2015年04月22日

「原発事故でオオタカ繁殖低下」 高線量影響か【共同通信2015年4月22日】(既報別ソースあり)

 「国内希少野生動植物種」に指定されているオオタカ
 11年の東電福島第1原発事故以降、栃木県など北関東で国内希少野生動植物種オオタカの繁殖成功率が低下していることが、名古屋市立大とNPO法人「オオタカ保護基金」(宇都宮市)の研究で判明。要因を統計解析し、空間線量の高まりが大きく影響したと推計している。餌の変化など他の要因の影響は小さかった。

 事故前の推計繁殖成功率78%が、事故後は50%近くに低下。時間経過に伴い空間線量は下がり成功率も回復すると予想されたが、12、13年とますます悪化した。

 市立大の村瀬准教授は「放射線の外部被ばくだけでなく、餌を通じて内部被ばくの影響を受けた可能性もある」と指摘する。
http://www.47news.jp/CN/201504/CN2015042201001899.html

那須野が原のオオタカ、放射能で減少? NPOなどが発表【産経ニュース2015年3月28日】
 那須野が原(那須塩原市と那須野町の一部)で準絶滅危惧種、オオタカの繁殖生態を調査するNPO法人オオタカ保護基金の遠藤孝一代表は27日、福島第1原発事故後のオオタカの繁殖成功率の低下は放射能の空間線量の増加による影響が主要な要因とする調査結果を発表した。

 調査は名古屋市立大大学院システム自然科学研究科の村瀬香准教授と共同で行われた。村瀬准教授は「原発事故がオオタカの繁殖に与えた影響」のタイトルで論文にまとめ、国際科学雑誌に発表した。

 同基金が那須野が原で野外調査を実施してきた震災前(平成4〜22年)の19年間のデータを解析して計算した(1)造巣(2)抱卵(3)孵化(ふか)(4)巣立−の各成功率と繁殖成功率(抱卵した巣から幼鳥が巣立つ率)を推定。震災後(23〜25年)のデータと比較した。その結果、いずれも震災後は著しく成功率などが低下していることが分かった。

 また24年に空間線量を測定した13営巣地全てで繁殖成功率が低下。0・1マイクロシーベルト上昇で最大10%の繁殖成功率低下につながると試算された。

 遠藤代表は「原発事故の2、3年目に影響が出ていることから、オオタカが食物連鎖で外部被曝(ひばく)だけではなく、内部被曝している可能性もある」と指摘。「今後も引き続きモニタリング調査を続けて推移を見守りたい」と話した。また村瀬准教授は「特定の県に限らない広域の調査が必要」としている。
http://www.sankei.com/region/news/150328/rgn1503280083-n1.html

原発事故後に繁殖率が低下 名市大、オオタカ調査【朝日新聞アピタル2015年3月25日】
 2011年の東京電力福島第一原発の事故後、北関東でオオタカの繁殖成功率が下がっていると、名古屋市立大などの研究グループが24日、発表した。「放射線被曝(ひばく)が影響している可能性がある」として調査を続ける。

 名市大の村瀬香准教授(生態学)は、栃木県などの北関東でオオタカの繁殖状況を調べている宇都宮市のNPO法人と協力。事故後、同じエリアでの繁殖状況を比較した。原発からの直線距離は100〜百数十キロという。

 オオタカは年に1回繁殖する。1992年から事故以前の19年間は、観察した延べ684カ所の営巣地のうち、半数でひなが巣立つのを確認した。11〜13年では、延べ122カ所のうち巣立ったのは35にとどまった。特に12年以降、産卵したものの孵化(ふか)や巣立ちまで至らない例が目立った。

 村瀬准教授は、無作為に13の営巣地を選んで空間線量を測り、繁殖の成功率との因果関係を計算。空間線量の上昇が、成功率の低下に影響しているとの結果が得られたという。
http://apital.asahi.com/article/news/2015032600028.html

原発事故が北関東のオオタカ繁殖に打撃。名古屋市立大等調査、空間線量の増大が影響。内部被爆の影響継続中(FGW)【ファイナンスグリーンウォッチ2015年3月31日】
年3月の東京電力福島第一原発事故が、北関東で繁殖するオオタカの生態系に大きな影響を及ぼしたことを確認した。特に繁殖成功率が下がるなどの異変が起きているという。

調査を担当したのは名古屋市立大学大学院システム自然科学研究科の村瀬香准教授と、オオタカ保護基金(代表遠藤孝一氏)。国際科学雑誌Scientific Reportsに論文を掲載した。それによると、オオタカ繁殖の過程を4段階に分けて観察、空間線量の増加が特にふ化率と巣立ち率に悪影響を与えている可能性があるとしている。

空間線量悪化による外部被ばくに加えて、オオタカが放射能汚染された小動物を食餌とすることで生じる内部被ばくも長く繁殖率低下に関与している可能性があるという。原発事故は野生動物も影響が大きく、その影響はまだ、続いているといえる。

研究は1992年〜2010年の19年間毎年、福島第一原発から100〜130km西南西に離れた北関東の野外の繁殖サイト約40カ所でオオタカのペアを対象に行った。オオタカの繁殖を、巣づくり、抱卵、ふ化、巣立ちの4段階に分け、各段階での平均繁殖成功率を、72%(巣づくり)、89%(抱卵)、88%(ふ化)、88%(巣立ち)、全体の繁殖成功率を78%と推定した。

2011年3月の原発事故以降、オオタカの繁殖に関する4段階の成功率はどの段階でも低下していた巣づくり率は11年に49%と大きく落ち込んだあと、徐々に回復傾向が見られたが、震災前より低下したまま。一方、抱卵率とふ化率、巣立ち率は、11年に例年の範囲内だったのが、12年、13年にかけて下がっていた。

研究チームは、繁殖段階によって生じる影響の差は、空間線量の上昇が影響したとみている。空間線量増加の影響は対象となったオオタカの全繁殖サイトで50%以上の寄与率があったとしている。そして0.1uSv/hの空間線量の上昇は、最大で 10%の繁殖成功率の低下に寄与していると試算した。

時間の経過とともに空間線量は次第に下がったはずで、繁殖成功率もそれに伴って、東日本大震災前の水準に戻ると予想されたが、実際はそうならなかった。これは、オオタカが森林生態系の頂点に立つ捕食者であり、原発事故による食物連鎖の影響がまだ出尽くしていないことを示している可能性があるという。

村瀬香准教授らは「野生動物の研究では、野外で生き残って淘汰がかかった後の集団を対象にせざるを得ない場合が多く、原発事故の影響を過小推定する恐れがある」とも指摘している。

知床でサケを食べるヒグマ
図.福島第一原発と、調査した北関東のオオタカ繁殖地との位置関係
北関東でのオオタカの繁殖段階の成功率(左)で、赤点線が2011年、緑点線が12年、青点線が13年、aは巣づくり率、bが抱卵率、cがふ化率、dが巣立ち率、eが繁殖成功率。右はそれぞれの繁殖段階に対応する空間線量の影響の大きさ。
グラフ. 北関東でのオオタカの繁殖段階の成功率(左)で、赤点線が2011年、緑点線が12年、青点線が13年、aは巣づくり率、bが抱卵率、cがふ化率、dが巣立ち率、eが繁殖成功率。右はそれぞれの繁殖段階に対応する空間線量の影響の大きさ。http://www.nagoya-cu.ac.jp/secure/149568/270324.pdf

http://financegreenwatch.org/jp/?p=50829

原発事故が北関東のオオタカ繁殖に打撃【ハフィントンポスト2015年3月31日】
2011年3月の東京電力福島第一原発事故以降、北関東で繁殖するオオタカの繁殖成功率が下がるなどの異変を、名古屋市立大学大学院システム自然科学研究科の村瀬香(むらせ かおり)准教授らが確認した。繁殖の4段階の成功率低下を調査して、空間線量が特にふ化率と巣立ち率に悪影響を与えていた可能性を見いだした。

外部被ばくだけでなく、食物連鎖で放射性物質が移行したえさによる内部被ばくも長く繁殖率低下に関与している可能性を示した。原発事故は野生動物への打撃も大きかったといえる。NPO法人オオタカ保護基金(宇都宮市)の遠藤孝一(えんどう こういち)代表らとの共同研究で、3月24日付の英オンライン科学誌サイエンティフィックリポーツに発表した。
研究グループは1992年〜2010年の19年間毎年、福島第一原発から100〜130km西南西に離れた北関東の野外の繁殖サイト約40カ所でオオタカのペアを探索して、そのサイトの繁殖(繁殖期は春から夏)がどの程度成功するかを調べた。オオタカの繁殖を、巣づくり、抱卵、ふ化、巣立ちの 4段階に分け、各段階の成功率から、オオタカの繁殖生態を明らかにした。これらのデータから、 4段階の成功率の平均値は、それぞれ72%(巣づくり)、89%(抱卵)、88%(ふ化)、88%(巣立ち)で、繁殖成功率は78%と推定された。
11年3月の原発事故以降、北関東でオオタカの繁殖に異変があった。オオタカの繁殖に関する4段階の成功率はどの段階でも低下していた。ただ、その様相は段階ごとに異なっていた。巣づくり率は 11年に49%と大きく落ち込んだあと、徐々に回復傾向が見られたが、震災前より低下したままだった。一方、抱卵率とふ化率、巣立ち率は、11年に例年の範囲内だったのが、12年、13年にかけて下がっていた。
繁殖成功率は11年が75%だったが、12年に55%、13年に50%と著しく低下して、影響は2年以上続き、深刻化した。ランダムにサンプリングした13カ所のデータで解析し、「空間線量の効果」と「繁殖サイトの環境の効果」を比べたところ、繁殖の各段階の成功率の低下により寄与していたのは空間線量の効果だった。0.1uSv/hの空間線量の上昇は、最大で 10%の繁殖成功率の低下に寄与していると試算できた。時間の経過とともに空間線量は次第に下がったはずで、繁殖成功率もそれに伴って、東日本大震災前の水準に戻ると予想されたが、実際はそうならなかった。
村瀬香准教授らは「事故前の19年間のオオタカの繁殖データがあったので、原発事故の影響を判定できた。オオタカは森林生態系の頂点捕食者で、影響が長引いているのは、原発事故で放出された放射性物質が食物連鎖を経て到達するのに時間がかかったのではないか。また、野生動物の研究では、野外で生き残って淘汰がかかった後の集団を対象にせざるを得ない場合が多く、原発事故の影響を過小推定する恐れがある」と指摘している。
知床でサケを食べるヒグマ
図.福島第一原発と、調査した北関東のオオタカ繁殖地との位置関係

北関東でのオオタカの繁殖段階の成功率(左)で、赤点線が2011年、緑点線が12年、青点線が13年、aは巣づくり率、bが抱卵率、cがふ化率、dが巣立ち率、eが繁殖成功率。右はそれぞれの繁殖段階に対応する空間線量の影響の大きさ。
グラフ. 北関東でのオオタカの繁殖段階の成功率(左)で、赤点線が2011年、緑点線が12年、青点線が13年、aは巣づくり率、bが抱卵率、cがふ化率、dが巣立ち率、eが繁殖成功率。右はそれぞれの繁殖段階に対応する空間線量の影響の大きさ。
(いずれも提供:名古屋市立大学)
http://www.huffingtonpost.jp/science-portal/falcon_b_6969272.html

https://archive.is/80dad
https://archive.today/VDaQ5
https://archive.today/r7kg3
http://archive.is/QKXdn
http://archive.is/BfvQB

posted by BNJ at 21:26 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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