2014年10月30日

鳥の胚は鳴き声を聞き分けている 【ナショナルジオグラフィックジャパン2014年10月30日】

人は子宮の中にいるときから声を聞き分けられるが、そのような能力を持つ種がほかにもいた。ルリオーストラリアムシクイという鳴き声の美しい小さな鳥も卵の中にいるときから同じ種の個体ごとに異なる声を識別できることがわかった。
 10月28日付で「Proceedings of the Royal Society B」誌に発表された論文によれば、ルリオーストラリアムシクイの胚は周囲の音に耳を澄ませ、聞こえてくる音が同じ種のまだ聞いたことがない声かどうかを識別できるという。人以外の種が胚の段階で個体ごとの違いを区別できることが示されたのはこれが初めてだ。(全文はリンク先で)
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20141030003

ブログ開設直前の記事だったので掲載を見送っていたものです。
これからも面白い記事については折を見て「管理人選!過去の鳥ニュース」カテゴリで扱っていきます。

この記事、要約すると、ルリオーストラリアムシクイの胚に同種のある個体の鳴き声を聞かせると心拍数が低下する=集中している。
同じ個体の鳴き声を聞かせ続けても、やがて慣れて心拍数が下がらなくなる。
同種の別の個体の鳴き声を聞かせると再び心拍数が下がる。
つまり鳴き声を区別している、ということだそうです。
人間の胚なら32〜34週で獲得される能力が、この鳥の場合受胎2週以内に獲得されるということです。
すごい話です。

ttps://archive.today/yFaP4

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希少種の指定解除巡り対立 オオタカ巡り環境省と保護団体【日本経済新聞2014年10月30日】

 絶滅の恐れがあるとして「希少種」に指定された動植物の生息数が、努力の結果増えた場合に指定は解除すべきか――。この問題で環境省と自然保護団体が対立している。主人公はオオタカ。制度の科学的運用を主張する同省と、自然保護の象徴の鳥を守りたい団体側。論争の行方は、希少種の取り扱いのモデルケースにもなりそうだ。

 「オオタカは身近な自然の象徴。解除は時期尚早だ」。10月上旬、東京都内で開かれたシンポジウムで、環境省の担当者が説明した指定解除の方針に批判が相次いだ。解除で生息地が再び開発の危機にさらされるのではないかとの懸念は、自然保護団体に根強い。

 オオタカは高度経済成長期の住宅地造成などの影響を受け、1984年の民間調査で全国に300〜489羽と推定されるまで減少。同省は、93年の種の保存法施行と同時に「国内希少野生動植物種」に指定した。

 同法は土地の所有者が希少種の保存に留意しなければならないと規定している。2005年の愛知万博では、会場予定地だった愛知県瀬戸市の「海上の森」で営巣が確認されたため、計画が大幅に縮小された。

 日本オオタカネットワークの遠藤孝一代表は「里山の生態系を守ることができたのは、オオタカが希少種だったからこそで、環境省はそうした影響もよく考えるべきだ」と訴える。

 オオタカは90年代に入って生息数が増えた。レッドリストでは06年、絶滅危惧から準絶滅危惧に“ランクダウン”。08年の専門家調査では、関東地方と周辺で約5800羽が確認された。

 環境省の担当者は「希少種は、個体数などの根拠に基づき指定するもの。科学的に運用しなければ希少種全体の信用にかかわる」と懸念を示す。

 指定解除になれば、08年のルリカケスに続く2例目。解除後も定期的に生息調査を実施し、再び絶滅の恐れがあると評価された場合は再指定も検討する。捕獲は鳥獣保護法で規制される。

 最大の課題は、里山の開発など、自然保護団体が心配するような生息環境への影響をどう防ぐかだ。環境省は都道府県に猛禽(もうきん)類保護のガイドラインを周知する方針だが、団体側は「法律的な裏付けがなければ意味がない」と効果に否定的。

 山階鳥類研究所の尾崎清明副所長は「生息数を見れば指定解除は妥当だが、希少種のお墨付きがあって初めて開発にブレーキがかかるのも事実。環境省は慎重論が根強いことを踏まえ、解除後の措置を丁寧に説明すべきだろう」と話した。〔共同〕
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG30H0O_Q4A031C1000000/

ttp://archive.is/o18BS
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2014年10月29日

もうひとつの動物園:守り・伝える/58 ライチョウ/4 /東京【毎日新聞2014年10月29日】

毎日新聞 2014年10月29日 地方版

 ◇生活実態を調査

 ニホンライチョウ(以下ライチョウ)を富士山に放鳥した翌年の1961年、長野県大町市の市立大町山岳博物館と信州大学は北アルプスの爺(じい)ケ岳でライチョウの生活実態を記録した。5〜10月の毎日、夜明けから日没までライチョウの行動を至近距離で観察。63年には3〜4月の40日間にわたって連続調査を実施した。冬季以外の基本的な生活が明らかになった。

 春分の頃、雪化粧した爺ケ岳の稜線(りょうせん)は黒い部分が目に付くようになる。山頂に夜明けが訪れると、ライチョウはねぐらから餌場に飛来し、コメバツガザクラやミネズオウなどツツジ科の植物をついばむ。

 冬の間、群れで暮らしていた雄たちは順位を争って縄張りを確立する。日増しに赤みを増す目の上の「肉冠(にくかん)」を開き、頭を突き出して威嚇し合う。4月下旬、雌も高山に姿を現す。純白だった羽に黒褐色の羽毛が交じり始め、頭や首、背が黒くなる。

 大学生の時、同博物館の調査に参加した宮野典夫館長(63)は「ライチョウはチャボほどの大きさ。ずんぐりした体形と体の割に短い翼は飛ばないイメージだったが、鋭い羽ばたきで一気に飛び去った時は自分にも羽があればと思った」。【斉藤三奈子】
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20141029ddlk13040139000c.html

ttps://archive.today/babrq
タグ:ライチョウ

2014年10月22日

もうひとつの動物園:守り・伝える/57 ライチョウ/3 /東京【毎日新聞2014年10月22日】

 ◇明治時代、各地で乱獲

 石川、岐阜県境の白山に生息するニホンライチョウ(以下ライチョウ)は民俗信仰とも結びつき、大切に扱われてきた。幕府の命を受けた加賀藩は、白山と立山に絵師を派遣してライチョウを実写させ、1734(享保19)年に図譜を幕府に贈った。調査以外のライチョウ捕獲は禁止された。

 明治時代、山岳信仰の衰退や猟銃の普及でライチョウは各地で乱獲された。政府は1910年、ライチョウを保護鳥に指定して捕獲を禁止し、23年に天然記念物に指定。30年代以降、白山のライチョウは確かな生息情報が途絶えた。雌1羽の生息が確認されたのは2009年。約70年ぶりのことだった。今年5月に登山者が撮影したライチョウは、09年に確認した雌と同じ足環(あしわ)を付けていた。

 ライチョウは1955年に国の特別天然記念物に指定され、各地で保護活動が展開された。60年には林野庁が中心となり、北アルプスの白馬岳で7羽を捕獲。富士山で放鳥したが、70年を最後に確認できなくなった。

 富士山には、ライチョウの営巣や隠れ場所として重要なハイマツがなく、餌となる高山植物も豊かではなかった。鳥類生態学が専門の信州大学、中村浩志名誉教授(67)は「鳥の生態が分からずに放鳥したことが原因」と分析した。【斉藤三奈子】
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20141022ddlk13040169000c.html

ttp://archive.today/ejVWB

2014年10月16日

乱気流かわすワシの「翼の折り畳み」動作を解明、英研究【AFPBB News2014年10月16日】

インドとパキスタン国境Gharana付近の上空を飛ぶソウゲンワシ(2013年1月19日撮影、資料写真
【10月16日 AFP】風を受けて空高く舞い上がるワシは、乱気流に遭遇すると翼を折り畳み、筋肉の損傷を防いでいることを示唆する実験結果が、15日の英国王立協会(British Royal Society)の学術誌「Journal of the Royal Society Interface」発表された。

 英オックスフォード大学(Oxford University)の動物学者のチームは、両翼を左右に広げた際の幅が1.9メートルに及ぶ猛禽類、ソウゲンワシ(学名:Aquila nipalensis)の飼育鳥に小型の飛行記録計を取り付けた。

 背負い袋に格納されたこの75グラムの小型の装置は、英ウェールズ(Wales)の人里離れた場所の上空を飛行するソウゲンワシの位置、飛行速度、加速度を測定。研究チームは同時に地上からワシの映像を撮影した。

 45回分の飛行データを調べた結果、ワシは大きな突風を受けて上方に突き上げられた時、瞬間的に両翼を体の下に下げ、「翼を折り畳む」ような動きをして反応していることが分かった。

 この動きにより、ワシは急降下する形になるため、翼にかかる空気抵抗は低減される。

 1回の「折り畳み」の動作の持続時間は約3分の1秒だが、非常に風が強い状況では1分間に最高3回用いられていた。

 グラハム・テイラー(Graham Taylor)教授(動物学)は「急な上昇飛行は、労力を必要としないようにみえるかもしれないが、ただ労せずして風に乗っているわけではない」と語る。

「急の上昇で鳥は長い距離を飛行することができるかもしれないが、同時に飛行筋に甚大な負担をかけることになる」

「上昇気流などの上向きの空気の塊は、多数の乱気流やバフェッティング(風の乱れによる振動現象)を発生させる性質があるため、これによって鳥は翼が急激に揺さぶられ、空からたたき落とされる恐れがある」

 翼を折り畳む動作は、自動車のサスペンション(緩衝装置)のような働きをしており、ワシが大きな突風によって傷つけられるのを防ぐために衝撃を吸収する役割を果たしていると考えられる。ワシは、コンドルやトビなどを含む滑空飛行する鳥類に分類されている。

 これまでのところ、実験は1羽の鳥に対してのみ行われているだけなので、他種の鳥も「折り畳み」の技を用いるかどうかは不明だ。

 この技は、航空機の設計技師らの興味を引く可能性があるとテイラー教授は指摘しているが、ジェット旅客機などの固定翼の大型航空機に適用される可能性は低い。それでも乱気流に弱い超軽量飛行機には有用な技術になるかもしれない。
http://www.afpbb.com/articles/-/3029039

ttps://archive.is/brQBX
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