2015年01月28日

60年描き続けた鳥180点【YOMIURI ONLINE2015年1月28日】(鳥類美術/小林重三)

 戦前から戦後、約60年にわたり鳥類図鑑などに鳥の絵を描き続けた小林重三しげかず(1887〜1975年)を紹介する展覧会「博物画の鬼才 小林重三の世界 鳥学と歩んだ画家」(町田市主催、日本鳥学会など後援)が町田市立博物館で始まった。同市在住で小林の伝記を執筆した児童文学作家・国松俊英さんと、園部浩一郎・山階鳥類研究所客員研究員の協力で実現した。

 展覧会では図鑑の原画など約180点を展示。このうち89点は国松さんらの調査で現存が判明し、初公開されたものだ。

 小林は現在の北九州市出身。画家志望だったが、父の急死で美術学校進学を断念した。大津市の農事試験場で農作物の写生に従事するなどし、1911年に上京。鳥類学者で日本の鳥類大図鑑の製作に着手した松平頼孝よりなり子爵の元で、図鑑の画家として鳥類画の仕事を始めた。

 松平家の財政破綻で失職した後も鳥を描き続け、日本の鳥類3大図鑑とされる「鳥類原色大図説」(通称・黒田図鑑)、「日本の鳥類と其生態」(同・山階図鑑)、「日本鳥類大図鑑」(同・清棲きよす図鑑)をはじめ、多数の図鑑やカレンダー、雑誌などに鳥類を中心に水彩画を描いた。

 日本野鳥の会の会誌「野鳥」1月号に掲載された国松さんの記事によると、カモを描いた小林の彩色画を贈られた米国の鳥類学者は「科学と芸術の両面を持っている最高の絵」と絶賛する手紙を書いたという。

 小林の生涯は、国松さんが1992年に「野鳥」に連載し、96年に出版された伝記「鳥を描き続けた男 鳥類画家小林重三」で初めて広く紹介された。これをきっかけに、戦時の空襲で焼失したと思われていた清棲図鑑の原画が、戦災を免れていたことも判明。今回の展示会には、原画を保管していた図鑑の著者の遺族から借り受けた53点も初公開されている。

 会場ではメジロやアカゲラ、イヌワシ、ミミズクなど、羽根の一枚一枚まで丹念に描いた絵やカレンダー、スケッチブックなどが展示され、作品の精密さと美しさに来館者が息をのんでいる。今井圭介・同博物館副館長は「小林の絵は正確さはもちろん、生き生きとした表現が画家としての感性を感じさせる」と話す。

 日本野鳥の会会員で、横浜市から訪れた笠原逸子さん(55)は「鳥好きにはたまらない魅力。これだけの原画がよく残っていたものだ」と驚いていた。

 3月1日まで。2月3日から作品を入れ替え。期間中はギャラリートークやバードウォッチングのガイダンスなども開かれる。問い合わせは、同博物館(042・726・1531)へ。
http://www.yomiuri.co.jp/local/tokyotama/news/20150127-OYTNT50356.html

ttps://archive.today/zJOvB

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posted by BNJ at 23:55 | Comment(0) | 鳥類一般ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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