2015年07月16日

ニワトリの脳変化 モデル化成功【YOMIURI ONLINE2015年7月16日】(岐阜県博物館)

 ニワトリの脳が、成長過程でどのように変化するかを調査し、形状をモデル化することに世界で初めて成功したと、県博物館(関市)の学芸員が15日発表した。電子版の米科学誌「プロス ワン」に掲載された。

 同博物館の河部壮一郎学芸員によると、愛媛大の松田正司教授らと共同で、ニワトリ44羽を使って孵化ふか後1〜119日の頭部をMRI(磁気共鳴画像装置)で撮影。画像計約6000枚から、脳の大脳、小脳、髄脳など各部位ごとに色をつけて、体積や形状を算出して分析した。

 その結果、脳の各部位は、ヒヨコからニワトリに成長するに従って細長く変化するが、各部位の体積は成長と比例して増え、体積比は変化しないことが分かった。さらに、算出した数値から、成長過程と脳の形状をモデル化させた。

 ニワトリは孵化から巣立ちまであまり手がかからない「早成鳥」という分類で、鳥類の祖先である恐竜類に近いといい、恐竜など絶滅した動物の脳研究への応用も今後期待できる。

 河部学芸員は、「ニワトリは孵化後の研究がされておらず、分かっていないことも多い。今後も現在の鳥や動物を調べることで、恐竜など古生物の生態解明につなげたい」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/local/gifu/news/20150715-OYTNT50297.html

恐竜・ニワトリ:脳の変化同様か 県博物館学芸員が論文 /岐阜【毎日新聞2015年7月16日】
 恐竜の脳がニワトリの脳と同じように変化をした可能性を示す研究成果を、県博物館(関市小屋名)の河部壮一郎・学芸員(29)が論文にまとめ、米科学誌「PLOS ONE(プロスワン)」に掲載された。河部さんが15日、記者会見して明らかにした。

 解明したのは「ニワトリの脳形態の成長パターン」。河部さんは愛媛大を経て東京大学大学院修了の理学博士で、2013年4月から現職。古生物専門で大学院時代から恐竜の生き残りとされる鳥類も研究し、ふ化後、すぐに巣立ちする「早成鳥」のニワトリに注目した。11年夏以降、ふ化したヒヨコからニワトリに成長するまでの頭部をMRI(磁気共鳴画像化装置)で44個体、約6000枚を断層撮影。ニワトリの脳のCGモデルを作製し、脳の形状のデータを多角的に解析した。

 これまで鳥類の脳の形状の変化は知られていなかったが、河部さんは「ニワトリの脳は成長するにつれて細長くなる」ことを突き止め、「恐竜の脳もふ化後、ニワトリと同じように変化した可能性が高い」と結論づけた。

 河部さんは「化石で見つかっている恐竜の脳は『子供』か『大人』か『別の種』か判断が難しかったが、ニワトリの脳の研究によって、恐竜の脳の成長パターンの手がかりがつかめた」と意義を説明した。河部さんはこれまでにも「絶滅鳥類ペンギンモドキの脳形態の解析」などの論文も発表している。【立松勝】
http://mainichi.jp/area/gifu/news/20150716ddlk21040096000c.html

鶏の脳成長過程を解析  県博物館研究チーム【岐阜新聞2015年7月17日】
 岐阜県博物館(関市小屋名)の河部壮一郎学芸員らの研究チームが、医療現場で使われるMRI(磁気共鳴画像装置)で鶏の頭部を撮影し、脳の成長過程を明らかにした。鶏は恐竜類を祖先とする早成鳥の一つで、恐竜と脳の形態が似ているとされ、古生物が専門の河部学芸員は「データをさらに増やしていくことで、恐竜の脳の成長過程も分かるだろう」と成果を語る。

 河部学芸員によると、44羽の鶏の頭部をふ化から119日までの間に約60回撮影。得られたデータを数値化して成長過程を解析した。脳は全体が細長く成長する一方、大脳や小脳などの各部位の体積比は一定であることが分かった。

 チームは河部学芸員のほか、愛媛大と東京大の教授ら4人で構成。2011年夏から研究してきた。成果をまとめた論文は今年6月、米国の科学誌に掲載された。

 これまで恐竜の脳は、化石を基に形態や体積などが研究されてきたが、化石が少ないという課題があった。河部学芸員は「鶏の脳から恐竜の脳の成長過程を調べる新たな視点の研究。脳を調べることで、恐竜の生態や体の機能などの解明につなげていきたい」と話した。
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20150716/201507160902_25306.shtml

PLOS ONE
Published: June 8, 2015
DOI: 10.1371/journal.pone.0129939
Ontogenetic Shape Change in the Chicken Brain: Implications for Paleontology
http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0129939

ttps://archive.is/Gbmi1
ttps://archive.is/aXcFm
ttps://archive.is/4BZFy

posted by BNJ at 11:59 | Comment(0) | 鳥類一般ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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