2014年05月27日

京都・宇治川鵜飼に夢の2世? 前例ない人工ふ化へ【京都新聞2014年5月27日】

 京都・宇治の夏の風物詩「宇治川の鵜飼(うかい)」のウミウが今年初めて産卵し、鵜匠が人工ふ化に乗り出した。飼育のウミウの産卵は珍しく、その卵を人為的にかえす試みは前例がないという。鵜匠は「元気な子が生まれてほしい」と2世誕生を待望している。

 鵜匠の松坂善勝さん(76)が26日朝、宇治橋上流の塔の島(京都府立宇治公園)にある小屋で2羽の近くに卵があるのを見つけ、ふ卵器に移した。2羽は2005〜06年に茨城県日立市の海岸で捕獲された野生のウミウ。いつも仲良く寄り添い、今季初めて交尾のような行動も確認されていた。

 産卵は19日と23日に続いて3回目。最初の卵は落下して割れたため、わらで巣作りできる環境を整えた。しかし2回目も巣の外に落ち、今回は人の手でかえすことにした。

 130羽以上のウミウがいる「長良川の鵜飼」(岐阜市)や、ウミウを30年以上飼育している日立市のかみね動物園でも産卵した例は過去になく、関係者は「ふ化すればとても貴重だ」と注目する。

 卵は1〜2週間で有精卵かどうか判明し、ふ化は約1カ月かかるという。現在は宇治市観光センターの事務所でふ卵器に入れて保温している。

 女性鵜匠の澤木万理子さん(40)は「無事に生まれたら、国内で途絶えている手綱をつけない『放し鵜飼』が実現できるかも」と夢を膨らませる。
http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20140527000147

ttps://archive.today/mG2GL

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2014年05月22日

鵜匠びっくり、鵜が産卵 京都・宇治川【京都新聞2014年5月22日】

宇治川鵜飼の鵜が産卵した卵。人工芝の上で巣を作っている鵜が産んだとみられている(宇治市宇治・塔の島)
 繁殖はしないとされている京都府宇治市の宇治川鵜飼(うかい)の鵜が卵を一つ、産んでいたことが分かり、鵜匠たちを驚かせている。今回はひびが入ってしまったが、鵜匠たちは次の産卵を心待ちにしている。

 宇治川・塔の島(府立宇治公園)にある鵜小屋には14羽の鵜がおり、鵜匠が毎日、えさやりや掃除をする。鵜匠の澤木万理子さん(40)が卵を見つけたのは19日午後。鵜小屋で、仲良く寄り添う2羽の近くに、薄い青色の卵が落ちていた。高さ7センチ、直径3・8センチ、重さ61グラム。落ちた衝撃のためか、ひびが入っていた。

 鵜飼の鵜は、野生のウミウを捕まえて訓練する。宇治川鵜飼に携わって60年近い鵜匠の松坂善勝さん(76)は「人間の手に入ったら、繁殖しないと師匠から聞いた」と話す。岐阜県の長良川鵜飼や、愛知県の木曽川鵜飼でも「過去にない」(岐阜市鵜飼観覧船事務所、犬山市役所)と話す。約20年前と約5年前に産卵があった広島県三次市(みよし)の鵜飼は、鵜が卵を踏んでしまったという。

 宇治川の鵜の健康診断を担当する獣医師高橋将哉さん(34)=宇治市広野町=によると「環境変化に加え、訓練のストレスで繁殖しないのでは」と推測する。

 鵜は雌雄の判別が難しく、雌同士の可能性もあるが、2羽は交尾らしい行動をし、20日は鵜匠が敷いた人工芝の上に巣を作った。澤木さんは「下腹部が膨らみ、しんどそう。出産が近いのでは」と期待。高橋さんは、もし卵が産まれたら、ふ化を試みたいとしている。

 6月14日の鵜飼の「川開き」を前に、21日は高橋さんらが鵜の心音や体重を調べた。今年はどの鵜も健康状態は良好という。鳥インフルエンザの簡易検査で陰性も確かめた。神経質になっている2羽は目視で確認し「飼育環境が良いのだろう」と話していた。
http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20140522000026

ttps://archive.today/EkZtg
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2014年05月20日

8年ぶり、新顔の鵜2羽デビュー 京都・宇治川の鵜飼【京都新聞2014年5月20日】

 京都・宇治の夏の風物詩、宇治川の鵜飼で今シーズン、新たに仲間入りした2羽の鵜がデビューする。新加入は8年ぶり。6月の川開きを前に、鵜匠が餌付けに慣れるよう特訓するなど準備を進めている。

 2羽は野生のウミウが飛来する茨城県日立市の岬で捕獲された。宇治川・塔の島(府立宇治公園)の小屋で飼育している鵜14羽のうち2羽が昨年死ぬなどし、補充のために今月迎え入れた。

 体の所々に白い毛が残り、ともに生後約1年とみられる。現在はかごに入れて飼育し、訓練を積んで9月までの鵜飼シーズン中に登板する予定。女性鵜匠の澤木万理子さんは「久々の若い鵜の加入で成長が楽しみ。野生だったので体は締まっていて、活躍してくれそう」と期待する。

 宇治川の鵜飼は6月14日に開幕し、9月21日まで。午後6時〜8時(9月中は5時半〜7時半)。問い合わせは宇治市観光協会TEL0774(23)3334。
http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20140520000035

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2014年05月13日

アホウドリのひな?1羽見つかる 小笠原諸島で戦後初【朝日新聞デジタル2014年5月13日】

小笠原諸島媒島で見つかったアホウドリの可能性があるひな(左)。その右は近種のクロアシアホウドリの成鳥とひな=東京都提供

 東京都は国の特別天然記念物で絶滅危惧種のアホウドリとみられるひなを、小笠原諸島の無人島、媒島(なこうどじま)で確認したと発表した。国内のアホウドリの繁殖地は伊豆諸島の鳥島と尖閣諸島があるが、ひながアホウドリと確認されれば小笠原諸島では戦後初となる。

 都によると、都とNPO法人小笠原自然文化研究所が7日、生息状況を調べ、ひな1羽を発見。羽毛のDNA型分析で特定する。

 アホウドリの生息数は鳥島と尖閣諸島で計約2500羽。小笠原諸島は戦前まで数万羽が生息したが、羽毛採取の乱獲で絶滅した。環境省と山階鳥類研究所(千葉県)が新たな繁殖地をつくるため、2008〜12年、媒島の北5キロにある小笠原諸島の聟島(むこじま)に鳥島から70羽のひなを移した。

 媒島は広さ約1・4平方キロで、近種のクロアシアホウドリの生息地。都は媒島で野生のヤギを駆除しており、繁殖環境が回復したとみている。
http://www.asahi.com/articles/ASG5F2VVVG5FUTIL005.html

ttps://archive.is/xFNXF
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2014年05月08日

渡り鳥、微弱な電磁波でも方向失う【ナショナルジオグラフィック日本版ニュース2017年3月25日】

科学者は、ヨーロッパコマドリを観察して、渡り鳥が地球の磁場を頼りにどのように方向を決めるかを探究している。

PHOTOGRAPH BY ANDREW PARKINSON / CORBIS
 鳥の行動に関する実験の失敗から、微弱な広帯域電磁波の影響について驚くべき知見が得られた。 ドイツのオルデンブルク大学の感覚神経学教授ヘンリク・モウリトセン(Henrik Mouritsen)氏は2005年の春に、渡り鳥の脳の研究を開始した。渡り鳥が地球の磁場に基づいて方向を決めるとき、脳のどの部分を使っているかを調べるという野心的な研究だ。ところが研究を始めたとたんに、モウリトセン氏を驚かせる出来事が起こった。

 鳥が本能的に持っているはずの渡りの行動が、めちゃくちゃになったのだ。渡り行動については十分な調査報告があり、モウリトセン氏もそれを前提として研究を設計していたにもかかわらずだ。

 モウリトセン氏の研究チームは3年かかって、この一見異常な鳥の行動の真相を突き止めた。しかし、その探求の過程で、驚くべき事実が判明した。鳴禽類の保護にも、人間の健康にも、重大な関わりを持つ事実である。

◆鳥も研究者もうろたえた

 モウリトセン氏の研究は、夜間に渡りをするヨーロッパコマドリを2つのグループに分け、それぞれを別の木製の小屋に入れることから始まった。使うのは、すでに北に向かう予兆を見せているヨーロッパコマドリだ。片方のグループは対照群で、もう片方のグループには、実験が軌道に乗ったなら、さまざまな処置を施す予定だった。

 鳥を入れる小屋の中には、エムレン・ファネルという漏斗型の特殊なケージが入っている。漏斗の内側には感熱紙が貼られ、鳥が上に出ようとするとき、脚でひっかいた跡が記録される。小屋の中では、太陽や星といった、方向を決めるほかの手掛かりがないため、鳥は地球の磁場を頼りにするはずだ。木製の小屋の壁は、磁場を妨げない。鳥は北に向かって飛び立ち、出て行くときの跡を感熱紙に残すことになる。

 これまでに数え切れないほど行われてきた実験では、決まった方向に向かうそうした跡が残されていた。ところが、今回の実験では、最初からそうはならなかった。

 コマドリたちは、北の方向が分からないようだった。「3年間、春も、秋も、鳥たちは基本的にランダムな方向に飛び上がっていた」と、モウリトセン氏は報告する。

 餌や、ケージや、ケージの形や、光や、光を当てる周期を変えてみても、漏斗の内側のひっかき跡のランダムさに変化はなかった。

 あるとき研究チームは、小屋の中にアルミニウム製のファラデーケージを入れてみた。ファラデーケージとはアースされた金属のかごで、地球の強力な静磁場は遮断しないが、電気器具や電子機器などから発生する、変化する弱い電磁場は遮断する。そのうえでコマドリをエムレン・ファネルの中に離すと、鳥たちは北に向かって飛んでいった。モウトリセン氏には、奇跡のように思えた。

 この時点で研究は予定より3年遅れていたが、すぐにチームは当初の目的であった脳の実験を開始した。その研究成果は、2009年に「Nature」誌に発表されている。

 しかし、ファラデーケージで解消した異常行動は、なお謎として残った。

◆微弱電磁波と異常行動がシンクロ

 微弱な電磁場の人体への影響の問題は、携帯電話などの安全性とも関連して論争が続いている。微弱な電磁場が行動のプロセスに影響を及ぼすという仮説について、科学的に信頼できる証拠は存在しない。

 また、ファラデーケージが微弱な電磁波を遮断して障害を解消したのだとしたら、これまでのほかの場所での実験は、なぜファラデーケージなしでうまくいっていたのだろう。何かが違ったのだろうか。

 脳の実験を終えた後にモウリトセン氏らは、簡単なテストをしてみることにした。小屋に入れたファラデーケージのアース線を、つないだり切ったりしたのだ。

 パターンは完全に一致した。アース線を操作するだけで、鳥の方向感覚のメカニズムが働いたり乱れたりした。

 この現象に関心を強めた研究チームは、次に、小屋の中の電磁波の乱れを、ファラデーケージをアースした場合としない場合とで測定した。アースをしない小屋で検出されたノイズは、AMラジオ波の広い周波数帯にわたり、非常に弱いものだった。世界保健機関(WHO)が人間の健康を守るために採用しているガイドラインの100分の1から1000分の1程度だ。それでも、不思議なことに、鳥の磁気コンパスの機能を停止させるには十分だったのだ。

 さらに、決定的な証拠として、外部の電磁波を遮断した小屋の中で、AMラジオ波程度の弱い広帯域のノイズを発生させると、鳥の磁気コンパスは働かなくなった。

「鳴禽類に大きな影響があることが分かった。しかし、それでも渡りをする無数の鳴禽類は、季節ごとに望んだ場所に到着している。AMラジオは世界中どこでも聞くことができる。ではどうしてそのラジオ波が鳥を邪魔できるというのだろう」と、モウリトセン氏は疑問を抱いた。

 研究チームは実験を街の外で行った。あらゆる電気器具や電子機器から離れたオルデンブルク郊外の野原の真ん中で、同じ実験を繰り返したのだ。野原で遮蔽されていない小屋のノイズレベルは、オルデンブルクでの実験で遮蔽した小屋の中と同じくらいだった。鳥たちは北に向かって飛び立っていった。

 ほとんど信じ難いことだったが、答えは明らかだった。微弱な広帯域の電磁波ノイズが、渡りをする鳴禽類が季節ごとに目的地に向かうルートを知るために用いる最重要機能を無力化しうるということである。そして、現在の都市圏には、そのような電磁波ノイズが溢れている。

 この発見で、渡りをする鳴禽類が減ってきているという心配な事実を説明できるかもしれないとモウリトセン氏は話す。

 この発見は、人間の生活が生み出す微弱電磁場が生物学的プロセスに影響を及ぼすという、科学的に健全な初めての証拠でもある。

 モウリトセン氏によると、観測された周波数から見て、これらは携帯電話や送電線によるものでなく、ほかの電波源によるものだが、それが何かは特定できていないという。

 この研究は、「Nature」誌オンライン版に5月7日付けで掲載された。

Photograph by David McNew / Getty
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/9206/

http://archive.is/I5Fsp
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