2015年09月07日

守れ動物園:老朽化の和歌山城内…移転白紙で再生意見募集【毎日新聞2015年9月7日】(和歌山公園動物園)

 全国には、お城の中に設けられた動物園が3カ所ある。このうち、姫路城(兵庫県)にある姫路市立動物園と、小田原城(神奈川県)の小田原動物園は閉園や移転で姿を消す運命だ。一方で、和歌山公園動物園(和歌山市)は、市が移転方針を転換し、存続に向けてかじを切った。旭山動物園(北海道旭川市)など動物の生態を再現した大規模動物園が注目を集める中、地元住民に長く親しまれてきた箱庭のような動物園は、かえって貴重な存在となりそうだ。

 戦後間もない1950年に開園した小田原動物園は、小田原市が93年、「史跡にはふさわしくない」と閉園を決めた。2005年から順次、県内外の園に動物を引き渡しており、唯一残った動物のニホンザル9頭が死ねば、歴史に幕を下ろす。

 1951年開園の姫路市立動物園は移転が濃厚。酒を飲むゴリラ「ゴン太」らが人気を集め、市は「市民に親しまれていて簡単に結論を出せない」として整備計画を策定した2011年、「10年間は現行のまま」とした。だが、将来の移転を前提としており、市姫路城総合管理室も「存続は難しい」と明かす。

 一方、和歌山城内にある和歌山公園動物園は1919年に整備が始まった。現在はツキノワグマやフンボルトペンギンなど33種計106頭を飼育。年間約6万人が訪れるが、国史跡内にあるため拡張は無理で、老朽化も進む。文化財保護の観点からも城内にあることが問題となり、市は95年に移転を決めた。

 しかし、昨年初当選した尾花正啓市長が今年4月、「城の歴史の一つとして残し、まちづくりや観光に生かしたい」と存続を決めた。シンポジウムで市民や有識者の意見を募るなどして、新たな公園整備計画に反映させる計画だ。

 動物園を通して人と動物の関係を考えるNPO「市民ZOOネットワーク」(東京都)の綿貫宏史朗理事は「お城の動物園は人が集う街中にあるのが利点。大型動物の飼育や生息環境の再現はできないが、子どもたちが命の大切さを学ぶ場になる可能性がある」と期待している。【谷田朋美】
http://mainichi.jp/select/news/20150907k0000e040190000c.html

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