2016年02月29日

ライチョウ、野生に耐える腸内再現へ 人工飼育、環境省が細菌研究【朝日新聞デジタル2016年2月29日】

夏毛に包まれたライチョウ=環境省提供
 絶滅が心配されている国の特別天然記念物ライチョウの人工飼育で、腸内細菌群を野生のものに近づける研究に環境省が乗り出す。腸内細菌は、エサの毒を分解するなど自然界で生きていくのに重要な役割を果たしているとみられている。人工飼育のものは細菌の構成が異なり、野生復帰に向けた課題になっていた。

 ライチョウの人工飼育は昨年、東京・上野動物園と富山市ファミリーパークで開始。現在は富山市で3羽が生き残っている。ただ、病気を防ぐために抗生剤を与えることなどから、腸内細菌の構成は野生とは大きく異なる。エサとなる有毒植物の毒を分解する細菌が極めて少ないことが判明、このままでは野生復帰は難しいとみられていた。

 このため、新年度から京都府立大、東邦大、日本大などによる研究班を設置し、腸内細菌の再現を目指すことにした。野生のヒナが親のフンを食べる行動を分析、腸内細菌の構成を受け継ぐのに重要な時期を割り出す。必須な細菌の特定を進め、近縁種に与えて定着の度合いや解毒効果などを調べるという。

 リーダーの牛田一成・京都府立大教授は「腸内細菌の重要性が示せれば、動物園などでの保全事業全体の技術確立に貢献できる」と話す。

 (小坪遊)
http://www.asahi.com/articles/DA3S12234321.html

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(自然旅)干潟歩いて生き物観察 千葉・三番瀬 東京湾で貴重なふれあい【朝日新聞デジタル2016年2月29日】

生き物を見つけ、観察し、放す。参加者は夢中で干潟を歩いていた=千葉県船橋市の三番瀬

 倉庫街をバスに揺られ、終点で降りて歩くこと約3分。目の前に光り輝く水面が広がった。見上げると水鳥の群れ。遠くに富士山も見える。千葉県の東京湾最奥部に広がる干潟、三番瀬(さんばんぜ)だ。

 2月中旬。長靴姿の10人ほどのグループが干潟を歩いていた。視線は足元。ゆっくり歩き、1センチ足らずの小さな穴をログイン前の続き見つけると、干潟の泥を注意深く掘り起こす。小さなカニやエビ、ゴカイの仲間が見つかるたびに皆で集まり、のぞき込む。「可愛いね」。寒い冬の海に笑顔が広がる。

 NPO法人三番瀬環境市民センターが1990年代から続ける自然観察会。同センターの町田恵美子副理事長は「干潟の楽しさを知ることで好きになってもらえれば」と話す。地道にファンを増やしていく取り組みだ。

 干潮を迎え、あちこちに潮だまりができる。ハゼをすくい、ゴカイの巣を拾う。最近姿を見せなかったアカエラミノウミウシが見つかると歓声があがった。楽しそうな様子にひかれ、鳥を観察をしていた小学生も近寄ってくる。約2時間で見つけた生き物は15種類。春になれば数倍に増えるという。

 三番瀬は千葉県の浦安、船橋、市川、習志野の4市の沿岸約1800ヘクタール。かつてあった埋め立て計画は大きな反対運動の末に頓挫した。観察会の会場「ふなばし三番瀬海浜公園」は人工海岸だが、東京湾の中で生き物と触れ合える貴重な場になっている。

 干潟は環境の変化に敏感だ。センターによると、台風などで海底の高さが数十センチ変わるだけでアマモが育たなくなる。数年前に多かったバカガイは今ほとんど見ない一方、カキは増えているという。

 観察会の終了間際。干潟の泥の表面が薄い緑褐色に変わっていた。潮が引いた後に光合成したケイ藻類。生き物の食糧になるかけがえのない存在だ。町田さんが参加者に声をかける。「きれいですよね。海が生きてる証拠です」

 (野瀬輝彦)

    *

 観察会の日程は三番瀬環境市民センターのフェイスブックページ(https://www.facebook.com/npo.sanbanze/別ウインドウで開きます)で。
http://www.asahi.com/articles/DA3S12234303.html

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鳴門のコウノトリが巣作り 豊岡市周辺以外で初の繁殖に期待膨らむ【産経WEST2016年2月29日】

昨年巣作りした電柱で今年も繁殖に向け巣作りが始まった=徳島県鳴門市
 兵庫県から飛来し、徳島県鳴門市に定着している国の特別天然記念物コウノトリのペアが、昨年巣作りした電柱で今年も巣作りを始めた。29日に視察に訪れた野生復帰に取り組む「兵庫県立コウノトリの郷(さと)公園」(豊岡市)の山岸哲園長(76)は「豊岡市周辺以外で初の繁殖が期待され、脅かさないように見守ってほしい」と話した。(井上亨)

 鳴門にいるペアは昨年5月に巣作りを始め、オスがメスの背中に乗る「マウンティング」と呼ばれる交尾行動も見られたが、産卵には至らなかった。

 昨年11〜12月には別々に行動していたが今年になって仲むつまじく餌をついばむ姿も見られるようになり、繁殖へ向けて巣作りするか注目されていた。

一番大事な時期

 ペアが昨年作った巣は原形をとどめないくらい小さくなり、1月末には強風で枝などの巣材がほとんど吹き飛ばされたが、ペアを見守り続ける近くに住む男性(65)によると「2月に入ってオスが枝を運ぶ姿が見られ、25日頃から本格的に巣作りを始めた」という。ペアのマウンティングも複数回目撃されている。

 「兵庫県立コウノトリ郷公園」の山岸園長は「親鳥が巣で1日中伏せるような行動をするようになったら卵があると考えられる」としたうえで、「今の時期が一番大事なときで、なるべく近づかず遠くから見てほしい」と見物に当たってのマナーを指摘した。

 コウノトリの産卵は2〜4月がメーン。木の枝や落ち葉などを使って直径約2メートルの巣を作り、産卵が近づくと枯れ葉を敷き詰めるなどの行動が見られる。卵はニワトリの卵の約2倍の大きさで1〜2日置きに1個ずつ計4〜5個産み、オスとメスが交互に抱卵し、15日くらいするとひなが誕生する。

 一方、徳島県の飯泉嘉門知事は2月定例県議会で豊岡市の人工巣塔を参考にして、コウノトリが安全に営巣できるように夏以降に鳴門市でも人工巣塔を設置する方針を明らかにした。
http://www.sankei.com/west/news/160229/wst1602290051-n1.html
http://www.sankei.com/west/news/160229/wst1602290051-n2.html

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羽ばたけトキ トキの好物、ドジョウの生態を紹介 佐渡 養殖研究会が冊子発行【新潟日報モア2016年2月29日】

 トキの好物として知られるドジョウの養殖に取り組む市民団体「佐渡ドジョウ養殖研究会」が、ドジョウの生態や繁殖方法などについてまとめた冊子「どじょう物語」を発行した=写真=。同会の西野雅夫会長(73)=佐渡市小木大浦=が自身の飼育経験を基に書き上げた。ドジョウに興味を持つきっかけにしてもらい、養殖に取り組む仲間の輪が広がることを期待して...
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/toki/habatake/20160229238135.html

ttp://archive.is/S2LH1
タグ:トキ 佐渡島
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高根沢にコウノトリ飛来 写真家・斉藤さんが撮影【下野新聞SOON2016年2月29日】(栃木県)

 特別天然記念物のコウノトリが高根沢町上高根沢の水田に飛来し、同所、写真家斉藤博美(さいとうひろみ)さん(59)がその姿を写真に収めた。

 コウノトリの県内への飛来については、渡良瀬遊水地へのコウノトリなどの野生復帰に取り組む小山市渡良瀬遊水地ラムサール推進課によると、遊水地上空で2014年に27年ぶりに確認されたほか、15年に数件の目撃情報があったのみ。日本野鳥の会栃木の高松健比古(たかまつたけひこ)代表(67)は「県内で確認された記録は極めて少なく、非常に珍しい」としている。
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20160228/2248044

ttp://archive.is/NPsEy
タグ:コウノトリ
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徳島)ウサギやクマ…光る変わりびな とくしま動物園【朝日新聞デジタル2016年2月29日】(ペンギン)

LEDで光る動物の変わりびなに見入る子どもら=徳島市のとくしま動物園

 ひな祭りにちなみ、徳島市のとくしま動物園はLED電球を使った変わりびなを園内に飾っている。大きなひな壇に樹脂製のウサギやペンギン、クマが並び、明るく光る姿が来園者を楽しませている。3月6日までの予定。

 28日には親子連れが次々と訪れ、「かわいい」「きれい」と写真を撮っていた。この日は、ひな祭りの催しで先着200人の子どもにあられが配られた。ひよこと触れ合って遊べるコーナーが設けられ、メスのホッキョクグマ・ポロロには、ひな祭りのケーキに見立てた氷が贈られた。
http://www.asahi.com/articles/ASJ2X3TC6J2XPUTB001.html

ttp://archive.is/F3PuN

茨城)里山感じて、美和産木工品 林業再生へコンテスト【朝日新聞デジタル2016年2月29日】(バードカービング)

最優秀賞のiPhone用スピーカーを説明する岩谷聡さん=常陸大宮市高部

 常陸大宮市の旧美和村の林業再生につなげようと開催された初の木工品コンテストの受賞者が決まり、28日、同市高部の「美和工芸ふれあいセンター」で表彰式があった。主催者は「いずれも力作。早速、商品化をめざしたい」と今後の展開に期待を膨らませる。

 旧美和村は面積の8割が山林。主産業の一つ、林業は担い手不足や高齢化で低迷している。そこで、地元の街おこしグループ「森と地域の調和を考える会」が企画したのが「木でつくる暮らしの道具コンテスト」。地元で調達できる木々を材料とした実用品、生活用品を昨秋から募った。すると1月末までに市内外から36作品の応募があった。

 どれも造形美やアイデアが光り、入選の11作品が選ばれた。最優秀賞には、那珂市で木工業を営む岩谷聡(あきら)さん(44)の、サクラ材を使った「iPhone(アイフォーン)ウッドスピーカー」が輝いた。上部からiPhoneを差し込むだけで音が1・5倍ほどに増幅されるという。「新しいアイテムでありながら、都会で里山を感じてもらえる。心のつながりが生まれる」と評価された。

 また、当初はなかった審査員特別賞が設けられ、常陸大宮市の野鳥彫刻家渡辺敏治さん(55)が、ヒノキを鳥の形に削って色付けした「開封刀」(ペーパーナイフ)が選ばれた。彫刻講座などを開けば、集客のツールになることを気づかせてくれた点が評価された。

 考える会の龍崎眞一代表(51)は「美和の人々の顔、活動が見えるようなストーリー性など付加価値をつけて販売し、交流の輪を広げていきたい」と話す。

 全応募作品が3月1〜11日に美和総合支所で、入選作品が同15〜31日に道の駅みわ「北斗星」で展示される。問い合わせ先は、考える会事務局(0295・58・3812)。

 その他の入選作品は次の通り(敬称略)。

 【優秀賞】八角ボックス森の三兄弟(常陸大宮市・岡山木工所)【入賞】バースデイチェア(水戸市・家具の八木沢)▽薬小抽斗(こひきだし、静岡市・佐藤綱男)▽小の葉皿(大子町・佐藤輝生)▽酒卓(常陸大宮市・野崎重仁)▽お盆(小美玉市・大越幹男)▽木肌の器(高萩市・菅波博光)▽ウッドカップ・乳児カップ(東海村・金子ひろ子)▽お盆(つくば市・倉持幸雄)(猪瀬明博)
http://www.asahi.com/articles/ASJ2X4PPKJ2XUJHB008.html

ttp://archive.is/mZcdX
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十勝でゆったり川下り 水辺の活用探る【朝日新聞デジタル2016年2月29日】(ハクチョウ/アオサギほか)

 水辺の活用で新たなにぎわいの創出をねらう「ミズベリング十勝会議in十勝川温泉」(音更町主催)が27日始まり、参加者らは帯広市内を流れる帯広川で川下りを楽しんだ。28日は十勝川温泉周辺で、犬ぞり体験やパネルディスカッションがある。

 この日、市民ら約20人が強化ゴム製のボート3隻に乗り込み、全員でログイン前の続きオールをこぎながらゆっくりと帯広川を約2キロ下った。大樹町の地方公務員の女性(25)は「白鳥やカモ、アオサギなどが見えた。定期的に開催すれば、リピーターもできると思う」と話した。
http://www.asahi.com/articles/CMTW1602290100001.html

ttp://archive.is/svelM
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「げんきくん」韓国で撮影成功【YOMIURI ONLINE2016年2月29日】(既報関連ソースあり)

北朝鮮から韓国に戻った「げんきくん」(27日、韓国全羅北道扶安郡で)=尹鍾旻さん提供
 越前市で昨年10月に放たれ、韓国を経て北朝鮮に飛来していたコウノトリの雄「げんきくん」(1歳)が韓国に戻り、27日、同国の研究者によって無事な姿が確認された。

 県によると、げんきくんは宮城県や長崎県を経て今月8日、韓国に飛来。19日には北朝鮮南部の黄海道ファンヘドに渡ったことが、背中に取り付けた電波発信機の位置情報から判明していた。

 その直後に韓国に戻ったとみられ、位置情報を基に追跡していた、国立韓国教員大の尹鍾旻ユンジョンミン研究員が27日朝、全羅北道扶安郡の農村地帯で撮影に成功した。

 尹さんは「大きな水田や水路にいて、泥の中のドジョウを取っていた。健康そうだった」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/local/fukui/news/20160228-OYTNT50062.html

ttp://archive.is/nhVij
福井 コウノトリ韓国に 昨年10月放鳥「げんきくん」【中日新聞2016年2月11日】
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「沖縄県のチョウ」制定へ 県民の会が発足【琉球新報2016年2月29日】(県の鳥/ノグチゲラ)

沖縄県の蝶制定県民の会の発足式であいさつする大城安弘会長(右)=28日、那覇市の首里公民館
 県鳥のノグチゲラ、県花のデイゴ、県木のリュウキュウマツのように、県を象徴するチョウを制定しようという動きが出ている。県のチョウ制定を目指す「沖縄県の蝶制定県民の会」(仮称)の発足式が28日、那覇市の首里公民館で開かれ、各市町村のチョウ愛好家や行政関係者ら約40人が参加した。今後、県民投票も行った上で、候補を絞っていく予定だ。

 全国で県のチョウを制定しているのは埼玉県が唯一。沖縄が県のチョウを制定すれば全国で2番目になる。
 発足式で会長に決まった「首里城下にチョウを翔ばそう会」会長の大城安弘さんは「チョウは豊かな自然の中で育つ。県のチョウ制定で自然保護や環境整備の取り組みの強化が見込まれる」と話した。その上で「日本に生息する約250種のチョウの内、県に約150種(60%)が生息している。沖縄を『チョウ王国』として全国に発信していきたい」と意気込んだ。
 顧問には一般社団法人沖縄美ら島財団の花城良廣理事長と医療法人陽心会の高良健理事長が選ばれた。
 発足式では候補として、県の天然記念物で沖縄を自然生息域の北限地とするコノハチョウと、日本最大のチョウで県内でも広く親しまれているオオゴマダラの名前が挙がった。
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-229886.html

ttp://archive.is/ur4zx
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野鳥との共生のヒントに 兵庫県「コウノトリ育む農法」推進者が講演 小山【下野新聞SOON2016年2月29日】

 【小山】「市渡良瀬遊水地治水推進・ラムサール賢明な活用・周辺整備推進期成同盟会」の合同部会が25日、生井公民館で開かれた。兵庫県豊岡市コウノトリ共生部農林水産課の石田敦史(いしだあつし)さん(51)が、コウノトリを育む農法を推進する同市の取り組みについて講演した。

 同会は渡良瀬遊水地に近い寒川、生井両地区の住民らで組織。コウノトリ・トキの野生復帰などに取り組んでおり、この日は40人が参加した。

 石田さんは「環境を良くする取り組みと、消費者のニーズに応えて安心安全な農法に取り組むことが大切」と強調した。

 その上で、無農薬や減農薬のコメと生き物を同時に育む「コウノトリ育む農法」を紹介。従来と比べ水を張っている期間が長く、生き物が多く生息する田んぼづくりについて月ごとの作業と効果を説明した。

 さらに「市と県、農協が役割分担し、三位一体の体制で生産者を支援することが重要」と訴えた。
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20160229/2249077

ttp://archive.is/D8KJ8
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<旭山動物園の挑戦 行動展示の先へ>4 探究「できることもっと」【どうしんウェブ2016年2月29日】(連載/既報関連ソースあり)

人に慣れてきた天売島の猫「チロル」。来月には譲渡会が開かれる(野沢俊介撮影)
 「チロル、また大きくなったな」。子どもが犬や鳥などと触れ合える旭川市旭山動物園の「こども牧場」では、2匹の猫を飼育している。「チロル」は焦げ茶色系の雄で、こども牧場担当の獣医中村亮平さん(34)が持つクジャクの羽根にじゃれた。寝ていたもう1匹の黒い雄「ひじき」は大きく伸びをした。

 2匹は羽幌町の天売島で捕獲された野良猫だった。旭山は昨年6月から、環境省と羽幌町などが島に生息する絶滅危惧種のウミガラスなどの海鳥を保護するために捕獲した野良猫の一部を引き取っており、2匹はその第1弾。人に慣れさせて譲渡する狙いで、3月に園内で開かれる譲渡会で引き取り先が決まる。

 「自然界では、猫が悪者で海鳥が被害者ということではない。猫にも良い環境を探してあげたい」。自身も5匹の猫を飼う中村さんは願う。

 動物園の役割は展示だけではない。その一つが野生動物の保護。旭山では、1967年の開園から2005年まで、交通事故に遭った鳥などの野生動物を保護していたが、負担が重く、対応は難しい。それでも、天売島の猫の保護のほか、海外でも、マレーシア・ボルネオ島のゾウの保護施設「野生生物レスキューセンター」建設の支援などを行っている。

■誕生に喜び

 もう一つが繁殖だ。昨年10月、旭山は15年度に予定していた「さる山」の改修工事を断念、16年度に先延ばしする決断をした。さる山の近くで飼育、妊娠の兆しがあったホッキョクグマの雌2頭に、工事の騒音などでストレスを与える可能性があったためだ。

 旭山は、74年に国内で初めてホッキョクグマの繁殖に成功。81年までに計5頭を誕生させたが、その後は長く成功例がない。

 結局、今回も雌2頭は妊娠していなかったが、昨年12月から、20歳を超す2頭より若い雌「ピリカ」(10歳)を、雄の「イワン」と同居させ、再挑戦中だ。ホッキョクグマ担当の飼育員大内章広さん(31)は「飼育員にとって、繁殖に携わることは大きな喜び」という。

■向き合う命

 ただ、繁殖は死と隣り合わせでもある。昨年8月、おびひろ動物園から借り受けた雌のシロフクロウ(当時2歳)がアスペルギルス症という病気で死んだ。繁殖を目指し、雄との同居を始めたばかりだった。

 フクロウ類担当の獣医池谷優子さん(42)は「1カ月前の来園直後は元気だったのに」と振り返る。雌が死ぬ前日には、地面で休んだり、頻繁に水を飲んだりする様子を確認していたが、死を防ぐことはできなかった。「若い動物が衰弱して死んでしまうのは悔しい。動物の死に慣れることはない」

 旭山で動物と向き合う飼育員らの姿はテレビドラマや映画でも描かれたが、最近はマスコミへの露出度が減った。坂東元園長(55)は「動物園は入園者数で判断されがちだが、それは観光施設としかみられてない証拠」と指摘する。旭山は来年で開園50周年を迎える。「動物園にできることはもっとある。『ないと困る』と言われる存在になりたい」。あらためて決意を口にした。=おわり=
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/dohoku/1-0239592.html

ttp://archive.is/hV8rd
文中に鳥類に関する記載はありませんが、連載の3回目も以下に引用します。
1回目、2回目の記事へのリンクは本記事最下部へ。

<旭山動物園の挑戦 行動展示の先へ>3 地道なPR、子どもから【どうしんウェブ2016年2月29日】
神居東小での「遠隔授業」。子どもたちは真剣な表情で飼育員や教諭の話に耳を傾けた(小室泰規撮影)
 旭川市旭山動物園から約15キロ離れた市立神居東小。2月中旬、視聴覚室の大型スクリーンに、人気施設「あざらし館」の円柱型水槽を通り抜けるゴマフアザラシが映った。「あっ、通った」。歓声が上がった。

■ネット授業

 旭山と小中学校をインターネットで結び、園内の様子を紹介する「遠隔授業」。教育担当で飼育員の奥山英登さん(40)が4年生65人にアザラシやホッキョクグマなどを説明、子どもたちも動物を取り巻く環境問題を発表した。

 授業中、4年生の学級を受け持つ大和孝恵教諭(44)は「旭山動物園に来たことがある人は」と問いかけた。ほぼ全員が挙手。遠足で訪れているためだ。

 しかし、「家族と来た人は?」という質問には、10人ほどしか手を挙げなかった。「どうして来ないの」と尋ねると、1人から「お母さんが『旭山は人がたくさんいて面倒』って言ってた」との答えが返ってきた。

 「来園できない遠方の子どもに動物を見せたい」。遠隔学習はこんな狙いで2006年度に始まり、自然・環境教育の役割も担う。沖縄、札幌など地元外が対象だったが、15年度から旭川市内の小中学校でも本格的に行う。神居東小はその第1弾。「旭川の子どもにこそ旭山にもっと来てほしい」との危機感からだ。

 背景には、地元客の伸び悩みがある。旭山は08年度の入園料改定で、高校生以上の市民は580円(現在590円)に据え置く一方、市外からの入園者は800円(同820円)に引き上げた。納税者である市民の来場を増やす狙い。しかし、市民料金での入園者は08年度の4万人に対し、14年度は13%少ない3万5千人だった。年間パスポートを利用する市民は含まれないが、これを合わせても市外や海外からの客を大きく下回っているとみられる。

 「入園者が年間300万人を超えた06〜07年度の『いつも混んでいる』というイメージが根強いのでは。今は落ち着いて見られるのに」。遠隔授業担当の奥山さんは残念そうに話す。

■バス代負担

 園内3売店の運営やグッズ販売などを手がけるNPO法人「旭山動物園くらぶ」の杉本憲彦さん(46)も同じようなイメージを抱いていた。昨春から法人に勤めだしたことをきっかけに約15年ぶりに来園したところ、「動物の能力や動きを見て初めて感動した」。

 法人は10年度から、市内の小学校の授業で旭山を訪れる際に使う送迎バスのレンタル費用を負担、総額はこれまで1400万円に上る。15年度は1、2学期だけで2600人以上が送迎バスを利用した。中には「また行きたい」と保護者にせがみ、後日、「今度は家族で来たよ」と話す子どもも。杉本さんは「子どもが旭山を好きになれば、親になった後も子どもを連れて来る。それが地元客の流れにつながる」と強調する。

 旭山も、毎週土曜日に獣舎の裏側を案内、飼育員の仕事が経験できる「とことん旭山」などの体験型イベントに力を入れる。子どもだけでなく、リピーターになる市民もいるという。

 道のりは長いが、旭山の魅力を信じる人々は地道な取り組みを続けている。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/dohoku/1-0239591.html

ttp://archive.is/akMh0
<旭山動物園の挑戦 行動展示の先へ>2 言葉の壁、ITで克服へ【どうしんウェブ2016年2月27日】(ペンギン/シマフクロウ/連載既報あり)
<旭山動物園の挑戦 行動展示の先へ>1 脱「ハード」へ知恵絞る【どうしんウェブ2016年2月26日】(ペンギン/ホロホロチョウ/モモイロペリカン)