2015年12月02日

琵琶湖のヨシ群落回復、20年前の1.5倍 保全活動実る【産経ニュース2015年12月2日】(水鳥)

 高度経済成長期の開発で激減した琵琶湖岸のヨシ群落が回復傾向にある。平成26年度の群落面積は、約20年前の約1・5倍に増えた。ヨシは琵琶湖の多様な生態系の保全に役立つことから、県は地元のボランティアらの協力を得て植栽などの活動を行っており、県琵琶湖政策課は「こうした取り組みが実を結んでいるのではないか」と分析している。

 ヨシは、水辺に生えるイネ科の多年草植物。琵琶湖岸の景観を形成するだけではなく、魚や水鳥のすみかとして多様な生態系の保全に役立っている。また、かつてはヨシはすだれや屋根の材料などにも使われ、人々の生活にも密接に結びついていた。

 ところが、高度経済成長期に内湖の干拓など湖岸の開発が進み、ヨシは激減。昭和28年度に260・8ヘクタールあった湖岸のヨシ群落面積は、平成3年度にはほぼ半減の127・5ヘクタールにまで落ち込んだ。

 こうした状況を受け、県は4年度に「琵琶湖のヨシ群落の保全に関する条例」を制定し、「昭和30年代の湖辺のヨシ群落の形状」に戻す目標を設定。保全地域内の伐採や建設物の新築などに規制を設ける一方で、地元ボランティアらと協力しながら、ヨシを植栽したり、成育しやすいよう枯れたヨシを刈り取ったりしている。

 さらに、群落内に繁殖しているオオバナミズキンバイなどの外来植物の駆除も実施。これらの取り組みが功を奏したとみられ、26年度の湖岸のヨシ群落面積は182・6ヘクタールまで回復した。

 生活様式の変化に伴い、ヨシが屋根の材料などに使われることが少なくなったが、近年はヨシを身近なものに感じてもらおうと、ヨシを利用したさまざまな製品が生み出されている。公益財団法人「淡海環境保全財団」(草津市)は刈り取ったヨシを腐らせて「腐葉土」を開発。また、コクヨグループ「コクヨ工業滋賀」(愛荘町)は、ヨシ製の紙を使ったノートなどを販売している。

 ただ、刈り取ったヨシの全てが再利用されるわけではなく、残りは焼却されている。刈り取った後のヨシの処理に困るため、中には刈り取りを断念するボランティアグループも出ているという。

 県琵琶湖政策課の担当者は「ヨシの製品を使ってもらうことで、環境の循環が良くなるとともに人々の保全への意識が高まる。こうした仕組みを確立していくことが今後の課題だ」と話している。
http://www.sankei.com/region/news/151202/rgn1512020025-n1.html

ttps://archive.is/G3QZi

posted by BNJ at 23:53 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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