2015年11月04日

千葉)自然のすばらしさ夫婦で綴る ミニコミ紙300号【朝日新聞デジタル2015年11月4日】(野田市コウノトリほか)

田中利勝さんが10月上旬に撮影したアキアカネの交尾=柏市の田んぼ

 生き物や自然のすばらしさを多くの人に知らせたいとつづり続けて四半世紀。月刊ミニコミ紙「自然通信」が11月号で300回を迎えた。主宰者は江戸川や利根川など首都圏を中心に活動を続ける市川市北国分の田中利勝さん(72)、千代さん(68)夫妻。「鏡をみると長い時間が経過したなと思う」と笑いながらも、これからも体の許す限り発刊を続けたいと意気軒高だ。

 利勝さんは市川市生まれ。プロカメラマンとして東京・日本橋に事務所を構えていた1990年11月、廃れゆく首都圏の里山風景を残せないかと、各地の現状を伝え、住民たちの保護活動を支える目的で自然通信の発刊を始めた。根底には子どものころから慣れ親しんだ江戸川の風景があった。仕事の傍ら、よく足を運んではトンボや魚、植物を観察していた。

 兵庫県西宮市出身の千代さんは都内のファッション情報誌の仕事をしていて利勝さんと知り合い結婚。「自然好きの主人に付き合うようになってね」と振り返る。

 第1号はB5判大で4ページ。顧客は知人など50部からのスタートだった。ワープロで原稿を作り、都内の親しい印刷店で印刷してもらった。間もなく8ページになり、3年後には部数500部に増え、現在と同じ12ページになった。魚や植物、地図などは利勝さん手書きのイラストで飾られた。写真掲載は2007年からだ。

 11月号は巻頭言で千代さんが「300号に思う」と25年間を振り返る。「困難な問題ばかりの状況でも歩み続けることが未来につながると信じたい」と。下半分は利勝さんが奥多摩の街道わきで撮影した、こぶだらけの榎(えのき)の老木写真と説明文が飾る。「人々の生活を見続けてきたであろう古木は無名の木である」

 2ページ目は千代さんが取材した野田市長インタビュー。コウノトリ保全の苦労などが語られている。「祝300号」と書かれた4コマ漫画は埼玉県在住の漫画家・富士鷹なすびさんが1号から無料で書いている。利勝さんの古くからの友人だ。

 このほか、利勝さんが撮影した植物やチョウ、トンボ、鳥など秋の生き物たちの写真や観察日誌、1カ月間の全国的なトピックス、各地の団体の紹介など盛りだくさんの記事が続く。

 この25年間、その時々の話題を取り上げてきた。豊富な自然環境が残る東京都あきる野市の水田跡地で開発計画が持ち上がった時は周辺住民と保存を訴えた。茨城県笠間市の湖保存では、住民たちの活動を追ったが阻止できなかった。

 年間購読料は2千円で創刊当時から変わらない。部数も500部のままだ。宛名は1通ごと千代さんが、真心込めて手書きする。印刷代、送料を差し引くと利益はない。2人は「自然を大事にしたいという思いでこれまでやってきた。多少出費はあってもできる範囲で活動を続けていきたい」と話している。問い合わせは自然通信(047・371・7472)へ。(青柳正悟)
http://www.asahi.com/articles/ASHBZ43DCHBZUDCB014.html

ttps://archive.is/2dx3O

posted by BNJ at 11:46 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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