2015年10月29日

学校での飼育、どうする? 命、実感する機会 感染症が心配【朝日新聞デジタル2015年10月29日】(鳥インフルエンザ)

ウサギをひざに抱いて笑顔を見せる児童=東京都世田谷区の区立山野小学校
 学校の動物飼育が曲がり角を迎えている。命の大切さを実感する機会として力を入れる学校がある一方、飼育経験が豊富な教員の減少や感染症の不安から、飼育を取りやめる学校も増えている。

 ■ひざに抱っこ「温かかった」

 「すごい。ドドドドドッて聞こえた」「緊張してるのかな? 音がはやいね」

 10月6日午ログイン前の続き後、東京都世田谷区立山野小学校の体育館で、2年生の子どもたちがはしゃいでいた。昨年度に続き開いた「動物ふれあい教室」の一幕だ。

 獣医師や保護者らが協力し、ウサギと犬をひざに抱っこしたり、聴診器で心臓の音を聞いたり。細萱奏匠(ほそがやかなる)さん(8)は「ウサギと犬の心臓の音の速さが違って驚いた」、織田龍二郎君(8)は「すごく温かかった。この子たちは生きているんだと思った」と話した。

 ふだん飼育している動物はウサギ2匹のみ。世話は飼育委員会の児童が担っているが、より多くの子どもたちに動物の温かみを感じてもらおうと企画した。担当の前薗啓太教諭(24)は「命の大切さをどれだけ言葉で伝えても限界がある。実際に触れあうことが一番響く」と話す。

 2008年、小学校の学習指導要領が改訂され「動物や植物へのかかわり方が深まるよう継続的な飼育、栽培を行うようにすること」とされた。東京都教育委員会は昨年度から獣医師との連携など動物飼育に継続的・先進的に取り組む山野小など小学5校を「動物飼育推進校」に指定した。

 ■児童全員で世話

 岐阜県本巣市立弾正(だんじょう)小学校の校庭には、面積約330平方メートルの「動物ランド」がある。飼育するのはチャボ、ウサギ、ウコッケイ、名古屋コーチン、アヒル、カモ、モルモットの7種類22匹。全児童317人が学年ごとにそれぞれの動物を担当し、エサやりや飼育舎の掃除をする。

 子どもたちは登校すると、まず動物たちにあいさつする。夏休みなど長期休暇中も持ち回りで登校して世話をする。飼育動物が多く、毎年のように生と死に直面する。

 吉村雅子校長は「命の大切さを知るには、日々の飼育体験が大切。物言わぬ動物たちのしぐさや表情からエサの量などを推し量らないといけない。それが人を思いやる気持ちの醸成につながる」と話す。

 ■飼育取りやめ、各地で増える

 ただ、飼育する学校は全国的に減少傾向にある。

 大阪府教委の15年度の調査によると、所管する小学校のうち、動物を飼育しているのは48%の299校。5年前の68%(429校)から急減している。

 ■鳥インフル影響

 広島県動物愛護センターが12年に県内4市(廿日市市、東広島市、三原市、三次市)の小学校や幼稚園、保育所、認定こども園にアンケートしたところ、動物を飼育していたのは04年調査の76%から50%に落ち込んでいた。

 特に鳥類を飼育する施設は04年の70%から43%と大きく減少。04年に鳥インフルエンザで人への感染が確認された問題が影響したとみられるという。57施設が飼育そのものをやめており、廃止の理由は「感染症が心配」が57%、「動物の病気・けがが心配」が26%、「世話する人がいない」「人手不足」がそれぞれ14%だった。

 センターの担当者は「動物アレルギーに配慮する学校が増えたこと、団塊世代の大量退職で飼育経験の豊富な教員が減っていることも一因では」と話す。

 (長野佑介)

 ■教員に重い負担、二極化進む恐れ

 鳩貝太郎・首都大学東京客員教授(理科教育)の話 子どもによる犯罪やいじめが問題となるなか、求められているのはバーチャルではない生身の動物とのふれあいだ。だが近年は飼育の負担を減らすためニワトリやウサギといった定番の動物から、メダカやカメといった比較的手間のかからない動物に替える学校も多い。飼育には教員に最低限の知識と労力が求められ、負荷もかかる。今後はさらに飼育に力を入れる学校とそうでない学校との二極化が加速するのではないか。
http://www.asahi.com/articles/DA3S12040072.html

ttps://archive.is/JqM0F

posted by BNJ at 11:31 | Comment(0) | 愛玩鳥/飼い鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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