2015年11月16日

危険を察知する役目も果たす「カナリア」 −ペット図鑑−【朝日新聞デジタル&M2015年11月16日】

名前はアフリカの原産地が由来

 「歌を忘れた…」と童謡でも歌われているように、カナリアはまず何よりも鳴き声の鳥、というイメージが強いですね。でも、それだけではありません。

 「飼い鳥の女王」呼ばれることもある本種には、「レモンカナリア」(最も一般的なカナリアのイメージであろう黄色の品種)、「赤カナリア」(名前通りに全身が赤い)、などの羽色を楽しむ品種、「細カナリア」(極端に細い体形で全体のシルエットが三日月型)、「巻き毛カナリア」(明治時代に誕生した突然変異の個体を我が国で固定したとされる、全身の羽毛が巻き上がっているもの。直立した立ち姿も特徴的)といった姿を楽しむ品種も多く、現在では、本来の鳴き声に重点をおいた「鳴きローラーカナリア」(さえずるのはオスだけです)よりも飼育の主流を占めています。

 本来はアフリカ西海岸のカナリア諸島周辺を原産としていて、名前もここからきています。17世紀頃にヨーロッパに持ち込まれ、飼い鳥として品種改良が行われたとされています。我が国には江戸時代にもたらされ、従来あった、メジロやウグイスなどを飼いならしてそのさえずりを楽しむ趣味に合致したこともあり、人気を博しました。また、こうしたペットとしての飼育だけではなく、炭鉱での一酸化炭素、メタン、酸素欠乏などの探知役として利用されていた時代もあります。カナリアは常にさえずっているのですが、異常を感じると鳴きやみます。この習性を利用して、鉱内に降りる前に 本種を何羽か入れたカゴを降ろし、さえずりが止まったらその鉱が危険であると見なす、というものです。命を利用されるカナリアはかわいそうですが、時代を考えると、致し方ないのかもしれません。

 我が国で、地下鉄で毒ガスによるテロを行った宗教団体に対する強制捜査があった際には防護服に身を固めた捜査員がカナリアの入った鳥カゴを手にしていました。

 飼い鳥としては、いわゆる「フィンチ」と呼ばれるグループになります。飼育は、ブンチョウや十姉妹(ジュウシマツ)に準じた飼い方で問題は無く、市販の皮付き餌、ボレー粉、青菜を与えます。ただ、他種に比べるとカナリーシードやエゴマといった脂肪分の高いものを好みます。また、青菜も非常に喜んで食べるので、毎日新鮮なものを。さらに、赤カナリアには専用の色揚げ飼料を与えないと自慢の羽色が褪(あ)せてしまうので必ず用意しましょう。

 今は、鳴き声よりも容姿を楽しむという方向に人間側の嗜好(しこう)が変化してしまっていますが、可憐(かれん)なカナリアにはいつまでも歌を忘れないでいて欲しいですね。
http://www.asahi.com/and_M/living/SDI2015111311551.html

ttps://archive.is/Qato0

posted by BNJ at 11:22 | Comment(0) | 愛玩鳥/飼い鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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