鹿児島県出水市で越冬中のマナヅル1羽が高病原性鳥インフルエンザに感染した問題で、県は5日、新たにツルのねぐらの田んぼに張った水から、鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。感染したツルとは別のツルやカモなどの野鳥のふんに含まれていたウイルスが、水に混ざった可能性が高いという。致死率の高い高病原性かどうか鹿児島大で確定検査をしており、6日にも結果が判明する。
県によると、ねぐらは同市荘(しょう)にあり、感染ツルの発見場所から西に約2キロ。これまでに野鳥や鶏の大量死などの報告はないという。
市は週に1回程度、ねぐらから水を採取し、ウイルスの有無を調べている。今回見つかったのは1日に採取した水。鹿児島大の遺伝子検査で、感染したツルと同じ「H5N8亜型」と確認された。ウイルスの寿命は約1週間で、感染ツルは11月23日に保護されたことから、このツルが媒介したのではないとみている。
環境省は5日、このねぐらから半径10キロ圏を野鳥監視重点区域に指定し、監視区域は二つの円を描く形に拡大した。県は6日、3キロ圏の新たに10カ所の養鶏農場に立ち入り検査する。
ねぐらは約0・5ヘクタールずつ4カ所あり、今季飛来した約1万4千羽のうち7割が越冬する。水は市がツルのために近くの高尾野川から引いている。県は「ウイルスが人に感染する可能性は非常に低く、冷静に対応してほしい」と呼び掛けている。
=2014/12/06付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/kagoshima/article/131594
大量死など流行の兆候は見られませんが、引き続き注意が必要です。
鳥インフルエンザウイルス自体は水禽に常在です。水辺で検出されること自体は珍しくありません。ttps://archive.today/2lb2F