2015年01月18日

野鳥の楽園・甲子園浜ピンチ 干潟減り飛来激減【YOMIURI ONLINE2015年1月18日】

 大阪湾岸に残る数少ない「野鳥の楽園」として知られる甲子園浜(兵庫県西宮市)の干潟で、渡り鳥が激減している。1995年の阪神大震災による沈降で干潟の範囲が大幅に縮小し、鳥がエサを採りにくくなったためだ。環境省は干潟の再生に乗り出しているが、完了にはまだ20年近くかかる。専門家らは「もっと早く進めないと鳥が戻らなくなる」と訴える。


 甲子園浜は海岸1・8キロの東側に干潟が広がり、ゴカイ類や貝などが生息する。干潮時にこれらを食べるため、豪州やロシアを往来するシギ・チドリ類が春と秋に立ち寄り、カモ類が越冬する。同省は渡り鳥の重要な生息地として、干潟やその周辺30ヘクタールを鳥獣保護区に、うち12ヘクタールを特別鳥獣保護地区に指定している。

 同省によると、干潟はかつて、春の干潮時に約5ヘクタールあったものの、震災で数十センチ沈み、約3・5ヘクタールになった。シギ・チドリ類の飛来数は1980年代、最多で1日約1400羽だったが、震災後の97年以降は同200〜800羽に減った。2009〜10年は約1000羽まで戻ったものの、その後は激減、14年春は約60羽だった。

 干潟の再生には土砂を投入し、かさ上げが必要だと、有識者らの検討会が02年、同省に提言。10年になってようやく予算が確保でき、干潟から砂の流出を防ぐ防波堤の整備を開始。土砂の投入は16年頃からの予定で、完了は33年頃の見通しだ。

 再生工事に長い年月を要する理由について、同省近畿地方環境事務所は「時間をかけて少しずつ土砂を投入すれば、環境に影響を与えずに干潟を元に戻せる」と説明する。だが、予算の制約という側面も大きい。工事の予算枠は全国の鳥獣保護区で総額1億7000万円(14年度)しかなく、甲子園浜への割り当ては毎年数千万円ずつの見込みだ。

 検討会座長を務めた高田直俊・大阪市立大名誉教授は「飛来数の減り方は危機的。時間をかけて工事するにしても、20年は長過ぎる。もっと予算を付けて、早急に再生させてほしい」と注文する。
http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20150118-OYO1T50010.html

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posted by BNJ at 23:40 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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