認められたと評価しており、今後も土地収用法に基づき適正に事件の処理を行いたい」とのコメントを発表。圏央道促進協議会会長の黒須隆一・八王子市長は、「圏央道への地域の期待は大きく、一部の反対のために中央道との連結が遅れることは断じて許されるべきでない。当然の判決と受け止めている」との談話を出した。
 また、北側国土交通相は「判決は、これまでの国の主張を認めたものと評価している。地域住民・自治体などから早期開通を熱望されており、一日も早い供用を目指して引き続き事業を推進する」とコメントした。石原知事は「圏央道は、首都圏の交通渋滞の緩和などに資する重要な路線で、早期開通を強く要望している。(判決は)東京地裁の良識ある判断と考える」とのコメントを出した。

あきる野ICの控訴審に影響か

今訴訟では、圏央道の公益性の有無や、国と都が土地収用法に基づき、八王子JCT予定地などの未買収地の収用に乗り出した一連の行政手続きの違法性の有無が主な争点になったが、国、都側のほぼ全面的な勝訴に終わった。圏央道については、あきる野ICの事業認定と収用裁決の取り消しを求めた行政訴訟の控訴審が東京高裁で年内に、八王子JCTなどの工事差し止めを求めた民事訴訟が地裁八王子支部で来年にもそれぞれ判決が下される見込みだが、今回の判決は一定の影響を与えると見られる。

八王子訴訟 圈央道認定は「適法」 東京地裁 取り消し請求退ける【東京新聞2005年6月1日】
 首都圏中央連絡自動車道(圏央道)建設に反対している高尾山(東京都八王子市)周辺の住民ら約千人と自然保護団体7団体が、国の事業認定と東京都収用委員会の土地収用裁決の取り消しを求めた訴訟の判決が31日、東京地裁であった。菅野博之裁判長は「渋滞緩和など事業でもたらされる公共の利益が、騒音などの不利益を上回る」として事業認定などを適法と判断、原告の訴えを退けた。原告側は控訴する方針。
 圈央道をめぐっては、あきる野インターチェンジ(IC)周辺工事の訴訟で昨年、同じ東京地裁が事業認定と収用裁決を取り消す判決を出しており(国などが控訴)、司法判断が分かれた。
 裁判の対象は八王子ジャンクション(JCT)−あきる野IC間の山林など約9kmのうち約5.4km。八王子JCT付近の土地所有者や周辺住民、建設に反対する支援者らが訴えていた。
 判決で、菅野裁判長は圏央道について「都心部への車両の進入を数%から10%減らし、混雑緩和や首都圏全体の交通の円滑化に役立つ」と認定。「公共の利益は極めて大きい」と評価した。
 そのうえで「かなりの騒音と大気汚染がもたらされる恐れがあり、住民にとって相当な不利益だが、環境アセスメントは適正で環境基準内。(希少野生動物の)オオタ力の営巣地が放棄されたのは遺憾だが、相応な配慮もされている」として請求を棄却した。
 建設地に所有権や賃借権のない周辺居住者らの請求は「原告適格がない」として却下。収用裁決取り消し請求も「既に明け渡しが完了している」などとして退けた。 
 事業認定は2002年に告示。住民らは同年、「大気汚染や騒音が発生する。建設費で国や日本道路公団が財政危機に陥る」として提訴した。

圏央道認定判決 「国の主張丸のみ」 敗訴の原告ら 行政優位の司法批判【東京新聞2005年6月1日】
「本件事業の公共の利益は、マイナス面を上回る」。圈央道の建設工事にストップをかけようとした訴訟は、東京地裁で31日、住民側の訴えが退けられた。国側が敗訴した昨年の別の訴訟とは異なる結果に、判決を傍聴した原告や支援者たちは肩を落とした。
 原告らは弁護士会館で会見。弁護団長の鈴木堯博(たかひろ)弁護士は「判決は国の主張を丸のみにしている。行政優位の司法の構造を一歩も出ていない」と批判。「当然控訴する」と断言すると、支援者らから拍手がわき起こった。原告団長で植物研究家の吉山寛さん(77)も「不当判決の一言に尽きる。私たちの立証をまったく理解していない」と語気を強めた。
 自然保護団体のメンバーも怒りをあらわに。オオタカ保護などに取り組む原告団副団長の米田徳治さん(61)は「工事の影響でオオタカは4年も営巣を放棄している。国の保護策を評価した判決はオオタカを侮辱している」と言い切った。
 会見には、あきる野インターチェンジ周辺の事業認定訴訟で、昨年4月の一審判決で勝訴(国側が控訴)した原告らも駆け付けた。弁護士の一人は「控訴審への悪影響を危ぐせざるを得ない」と心配を募らせていた。

工事「わが身削られるよう」
元反対同盟事務局長の妻・峰尾さん
遺志継ぎ運動

 「夫の遺志を継いで頑張ってきました」。圈央遺・八王子ジャンクション(JCT)の建設が進む東京都ハ王子市裏高尾町。同町で暮らす原告の峰尾章子(あやこ)さん(76)は、反対運動の先頭に立ってきた亡き夫の遺志を継いだ。
 圈央道の建設計画が公表された1984年。住民による「反対同盟」が発足、夫の幸友さんが事務局長に就いた。近くを走る中央道の開通で、住民は車の騒音や排ガスに悩まされていた。
 幸友さんは、神奈川県立高校の造園科教諭だった。定年の一年前に退職し反対運動に専念した。「高校の教え子たちに学校新聞で『裏高尾の田中正造』と紹介されたこともあった」と章子さんは振り返る。田中正造は、栃木県の足尾銅山鉱毒事件の解決に一生尽くした明治の政治家だ。
 林業を営んでいた峰尾家は、八王子JCT予定地に山を所有していた。山の強制収用を予想していた幸友さんは「木を切られるんだったら、体を木に縛り付けても切らせない」と口癖のように漏らしたという。
 幸友さんは97年、70歳で他界した。昨年8月に強制収用が決まった山は間もなく削られた。「まるで私の身が削られているようでした」と章子さん。やがて、自宅の目の前にビルのような高さの橋脚が完成した。
 体調を崩して出廷できず、判決の結果は自宅で聞いた。「残念ですが、最後の最後まで頑張っていきたい」。力を振り絞るように語った。

圏央道建設 取り消し請求棄却 東京地裁 八王子の住民ら敗訴【朝日新聞2005年6月1日】
 東京都心から40〜60km圏を環状に結ぶ「首都圏中央連絡自動車道」(圏央道)の建設で自然環境が破壊されるとして、東京都八王子市内の住民らが国土交通相による事業認定の取り消しなどを求めた行政訴訟の判決が31日、東京地裁であった。菅野博之裁判長は「都心の交通渋滞緩和などの利益が、騒音や大気汚染などの不利益を上回る」と述べ、請求を棄却した。原告側は控訴する方針を明らかにした。
 原告は、収用された土地の所有者や支援のために土地を賃借するなどした市民ら計約1千人と7つの環境保護団体。八王子市内の区間の事業認定取り消しのほか、都収用委員会による八王子ジャンクション(JCT)建設予定地の土地収用裁決の取り消しを求めていた。
 問題となった区間は、八王子JCT−あきる野インターチェンジ(IC)のうちの約5.4`で、都立高尾陣馬自然公園や国指定史跡・八王子城跡の下にトンネルを通す工事が進んでいる。
 判決は、事業による利益と不利益を比較。不利益については「騒音と大気汚染は環境基準以内」と指摘、工事によるオオタカの営巣地放棄を認めつつも「過大視できない」と述べた。
 一方、利益として、首都圏全体の交通の円滑化や国道16号などの混雑緩和などを挙げたうえで、「これらが不利益を上回り、事業認定と収用裁決は適法だ」と結論づけた。
 圏央道をめぐっては今回の区間の北側にあたる、あきる野IC付近についても住民らが同種の訴訟を起こし、東京地裁の別の裁判部が昨年4月、住民側勝訴の判決を言い渡した(国交相などが控訴)。この判決では騒音被害の不利益を重視。行政側の「交通渋滞緩和に役立つ」などとする主張を「裏づけを欠く」と批判して、事業の必要性自体に疑問を呈した。
 八王子市内の区間をめぐっては、東京地裁八王子支部で建設差し止め訴訟も審理が続いている。
 原告団と弁護団は判決後、「行政の主張する圏央道の公共性、公益性を無批判に採用した行政追随の判決だ。今後も建設反対運動を盛り上げ、工事中止に全力を尽くす」などとの声明を出した。
 北側国土交通相は「国の主張を認めていただいたと評価している。首都圏の環境改善、渋滞緩和等に資する重要な道路として、多くの地域住民・自治体等から早期開通を熱望されており、一日も早い供用をめざして引き続き事業を推進していく」との談話を発表した。

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