2015年05月28日

鳥取砂丘・星空のツリー:光害問題 知事も懸念表明 「投光器不許可視野に」 /鳥取【毎日新聞2015年5月28日】(渡り鳥)

 鳥取市が鳥取砂丘の砂の美術館敷地内で上空7000メートルまでサーチライトで照らす「星空のツリー」の企画を発表したのに対し、光害を懸念する声が相次いでいる問題で、平井伸治知事も27日の定例記者会見で「自然公園に生息している動植物のことを考え、暗闇も大事にしないといけない」と述べ、懸念を表明した。同館は自然公園内に位置し、投光器などの工作物の設置には県の許可が必要だが、平井知事は「(不許可も)視野に入れる」と述べ、市に慎重な対応を求めた。【真下信幸、小野まなみ】

 ツリーは19台の投光器で光を伸ばす企画。10月31日から開催予定の「鳥取砂丘光のアートフェア2015」の目玉として、深沢義彦市長が今月15日に定例記者会見で発表。市の公募に地元の企業共同体が提案し、採用されていた。

 だが、ツリー企画の発表後、光害問題に取り組むNPO「国際ダークスカイ協会(IDA)」の東京支部(東京都文京区)が、生態系のバランス崩壊や天体観測の阻害などの影響を懸念する表明文を21日に公表。27日午前9時までに市に寄せられた51件の意見のうち47件が光害を懸念し反対する内容という。

 市は21日の毎日新聞の取材に「提案者と契約も結んでおらず、やると決まったわけではない」「どこまで実現可能かを調べている。法に触れないことを前提として、寄せられた声をくみ取っていく」などとしていた。

 この日の記者会見で平井知事は「環境省の光害に関するガイドラインで、自然公園内では上方に光を出すことを避けるよう努めないといけないとある」と指摘。投光器などの工作物の設置許可権限について「行使にあたり(ガイドラインは)重要な参考指標」「厳正な対応を取ることも念頭に置かざるを得ない」などと述べた。市から許可申請が出された場合には県環境審議会を招集し、専門家の意見を仰ぐ方針という。

 平井知事によると、ツリーの実施について、これまで市から県に連絡はなかったという。市の鳥取砂丘・ジオパーク推進課は取材に対し「現実的な企画書がないので具体的な協議はしていないが、県には砂の美術館で光のイベントをするに当たり、どのような手続きが必要かを聞いていた」と説明。平井知事の発言については「県として自然公園法や環境省のガイドライン、天文関係者の声を総合的に踏まえてコメントをしていると思う。参考にしないといけない」と話した。
 一方、今後の対応については、同課は提案者との契約をまだ交わしていないと強調。「企画は提案者の手の中にある。市に寄せられている声などは提案者と情報共有するが、企画内容について『こうすべきだ』とは言えない。提案者が法律などを検討して再提案するのを待つしかない」とした。

 ◇国「生態系影響なら指導も」

 砂の美術館は自然公園である山陰海岸国立公園の第2種特別地域内に位置し、環境省が「光害対策ガイドライン」(2006年改訂)で示した地域照明環境類型(1〜4)のうち「本来暗い景色を伴う地域」の「1」に当たる。

 ガイドラインには「照明設備周辺に生息する保護すべき動植物の有無を調査し、その影響のメカニズムを理解し対策を検討すべき」「自然公園では、照明設備又は照明器具の上方光束比が、上方に向かって0%になることを推奨する」と記載されているが、環境省大気生活環境室は取材に対し、「動植物や渡り鳥などにも配慮が必要」と指摘しつつ「地域振興をうたっており(市の企画を)頭ごなしにダメとは言えない。生態系などに明らかな悪影響があれば、動植物保護の観点から指導が入るかもしれない」としている。

 一方、鳥取天文協会の木村一成副会長(54)は「ガイドラインは最低限で、国立公園の上空にサーチライトなんて言語道断。市にとって観光は重要産業だが、やり過ぎだ」と批判している。

 自然公園法は、投光器を特別地域内の地上に設置する場合、県の許可が必要と規定している。環境省近畿地方環境事務所は取材に「国立公園内では全国的にも今までに例がない規模なので慎重に対応する必要がある」としている。

 市鳥取砂丘・ジオパーク推進課は、自然公園内で光のイベントを計画したことについて「毎年『砂丘イリュージョン』を開催している特別保護地域よりも規制の緩い第2種特別地域なので、法の中に収めることは十分に可能」との考えで、「光害の観点から反対意見が出るとは予測しなかった」としている。【小野まなみ、阿部周一】
http://mainichi.jp/area/tottori/news/20150528ddlk31040571000c.html
http://mainichi.jp/area/tottori/news/20150528ddlk31040571000c2.html

鳥取)「光のタワー」知事、再考要求 自然への影響心配【朝日新聞デジタル2015年5月28日】
 鳥取砂丘で鳥取市が計画している光のイベントの目玉企画、高さ7千メートルに達する光のタワーについて、平井伸治知事は27日の定例会見で、「憂慮している。県としては慎重にすべきだと考える」と再考を求める意向を示した。光のタワーは大型投光器で夜空に描くが、設置許可が申請されれば県環境審議会に諮り、「かなり厳正な対応を取ることも念頭に置く」として、認めない可能性を示唆した。

 平井知事は理由として、星空観察や生態系への影響を心配する意見が市に多数寄せられたことを挙げ、「山陰海岸ジオパークは活用が前提だが、大いなる自然の景観が財産。暗闇の豊かさを受ける権利が片方にある」と述べた。

 2006年改訂の環境省「光害対策ガイドライン」によると、国立公園を含む自然公園や里地などは「照明環境T」に分類され、照明器具の上方向への光は「0%」になることが推奨されている。平井知事は「法的拘束力はないが、県として考慮する。(毎冬に実施されている)鳥取砂丘イリュージョンは砂丘から見えない形で面的に照らしており、対応は異なる」とした。

 県緑豊かな自然課によると、04年に鳥取砂丘を対象とした自然公園法の規制が一部緩和され、砂丘イリュージョンなど市や県が主催・後援するイベントで仮設工作物の設置が可能になった。その是非は県、市などでつくる「鳥取砂丘催事連絡会」が協議しており、環境審に諮問するとなると極めて異例。

 市鳥取砂丘・ジオパーク推進課の乾秀樹課長は「光のタワーは計画するイベントの一部。現在、事業の詳細を固める段階で、知事発言を十分考慮したい」と話した。近く同連絡会に経過を報告する方針という。(古源盛一)
http://www.asahi.com/articles/ASH5W4TCSH5WPUUB00X.html

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タグ:渡り鳥一般
posted by BNJ at 23:52 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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