2015年01月27日

古代ローマの博物学者プリニウスに挑む!(下)――マンガ家ヤマザキマリさん、とり・みきさん【YOMIURI ONLINE2015年1月27日】(オウム/カモメ)

一枚の絵画のように、人物も背景も等価値のマンガ


ヤマザキマリさん
Q ヤマザキさんはローマ、とりさんは日本と離れていますが、合作はどう進められるのですか?

A ヤマザキマリ ストーリーやアイデアを話し合って、私がおおまかなラフを作ります。それをとり先生に送って、大きく見せたいコマや「このエピソードはもっと広げよう」というような修正案を話し合います。どちらがどこを描くかという分担もそのときに決めます。

A とり・みき 作業的にはまずヤマザキさんの人物画が先に上がります。ヤマザキさんがペン入れした人物をスキャナーでパソコンに取り込んで、そのデータが送られてくるので、ぼくが描いた建築物などの背景と合成します。それだけではなじみにくい場合もあるので、最終的にその上に、いろいろな効果を入れます。フォトショップのツールは使いすぎると手描きの味が壊れてしまうので、必要最低限度に、ですけれども。

(中略)

 『プリニウス』の今後の展開も気になるところです。この時代のローマは、暴君で有名な皇帝ネロの治世。歴史的なエピソードも天変地異もてんこ盛りですね。ネロはプリニウスにもっと絡んだ展開になるのでしょうか? 


コマの枠を越えて飛ぶ鳥。「新潮45」12月号151ページより
A ヤマザキ この漫画では当然プリニウスに焦点が当たっているのだけど、彼が生きていたのはたまたま古代ローマ時代でも屈指の名物皇帝ネロの時代でもあるわけです。ネロは16歳で皇帝になりますが、それは本人の意志とは関係なかった。どちらかといえば、ネロは政治家ではなく芸術家として生きたかった。政治力や統制力に自信がないから、芸術に逃げていたのではと思わせられるところがある。プリニウスは裕福で地位はありますが、おおらかに育てられて、自由奔放に生きている。同じ上流階級の出自であっても、自由さに関してはネロとは対極にいる人かもしれません。マンガの中でのネロは、プリニウスの生き方に実は憧れている、という設定にしてあります。自分はカゴに飼われた鳥だから。マンガの中でもネロはオウムを飼っていますが、あれは自分を投影しているんです。

A とり 鳥は自由に空を飛んでいるでしょう? このマンガでは断ち切り(枠をはみ出してページの端まで絵を描くこと)を使っていませんが、『プリニウス』では唯一、カモメがワクをまたいで飛んでいるシーンがあります。カモメはネロの飼っているオウムに対比する、自由の象徴です。(全文はリンク先で)
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/project/cafe/20150120-OYT8T50116.html

ttps://archive.today/QpOaq

posted by BNJ at 13:34 | Comment(0) | 鳥類一般ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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