2015年09月07日

海鳥の90%がプラスチックを誤飲、最新研究で判明 増える一方の海洋ごみが、鳥たちの命を脅かす【ナショナルジオグラフィック日本版2015年9月7日】(既報2ソース)

英国コーンウォールのニューキーで、プラスチックのごみをくわえるセグロカモメの幼鳥。(Photograph by Education Images, UIG/Getty)

 海には大量のプラスチックごみが流出している。海鳥のなかには、これを誤って飲み込んでしまうものがいるが、その数は全体の90%、2050年までには100%に達する見込みであることが、最新の研究で明らかになった。

 これは、オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)の研究チームが先週発表したもので、論文の筆頭著者クリス・ウィルコックス氏は、「体内からプラスチックが見つかる種の数も、その個体数も、毎年数%ずつ急速に増えています」と語る。

増え続けるごみとトラブル

 海鳥のプラスチックの誤飲については、数十年前から調査が行われてきた。胃の中からプラスチックが見つかった海鳥は、1960年には5%にも満たなかったが、1980年までには一気に80%へと跳ね上がった。(参考記事:「ワールド・イズ・ブルー母なる海に迫る危機 第5回 海はゴミ箱?」)

 プラスチックの生産量は11年ごとに倍増しているという。ウィルコックス氏は、そうした生産量と誤飲する海鳥の増加に関連性があると指摘する。

 研究チームは1962年に発表された論文を再検証し、海鳥186種の生息分布域と海洋ごみの拡散状況のデータを合わせて、誤飲傾向の高い種の予測モデルを作成した。

 ウィルコックス氏によると、こうした種は、オーストラリア南部、南アフリカ、南米に多く見られるという。いずれも、太平洋南部、大西洋南部、インド洋の海洋ごみが浮遊しているエリアにごく近い海に面している。(参考記事:「不明機捜索で明らかとなった海洋ゴミ」)

 アホウドリなどの大型の海鳥は、誤飲するプラスチックの量も多い。とはいえ、体の大きさに比例して誤飲傾向が高くなるわけではない。たとえば、米国アラスカ州付近の北太平洋に生息するウミオウムは小型だが、海に潜って餌を捕るため、ほかの種より誤飲しやすい。

 アホウドリの場合は、クチバシで海面をさらって魚を捕るので、浮いているプラスチックをうっかり飲み込んでしまうことがよくある。また、ウミツバメやミズナギドリは、沖合の島に生息して広い海域を餌場とするため、胃に大量のプラスチックをため込んでいる。(参考記事:「世界が見守るアホウドリのヒナ、初飛行」)

ビニール袋からボトルのふたまで

 海鳥の体内から見つかるプラスチックは、ビニール袋、ボトルのふた、衣類の合成繊維、日光や波によって劣化した米粒大の破片などさまざまだ。

 誤飲による健康への影響と、海鳥の個体数の変化との関連性は、まだ十分には解明されていない。だが、集まったデータを見るだけでも深刻な状況であることはわかる、とウィルコックス氏は言う。

 尖ったプラスチックで内臓に穴が開けば命を落とす。大量に飲み込めば、内臓に餌を消化するスペースがほとんどなくなるため、体重が減って危険な状態になるだろう。科学者のデニス・ハーデスティ氏が調べた1羽の海鳥は、胃の中から200個ものプラスチック片が発見された。

「飲み込むプラスチックの量が増えれば、明らかに影響が出てきます。この傾向は今後ますます強くなっていくでしょう」とウィルコックス氏は語る。

 最近の研究により、海鳥の個体数は1950〜2010年の間に67%まで減ったことがわかっている。

「海鳥は絶滅に向かっています。明日すぐにというわけではありませんが、急激に減っていることは確かです。その海鳥が直面している脅威の一つが、プラスチックなんです」と、ウィルコックス氏は訴えている。

文=Laura Parker/訳=倉田真木
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/090400246/

海鳥のプラスチック片体内摂取、2050年までに99% 研究【AFPBB News2015年9月2日】
英南部ブライトンの砂浜に群れる海鳥(2015年8月6日撮影、資料写真)。(c)AFP/GLYN KIRK
【9月2日 AFP】海洋のプラスチック片を体内に取り込む海鳥が、2050年までに全体の99%に上る可能性があるとの研究結果がこのほど発表された。

プラスチックごみによる海洋汚染は世界中で見られる。これら鮮やかな色のプラスチック片をめぐっては、アホウドリ、ペンギン、カモメなどの海鳥は、えさと見誤って飲み込んでしまうことが知られている。

科学者らは今回、1962年〜2012年にかけて行われた135種の鳥に関する研究を再調査し、大洋に存在することがこれまでの調査で知られているプラスチック量をベースに今後の影響を試算した。

オーストラリア連邦科学産業研究機構(Commonwealth Scientific and Industrial Research Organisation、CSIRO)の上級科学研究員のクリス・ウィルコックス(Chris Wilcox)氏は、「海洋に広がるプラスチックごみが海洋生物に与える影響について、初めて地球規模で予測を行った。結果は注目すべきものだった」とした上で、「研究の再調査に基づくと、海鳥の90%がプラスチックを体内に摂取していることが推定され、プラスチック汚染がほぼ至るところに存在していることを示唆している」と説明した。

1960年代初期の研究では、プラスチックを体内に取り込んだ海鳥は全体の5%以下だった。しかし、ここ数十年で急増し、2010年には80%に達した。そして今後、この数字はさらに大きくなることも研究で示されている。

米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)に掲載された今回の研究論文には、「海鳥がプラスチック片を摂取するケースは増加しており、2050年までには全体の99%に達するだろう。より効果的な廃棄物の処理方法で、この脅威は低減することができる」と記されている。

論文に関係する背景情報によると、プラスチックの商業生産が始まった1950年代以降、その生産量は11年毎に倍増しているという。今後、最も大きな影響が出ると予想されるのは、オーストラリアとニュージーランドの間にあるタスマン海(Tasman Sea)の南極海(Southern Ocean)との境界の海域。同海域にプラスチック片が集中しやすく、海鳥の多様性が高いことがその理由という。(c)AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3059179

世界の海鳥の9割、プラスチックごみを誤飲【YOMIURI ONLINE2015年9月2日】
 【ワシントン=三井誠】アホウドリやカツオドリなど世界の海鳥の90%がプラスチックごみをのみ込んで体内に蓄積させている可能性があるとする研究成果を、英国やオーストラリアの研究チームがまとめ、米科学アカデミー紀要に発表した。

 汚染が続けば、2050年には海鳥の95%に被害が広がる恐れがあるという。

 研究チームは、主な186種の海鳥へのプラスチックごみの影響を、世界中の海洋でのごみの広がりや、海鳥の種ごとの餌の取り方、過去40年間の海鳥のプラスチック被害に関する論文などをもとに分析した。

 1960年にはプラスチックをのみ込んだ海鳥は5%以下だったが、2010年には80%に増加。14年時点では90%にまで増えていると推定した。海鳥は鮮やかな色のボトルのふたなどを餌と間違ってのみ込み、消化管が詰まるなどの被害が出るという。
http://www.yomiuri.co.jp/eco/20150902-OYT1T50077.html

ttps://archive.is/5iw1P
ttps://archive.is/gaLeE
ttps://archive.is/MsYsh

posted by BNJ at 11:45 | Comment(0) | 海外の鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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