2015年03月18日

ブックウオッチング:街の本屋さん ダーウィンルーム(東京都世田谷区)【毎日新聞2015年3月18日】(鳥類図鑑/剥製/標本)

「美しい図鑑もお薦め」と話す企画担当スタッフの清水さん
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 ◇剥製、標本が好奇心を触発

 東京都世田谷区の下北沢駅南口からにぎやかな商店街の通りを歩くこと約5分、六差路に面した一角に、トケイソウを外壁にはわせた英国の田舎家風の店がある。扉を開けると、まず目に飛び込むのは、マゼランペンギンの剥製だ。

 「ダーウィンルーム」(DARWIN ROOM)は、自然科学と文化人類学の書籍を中心に取り扱い、鳥、動物の剥製や昆虫の標本、化石やルーペなどの関連グッズも併せて販売する。「リベラルアーツ(教養)の再生を理念に2010年10月にオープンしました」と話すのは、企画担当スタッフの清水久子さん(29)。

 清水さんのいう教養とは、志望校に合格したり、資格を取ったりするために学ぶのではなく、純粋に知りたいと考え学ぶこと。「グローバル化の時代です。異文化や自分の知らない生き方を理解していなければ、考え方の違う外国人と向き合った時に寛容になれず、自分がいらいらしてしまいます。それに、普段の仕事や人間関係で行き詰まった時に、例えば昆虫の生態を知ることで、『違う生き方もあるんだ』って思えれば楽になるかもしれません。ストレス時代を生き抜く手段としても、教養は役立つと思います」

 その教養をどうやって育んでもらうか。剥製や標本、仮面などの外国の民芸品を書籍と同じ棚に並べるのは、ストレートに好奇心を触発するからだ。「『これなんだろう』って思った時に、答えてくれる本があると欲しくなります」と話すリピーターもいる。

 店名は英国の自然科学者、チャールズ・ダーウィンにちなんだ。19世紀に英海軍の測量船ビーグル号に乗り込み、世界中を航海して鳥類などの生物の標本を持ち帰り、「種の起源」で進化論を広めた偉人だ。来店客がダーウィンと一緒に考える雰囲気を醸し出すため、内装は博物学者の研究室をイメージした。約50平方メートルの店内窓側に、カウンターで計6席のカフェを併設。グラントシマウマの子どもの剥製が置かれた一角は、久米宏さんが書店の店主役を務めるBS日テレのトークショー「久米書店」のロケにも使われている。

 お薦めは「フィールドの生物学」シリーズ(東海大学出版部)や「恐竜学入門」(東京化学同人)、「世界の鳥の巣を求めて」(小峰書店)など。「世界の鳥の巣を求めて」は絵本作家の鈴木まもるさんが、さまざまな形の巣があることに興味を持ち、世界を旅して巣を探し求めるようになった体験をつづった子ども向けのエッセーだ。南アフリカの全長約9メートルもの巨大な巣などが紹介されている。清水さんはこうした本に触れるたび、「自然に興味を持ち、それを追いかけて仕事にしている人たちがいる」と感心する。集めた書籍は古書の割合が高く、図鑑などは洋書もそろえている。

 硬い分野の書店と思い込んでいたが、平日でもほとんど客足が途絶えることはない。下北沢の街中で、博物館を訪れたような新鮮さを感じるからかもしれない。【吉富裕倫】

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 ◇まるで博物学者の研究室

 好奇心の森「ダーウィンルーム」(東京都世田谷区代沢5の31の8、電話03・6805・2638)。正午〜午後8時、金曜と土曜は午後10時まで。定休日は隔週木曜。2階のイベントスペースで月2回ほど、理念とする「教養の再生」のため映画の上映や講演会などのイベント「リベラルアーツ・カフェ」を行っている。
http://mainichi.jp/shimen/news/20150318ddm015040003000c.html

ttps://archive.today/sFfnQ

posted by BNJ at 21:19 | Comment(0) | 鳥類一般ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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