2014年10月22日

もうひとつの動物園:守り・伝える/57 ライチョウ/3 /東京【毎日新聞2014年10月22日】

 ◇明治時代、各地で乱獲

 石川、岐阜県境の白山に生息するニホンライチョウ(以下ライチョウ)は民俗信仰とも結びつき、大切に扱われてきた。幕府の命を受けた加賀藩は、白山と立山に絵師を派遣してライチョウを実写させ、1734(享保19)年に図譜を幕府に贈った。調査以外のライチョウ捕獲は禁止された。

 明治時代、山岳信仰の衰退や猟銃の普及でライチョウは各地で乱獲された。政府は1910年、ライチョウを保護鳥に指定して捕獲を禁止し、23年に天然記念物に指定。30年代以降、白山のライチョウは確かな生息情報が途絶えた。雌1羽の生息が確認されたのは2009年。約70年ぶりのことだった。今年5月に登山者が撮影したライチョウは、09年に確認した雌と同じ足環(あしわ)を付けていた。

 ライチョウは1955年に国の特別天然記念物に指定され、各地で保護活動が展開された。60年には林野庁が中心となり、北アルプスの白馬岳で7羽を捕獲。富士山で放鳥したが、70年を最後に確認できなくなった。

 富士山には、ライチョウの営巣や隠れ場所として重要なハイマツがなく、餌となる高山植物も豊かではなかった。鳥類生態学が専門の信州大学、中村浩志名誉教授(67)は「鳥の生態が分からずに放鳥したことが原因」と分析した。【斉藤三奈子】
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20141022ddlk13040169000c.html

ttp://archive.today/ejVWB

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