2015年04月30日

わが街のツバメ、探しに行こうよ 巣の場所・成長具合、サイトに投稿可能【朝日新聞デジタル2015年4月30日】

ひなにえさをやるツバメ=フォトグラファー佐藤信敏さん撮影

 減少が心配されているツバメの状況を明らかにしようと全国調査が行われています。ウェブサイト上で登録すれば、誰でも情報を投稿できます。ツバメが巣作りや産卵をするこの時期に、参加してみてはいかがでしょう。観察のポイントや注意点もまとめました。

 環境省の調査によると、ツバメはほぼ日本全域で繁殖が確認されている。全国的な生息数ははっきりしないが、減少傾向を示すデータがある。石川県の外郭団体の調査で、1972年に県内で確認されたツバメは3万3332羽。昨年は1万3757羽と約4割に減っている。

 全国に約4万人の会員がいる日本野鳥の会でも、以前からツバメの減少を危惧する声が寄せられていたという。ツバメが少なくなった理由としては、巣の材料やえさを集める田んぼや畑の減少、天敵となるカラスの増加などが考えられるという。

 ツバメの生息状況を明らかにするため、同会は12年、全国調査「消えゆくツバメをまもろう」をスタートさせた。調査は2種類あり、誰でも参加が可能だ。

 「子育て状況調査」は、利用者が会のサイト(http://www.wbsj.org別ウインドウで開きます)で登録して観察記録をつける。記録はサイトの地図上に反映され、他の利用者の記録も見ることができる。たとえば4月11日には、京都府内で「久しぶりの晴天に盛んに巣作り活動中! 頑張って!!」との書き込みがあった。10月末ごろまで書き込めるようにする予定だ。

 もう一つの調査「わたしの町のツバメ情報」は、ツバメや巣の有無、発見場所などを報告する。初年は約1万件が寄せられた。サイトの投稿フォームに書き込むか、用紙をダウンロードして同会宛てに郵便かファクスで送る。

 データは毎年、結果報告としてまとめ、公表している。

 同会の荒哲平さんは、初夏のこの時期は、巣作りや産卵の様子も見られる、観察に適した時期だという。「ツバメは人間の生活圏で生息する。多くの人が関心を持ち、見守る気持ちを育てることが保護につながります」と話す。

 ■家の軒下、お気に入り 電線のオス、見張り役

 野鳥観察の初心者がツバメを見つけるにはどうすればいいだろう。

 巣は店舗や家の軒下に作られていることが多い。駅舎でもよく見られる。カラスに襲われにくかったり、風雨をしのげたりするからだ。また、オスは、巣を外敵から守ろうと近くで見張る習性がある。電線などに止まって鳴いているツバメがいたら、近くに巣があるかもしれない。

 巣の作り始めの時期やひながかえって間もない時期は、ツバメが過敏になっているので、あまり巣に近づかないようにしよう。勝手に敷地に入り込まず、店舗の軒先などに巣がある場合は店に事前に一声かけるマナーが大切だ。

 日本野鳥の会は、ツバメの生態や巣台の作り方をまとめた「あなたもツバメ子育て応援団 子育て見守りハンドブック」を作って無料で配布している。申し込みは会のサイトから。

 ■自然と共生のバロメーター 記者も見つけた

 ツバメは街中にどのくらいいるのか。4月下旬、日本野鳥の会職員の古南(こみなみ)幸弘さんに同行してもらい、記者も川崎市内の商店街を歩いてみた。

 「チュリーチュリー、ピリリッ」。まず電線に止まっているのを見つけた。初めてじっくり観察。胸が白く、のど元はえんじ色で美しい。古南さんが「尾が長いのでオスだと思いますよ」と教えてくれた。時折、声を響かせて鳴く。「巣の場所を横取りされないよう、他のオスを追い払っているのです」。探すと、近くに巣があった。

 その後、マンションや高齢者施設の壁などで七つ見つけた。うち一つでは、巣から頭が見え隠れしていた。メスが卵を抱いている可能性があるらしい。

 巣の下にフンよけの紙箱や傘を置いていることも多く、町の人たちがツバメを見守っているようだ。身近なツバメは、人と自然の共生のバロメーターだという。見守りが広がれば、減少を少しでも止められるのではないかと感じた。

 (山田佳奈)
http://www.asahi.com/articles/DA3S11731484.html

posted by BNJ at 11:37 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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