2018年09月26日

ハチクマの渡り [五島市]【NBC長崎放送2018年9月26日】

五島市玉之浦町では、渡り鳥の「ハチクマ」が中国大陸へと渡る様子を観察しようと多くの人が訪れています。

五島の最も西に位置する玉之浦町の大瀬崎断崖は、冬を越すために、この時期、中国大陸へと渡るハチクマを国内で最後に観察できるスポットです。ハチクマは国内で繁殖し、秋に五島に集まって中国大陸まで1万キロ以上を渡ります。この日は、名古屋からハチクマ目当てに来た男性も含め、100人ほどが観察に訪れ、午前7時過ぎからの1時間に、およそ300羽が確認されました。大瀬崎断崖周辺を飛び交うハチクマの渡りは、来月中旬まで続きます。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180926-00001529-nbcv-l42

http://archive.is/MDiVB

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「世界最大の鳥」めぐる論争、ついに決着【AFPBB News2018年9月26日】

巨大な飛べない鳥エピオルニス(象鳥)の想像図(2018年9月25日提供)

【9月26日 AFP】世界一大きな鳥をめぐって1世紀以上続いていた論争にようやく決着がついたようだ。科学者らが26日、研究論文を発表し、謎が解けたことを明らかにした。

 巨大な飛べない鳥エピオルニス(象鳥)のエピオルニス・マクシムス(Aepyornis maximus)は、6000万年もの間、マダガスカルのサバンナや熱帯雨林に生息していた。約1000年前、狩猟により絶滅している。

 19世紀、欧州の動物学者らは象鳥に夢中になり、その骨格や卵の化石を強引に収集し、史上最大の鳥を特定することに躍起になった。

 だが、英国王立協会(Royal Society)の科学誌「ロイヤルソサエティー・オープンサイエンス(Royal Society Open Science)」に発表された英科学者らの研究論文によると、象鳥の1種はこれまでに考えられていたよりもさらに大型で、その標本は推定体重が860キロあり、成体のキリンに匹敵する大きさだったという。

 論文の主著者であるロンドン動物学会(Zoological Society of London、ZSL)のジェイムズ・ハンスフォード(James Hansford)氏はAFPの取材に「この種は人を見下ろすほど大きかった」と述べ、「自らの体重を支えられないため、絶対に飛ぶことはできなかった」と続けた。

 今回の研究でハンスフォード氏は、世界中で発見された象鳥の骨を調査し、その大きさを機械学習アルゴリズムにかけ、動物の想定されるサイズを調べた。

 これまで史上最大の象鳥とされていたのは、1894年に英科学者C・W・アンドリュース(C.W. Andrews)がエピオルニス・マクシムスより大きい種として記したエピオルニス・ティタン(Aepyornis titan)だった。

 だが当時、アンドリュースとライバル関係にあったあるフランス人の科学者は、発見されたエピオルニス・ティタンについて、エピオルニス・マクシムス種の特大サイズにすぎないとしてその主張を否定。この論争はその後、数十年にわたって決着がつかないままとなっていた。

 今回の研究では、エピオルニス・ティタンが、エピオルニス・マクシムスとは別の動物だったことが分かったとハンスフォード氏は述べている。それどころか、エピオルニス・ティタンの骨は他の象鳥の種と大きく異なっていることから、実は全く違う属の動物だったことが判明したという。

 マダガスカル原住民の言葉マラガシ語で「大きな鳥」を意味するボロンベ・ティタン(Vorombe titan)は、体長が平均3メートルを超し、体重も平均650キロと、これまでに発見された鳥の属としては最大だ。

 ニュージーランドの絶滅した鳥モアとの近縁種である象鳥は、現在のキウイやエミュー、ダチョウなどの走鳥類と同じ科に属している。
http://www.afpbb.com/articles/-/3190985

http://archive.is/uWs66
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カンガルーを虐待死させた男3人を指名手配、オーストラリア【AFPBB News2018年9月26日】(エミュー)

【9月26日 AFP】豪ウエスタンオーストラリア(Western Australia)州の警察は26日、カンガルーを虐待し殺したとされる男3人を指名手配した。数日前にはエミューの群れに意図的に車で突っ込んだ男が逮捕され、動物虐待事件として注目を集めたばかり。

 豪警察当局は今年5月から6月にかけて、2頭のカンガルーが虐待され殺された別々の事件をめぐり、男3人を指名手配し、顔写真を公開した。

 公開された写真には、ナックルダスターを見せびらかす男が写っている。横にいるもう1人の容疑者は顔にモザイクがかかっているが、手に似た武器を持っている。

 カンガルーの虐待死をめぐる指名手配の直前には、エミューの群れに突っ込む車の動画がソーシャルメディア上に投稿され、ユーザーからの非難が殺到し、運転手が逮捕される一件が起きた。

 動物愛護団体が「恐るべき虐待」と表現したこの動画には、四輪駆動車を運転する男が十数羽のエミューの群れに突っ込み、鳥にぶつかるごとに大声で笑いながら数える様子が捉えられている。この動画をめぐり警察はビクトリア(Victoria)州で21日、20歳の男を逮捕した。男は複数の動物虐待容疑で起訴される見込み。
http://www.afpbb.com/articles/-/3191062

http://archive.is/Y05ms
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3か国から1600羽、鳥の「鳴き合わせ」大会 タイ【AFPBB News2018年9月26日】

タイ南部ナラティワット県で開催された毎年恒例の鳥の「鳴き合わせ」大会で並べられた鳥かご(2018年9月25日撮影)

【9月26日 AFP】タイ南部ナラティワット(Narathiwat)県で25日、毎年恒例の鳥の「鳴き合わせ」大会が行われ、タイ、マレーシア、シンガポールから1600羽以上の鳥が集まり、競った。http://www.afpbb.com/articles/-/3190957

http://archive.is/WbPoJ
タグ:タイ
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「コウノトリ育むお米」新米出荷式 兵庫・豊岡【MBSニュース2018年9月26日】

 兵庫県豊岡市では新米の出荷がはじまりました。トラックに積み込まれていくのは、収穫されたばかりの特産米「コウノトリ育むお米」です。コウノトリが住みやすい環境になるようにと、農薬に頼らない方法で作られていて、やわらかくて粘り強いのが持ち味です。今年は台風や猛暑の影響が心配されましたが、量と質ともに例年並みだということです。

 「おいしいです。新米の味。冷めてもおいしいと思います」(男性)

 新米は京阪神や関東などに出荷され、5キロ2900円〜3500円で販売されるということです。
https://www.mbs.jp/news/kansainews/20180926/GE000000000000024558.shtml

但馬のブランド米2種の新米出荷 大手スーパーなどで販売【神戸新聞NEXT2018年9月26日】
トラックに積まれる「コウノトリ育むお米」の新米=豊岡市清冷寺
 兵庫県但馬地域で作られるブランド米「コウノトリ育むお米」と「つちかおり米」の新米の出荷式が26日、JAたじまの穀類乾燥・貯蔵施設「こうのとりカントリーエレベーター」(豊岡市清冷寺)であった。生産者や農林水産関係の行政職員ら約50人が出席し、トラックに積まれた新米を拍手で送り出した。

 初出荷分は減農薬の「育むお米」が12トン、「つちかおり米」が約10・8トン。この日出荷された育むお米は、大手スーパー・イトーヨーカドーの全国の店舗で販売されるという。一方、コープこうべとの契約栽培米であるつちかおり米は、主に宅配サービスで売られる。
https://www.kobe-np.co.jp/news/tajima/201809/0011676818.shtml

http://archive.is/1gEEz
http://archive.is/48zCZ
タグ:コウノトリ
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コウノトリ 繁殖地拡大 野外個体数140羽に 南但に初、県外は3カ所に 郷公園発表 /兵庫【毎日新聞2018年9月26日】

南但馬地域初のペアのコウノトリ=兵庫県立コウノトリの郷公園提供
 県立コウノトリの郷公園(豊岡市祥雲寺)は、国内で生息するコウノトリの野外個体数が140羽に達した、と発表した。豊岡盆地以外に県内外で新たに3カ所の繁殖地もできており、記者会見を開いた山岸哲園長は「国内のあちこちに繁殖地ができる『セカンドステージ』が見えてきた」と期待を込めた。【高田房二郎】

 新たな繁殖地として挙げられたのは、4羽が巣立った島根県雲南市大東町、2羽が巣立った…
https://mainichi.jp/articles/20180926/ddl/k28/040/401000c

コウノトリ繁殖地、着実に広がる 郷公園が会見【神戸新聞NEXT2018年9月19日】
今シーズンの繁殖結果などを説明する山岸哲園長(左)ら=県立コウノトリの郷公園
 兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市祥雲寺)の山岸哲園長らが19日、同公園で会見を開き、今シーズンのコウノトリの繁殖状況などを振り返った。昨季は豊岡周辺以外では初めて、徳島県鳴門市でひなが巣立ったが、今季は同市に加え、県外2市でも巣立ちを確認。また南但でも養父市で初めて繁殖に成功した。山岸園長は「野生復帰事業は、国内のあちこちに繁殖地ができる『セカンドステージ』が見え始めてきた」と強調した。(阿部江利)

 同公園は2011年、野生復帰事業の指針となる「コウノトリ野生復帰グランドデザイン」を策定。野外で暮らす鳥たちの繁殖地を、豊岡周辺から但馬全域に広げるなどの「短期目標」や、さらに全国に広げていく「中期目標」を掲げ、実現に向けた研究や他地域との連携を続けている。

 この日は、江崎保男統括研究部長が今季の繁殖結果などを報告。短期目標については今年7月、南但地域で初めて養父市で2羽のひなが巣立ち、新たな一歩を踏み出したとした。また、南但地域で放鳥された計17羽のうち3羽が、親鳥として活躍していることも踏まえ、両市での地元住民らの取り組みが実を結んだと評価した。

 中期目標についても、昨年子育て中だったペアの雌が誤射されて死んだ島根県雲南市で、今季、残された雄が新たなペアを作り、1シーズンでは過去最多となる4羽を育て上げたことや、京都府京丹後市でも新たなペアが2羽を巣立たせたことも示し、他府県でも着実に繁殖地が広がっているとした。

 グランドデザイン策定時、親鳥のペア数は7だったが、現在では県内外で13に増え、今季は24羽のひなが巣立った。江崎統括研究部長らは「昨年、繁殖に成功したからといって油断はできない状況だったが、鳴門市は繁殖地としてほぼ確立し、他にも新しい繁殖地が誕生した。各地で巣の保全にも協力が得られている」と手応えを語った。
https://www.kobe-np.co.jp/news/tajima/201809/0011654806.shtml

http://archive.is/PNnwW
http://archive.is/UAxj6

トキのつがい10月佐渡へ 11年ぶり、首相訪中へ友好演出【共同通信2018年9月26日】

2007年11月、中国からトキ野生復帰ステーションに到着した2羽のトキ=新潟県佐渡市
 日中両政府は、国際保護鳥トキのつがいを10月中に中国から新潟県佐渡市の佐渡トキ保護センターに届ける方向で調整に入った。安倍晋三首相は日中平和友好条約の発効から40年となる10月23日に訪中する見通し。「親善の象徴」と位置付けるトキの提供を通じ、友好ムードを演出する狙いだ。複数の日本政府関係者が26日、明らかにした。中国からの提供は07年以来、約11年ぶりとなる。

 5月に来日した李克強首相が、トキ2羽の提供を表明し、両政府間で時期を検討していた。

 日本産トキは03年に絶滅。現在は中国から提供を受けた個体を人工繁殖し、野生復帰を目指す取り組みが続いている。

自然に放され大空を飛ぶトキ=2017年9月、新潟県佐渡市(環境省提供)
https://this.kiji.is/417657572505519201?c=39546741839462401

http://archive.is/WXwOa
タグ:トキ 中国

トキ放鳥10年「復帰順調」 新潟知事、関係者に敬意【共同通信2018年9月26日】

放鳥され大空を舞うトキ=2017年9月、新潟県佐渡市(環境省提供)
 国の特別天然記念物のトキ放鳥事業が新潟県佐渡市で開始されてから25日で10年を迎え、同県の花角英世知事は「順調に野生復帰が進んでいる。関わった方々に敬意を表したい」と述べ、今後の課題に「人間との共生」を挙げた。

 環境省によると、放鳥されたトキは2008年9月の事業開始から10年間で308羽。野生下で繁殖や世代交代を繰り返しながら、市内では25日現在で351羽が生息している。

 日本由来のトキは日本で羽が工芸品に利用されるなどして狩猟の対象となり、03年に絶滅。環境省は中国産の子孫を繁殖させ、08年から佐渡市で放鳥事業を開始した。
https://this.kiji.is/417257175359587425?c=39546741839462401

トキ放鳥10年、保護と振興の両立へ転換 取り組み維持に課題【新潟日報モア2018年9月26日】
 新潟県佐渡市でトキの放鳥が始まり、25日で10周年を迎えた。これまで18回で計308羽を放鳥。野生下の繁殖も進み、生息数は約350羽まで増えた。生き物を育む農法が普及した水田が、...
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/toki/habatake/20180926421665.html

トキ放鳥10年「いつか全国の空に」 共生問われるとき【朝日新聞デジタル2018年9月25日】
【動画】放鳥が始まってから10年。新潟県佐渡島に生息するトキ=角野貴之撮影

トキの中にはGPS(全地球測位システム)をつけられ、居場所を追跡されているものがいる=2018年7月3日午後4時54分、新潟県佐渡市、角野貴之撮影

 国の特別天然記念物トキの放鳥が新潟県佐渡島で始まり、25日で10年が過ぎた。国内の野生下には佐渡を中心に、推定353羽が生息する。「いつか全国の空に」。保護に励む人たちはそう願う。

【写真特集】トキ放鳥10年

 国内最後の5羽を捕らえたのは1981年。繁殖を試みるもうまくいかず、2007年までに中国から来た別の5羽で成功した。人工繁殖と放鳥を重ね、12年から野生下でもひなが生まれている。環境省は今年6月、「220羽のトキが自然界で1年以上定着」という目標を2年前倒しで達成、と発表した。島民総出で保護に励んだ成果だった。

 農家は「生きものを育む農法」と銘打ち、減農薬、減化学肥料に取り組む。田んぼに「江」という深みを作り、年中、えさになる昆虫や魚が生きられるようにする。地元の子どもは「生きもの調査」に出かけ、トキの生態などを学ぶ。

 島民はトキを見たら専用電話へ連絡する。その情報で、住民有志、新潟大学、環境省のチームが観察に行く。共存のルールもある。巣に近づかない、観察は車の中から……。島民はトキを思いつつ距離を保つ。

 取り組みは世界からの評価につながった。島は国連食糧農業機関から「世界農業遺産」に認定されている。トキを通じ、生態系を壊さず農業をする体制をつくったからだ。

 環境省の若松徹首席自然保護官は保護の意義を「目指すのは自然と人との共生」と話す。トキが空を舞うような共生社会は日本中に広まるだろうか。数が増え生息域が拡大する未来をどう迎えるのか。問われるときがやって来る。(写真・文 角野貴之)
https://www.asahi.com/articles/ASL9N0BZCL9MUQIP04B.html

放鳥から10年…野生トキ約350羽に 新潟・佐渡【読売新聞2018年9月25日】
新潟県佐渡市で、国の天然記念物トキを野生にかえす放鳥が始まって、25日で10年を迎えた。日本生まれの野生のトキは15年前に絶滅したが、中国からトキのペアを譲り受け人工繁殖に成功。2008年9月25日に放鳥が始まり、放鳥はこれまでに18回行われた。今では自然の中で生まれたヒナも確認され、佐渡市の野生下では約350羽が生息している。来月には佐渡市で放鳥10年を記念する式典が開かれる=(C)NNN 2018年9月25日公開
https://www.yomiuri.co.jp/stream/?id=09654
http://www.news24.jp/articles/2018/09/25/07404883.html

「放鳥10年 あなたの街にもトキが飛ぶ?」(くらし☆解説)【NHK解説委員室2018年9月27日】
◆特別天然記念物のトキは、ひとたび日本の空から姿を消したが、今再び自然の中で見られるようになってきた。

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 トキは、環境省が新潟県に運営を委託する「佐渡トキ保護センター」が中心になって人工繁殖が進められ、2008年9月にトキを再び野に放つ「放鳥」が始まりました。そして、放鳥に頼らず野生で繁殖が続く目安として国が定めた「2020年頃に220羽のトキを定着させる」という目標をこの夏2年前倒しで達成しました。まだ野生で繁殖しているのは佐渡だけですが、そこから飛来したトキは秋田県から福井県まで確認されていますから、そのうち皆さんの暮らす街でもトキが見られるかもしれません。

◆トキはどんな鳥?

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 トキはサギなどに比較的近い種類の鳥で全長75cm程とやや大きめです。成鳥は顔が赤く、くちばしが長く反っており、水田や里山でドジョウや昆虫などを食べる肉食の鳥です。
 かつては東アジアに広く分布していましたが、日本では明治以降羽毛目当ての乱獲で激減し、戦後も開発や農薬の使用などで追い詰められ野生のトキは絶滅しました。現在のトキは中国に残っていたトキを元に人工繁殖が行われてきたものです。“中国のトキ”と言っても遺伝子の解析で日本のトキと同一の種だとわかっています。
 佐渡トキ保護センターでは1999年に人工繁殖でのヒナが生まれ、2008年から放鳥されていますが、長い間試行錯誤を続けてようやく2年前から野生下で生まれたトキ同士がさらに子供を作る、言わば“純野生”のトキも次々誕生するようになりました。

◆どうして最近は順調に増えている?

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 ひとつには飼育繁殖のノウハウが蓄積され、特に「人工育雛」から「自然育雛」に変わってきたことが大きいと専門家は指摘します。トキは産んだ卵を取り除くとまた新たに生む性質があるので、初期は数を増やすために卵を取り上げて孵卵器に入れて孵して、そのヒナは人がエサをやって育てる「人工育雛」が、よく行われてきました。ところが人工育雛で育ったトキは、巣作りや子育ての仕方を親から学んでいないためか、野生に戻した後、繁殖の成功率が低いとわかってきました。それから施設でもなるべく親にヒナを育てさせる「自然育雛」を進めるようになり、こうした言わば“子育て上手”な世代が増えてきたのが大きいそうです。
 野外でトキが暮らせる環境が増えてきたことも見逃せません。まず、トキのエサ場になるような水田の増加です。放鳥開始に先立って、佐渡市は農家と協力して「朱鷺と暮らす郷」というお米の認証制度を作りました。これは、農薬や化学肥料を半分以下に減らし、田んぼの水を抜く時期もドジョウやカエルなどが生きられるような水路を設けるなど、条件を満たす農法で育てたお米に認証マークをつけて、ブランド化をはかったのです。普通よりは高値で取引されるようになったこともあって佐渡の主食用の水田の4分の1にまで広がりました。
 また、ボランティア団体や環境学習として子供たちも大勢参加して「ビオトープ」と呼ばれる湿地の整備が進んでいます。これもトキのエサ場になっています。

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 こうした取り組みの成果はどうでしょうか?こちらは先週、私が撮ってきた映像ですが、佐渡市の新穂地区のたんぼでトキを見かけました。稲刈り後の田んぼで昆虫かミミズを捕っていたようです。この田では4羽、また夕方、街外れの森の木の上には10羽ほどの群れがいるのをみかけました。野生のトキが普通に見られるようになりつつあるのです。
 農薬を控えるなどした米作りをブランド化して希少動物の暮らす環境を広げていく取り組みは、兵庫県豊岡市でコウノトリを野生復帰させる際に行われたのを参考にしたそうです。トキと共生する農業を営む佐渡の里山は、2011年、国連機関から日本初の「世界農業遺産」にも認定されました。

◆私たちがトキを見かけたらどうしたらいい?

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 トキは警戒心が強い鳥なので、見かけたら驚かせないようになるべく100m以上離れた所から静かに見守って下さい。自動車から見かけたら車を止めそのまま車内から、がよいそうです。佐渡以外でトキを目撃した方は、環境省の佐渡自然保護官事務所に連絡するか、佐渡トキ保護センター野生復帰ステーションのHPからも情報を寄せられます。

◆こうしてトキが増えてきたことによって新たな課題も指摘されている

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 昔トキは農家にとって稲の苗を踏んでダメにしてしまう害鳥と見られてきました。それが再び田んぼに現れるようになったことで、農家の一部から「被害を受けた」との声もあがり始めました。現在、新潟大学が実態の研究を進めたり、地域の協議会で対応を話し合っています。
 また、数の上では順調に増えてきたトキですが、元々は中国のわずか5羽のトキを繁殖させたものなので、ほとんどが言わば親戚のような遺伝的な多様性が乏しい集団です。これがなぜ問題かと言うと、遺伝的に似た集団は病気がはやったりすると一気に全滅するようなリスクも高いとされます。こうした中、中国から新たに2羽を譲り受けることになりました。

◆今後はどうなる?

 佐渡市ではトキが野生で見られるほど増えてきた今、観光資源としての期待も高まっています。来月には野生復帰10周年を記念する式典と放鳥式が佐渡で行われます。来年には野生のトキがよく見られる場所に見学施設も出来る予定です。
 トキは特別天然記念物で、国も力を入れて取り組んでいるという特別な事例ではありますが、トキが暮らせる環境を整備することは、トキだけでなく他の多くの生き物もそして人間も安心して暮らせる豊かな自然を保全することだとも言えます。認証米制度のように地域の人たち自身がこうした自然豊かな環境に価値を見いだして守っていく取り組みは、他の地域でも参考になるのではないでしょうか。

(土屋 敏之 解説委員)
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/306031.html

http://archive.is/DDCbH
http://archive.is/JTAfR
http://archive.is/LQE4b
http://archive.is/xRNva

タグ:トキ 佐渡島
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