2015年02月22日

【杉村一郎の教育漢字考】(74)視力の良い鳥はミミズク?【産経WEST2015年2月22日】

 見る行為を表し、「み−る」と訓読する漢字は「見、診」。このほか、「視、覧、観」や「看、省、監、督、閲、察」など実に多くの種類があるが、常用漢字表に「み−る」の読みがあるのは「見、診」だけ。それ以外の「み−る」は当て字となる。

 また、「診」は「患者を診る」「血圧を診る」など診察の意に限定されるので、「見」の字が、調べる「エンジンの調子を見る」「運勢を見る」▽世話をする「親を見る」「面倒を見る」などのように「み−る」の読みを一手に引き受けている。“孤軍奮闘”といったところか。

 大きな「目」の下に「人」を置いたのが【見】「見〔1〕」。「視〔6〕」の旧字の音符「示」は指し示すを表す。気を付けて見る「監視、視察」と用い、「見る」に比べると能動的な印象がある。

 張莉・元同志社女子大准教授も次のように分析する。「(視と見は)LOOKが自分から注意して見ることをいい、SEEが自然に見えてくることを表すのと相似している」(『五感で読む漢字』)

 「展覧、一覧」の「覧〔4〕」は「監+見」。水を入れた鏡(盤)に映った自分を見る意。一定方向から目を通すというイメージが強い。

 「観〔4〕」の偏の位置にある「隹(ふるとり)」は鳥。鳥は視力が良いとみて、「観」の構成要素に用いた、といわれる。どんな種類の鳥かというと、フクロウと同類で夜目の利くミミズク(とんがった羽角があるのが特徴)のほか、コウノトリ、サギ、トキなどなど。辞書によって当てる鳥はさまざまだ。「隹」を用いるのは鳥占いが由来との考えもある。

木の上に立って見る「親」 面白いが俗説

 「親〔2〕」の左側の字は「辛+木」。現在の字は横画が1本省略された形。「近くで見る」が原義で、「『木』の上に『立』って子供を『見』守る『親』」というのは全くの俗説。教訓とすれば、面白い字釈ではあるが。

 「目」を横倒しした形は、鳥獣や魚を取る網の象形【网】の変形。「罪〔5〕」は「過ち(非)を犯した人を法の網にかける」。古字は「自」の下に「辛(ざい)」、「鼻(自)」と鋭い刃「辛」の組み合わせで、鼻を切り落とされた罪人を言った。だが始皇帝の時代に「皇」の形に似ているとして、同音の「罪」に変えられた。

 「署〔6〕」の成り立ちは、「網を仕掛け獲物を取るために者(人)を配置する」。「置〔4〕」は「網をまっすぐ立てて置く」。そのままにしておくことだ。
http://www.sankei.com/west/news/150222/wst1502220001-n1.html
http://www.sankei.com/west/news/150222/wst1502220001-n2.html

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posted by BNJ at 19:25 | Comment(0) | 鳥類一般ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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