2015年12月09日

なるほドリ コハクチョウの初飛来、なぜ早かった? /滋賀【毎日新聞2015年12月9日】

生息分布の拡大や天候が影響か 餌を求めて飛来数も増、降雪量に注目

 なるほドリ 12月に入って寒さが厳しくなり、冬の使者・コハクチョウが琵琶湖岸にたくさん飛来しているね。今年は琵琶湖への初飛来が早かったみたいだけど、どうして?

 記者 今年の初飛来は10月7日。湖北野鳥センター(長浜市湖北町今西)が確認を始めた1982年度以来、最も早くなりました。飛行ルートの天候が比較的安定していたことなどが影響したと推測されていますが、センターの担当者にも決定的な理由は分からないそうです。

 Q 初飛来は年々、早まっていると聞いたけど。

 A 82年度から91年度までの10年間をみると、初飛来は10月上旬が0回、中旬が4回、下旬が6回でした。2006年度から今年度までの10年間は10月上旬が4回、中旬が6回。下旬は0回。確かに早まっています。最も遅かったのは85年度の10月28日です。

 Q どんな理由が考えられるの。

 A 一つは、個体数が増えたことによる生息分布の拡大です。国が69年度から毎年実施している生息数調査でも、年によって増減はあるものの、日本への飛来数は次第に増加。ただ、ここ数年は3万5000〜4万羽あたりで増減しています。

 Q 琵琶湖への飛来数に変化はあるの。

 A 増えています。82年度から91年度までの最高羽数の平均は131羽、05年度から昨年度は平均560羽です。北海道や東北が大雪の年は、餌を求めて琵琶湖に飛来するので、増えるといわれています。東北や北陸が大雪に見舞われた05年度は過去最多の905羽でした。

 Q 他に考えられる理由は?

 A 鳥インフルエンザを懸念し、数年前から全国の飛来地で餌付けの自粛や禁止が広がったことも要因の一つと考えられます。そのため、餌を求めて早めに南に下ってくるのではないかといわれています。

 また、コハクチョウは家族単位の群れで移動することが多いのですが、早く飛来する個体は、ペアや家族ではなく1羽であることが多いのも特徴です。今年も初飛来は1羽だけ。その後、群れが飛来したのは約10日後でした。1羽なら群れに縛られず自由に動けますからね。

 ほかにもいろいろ推測できますが、同じ渡り鳥のオオヒシクイの琵琶湖への初飛来は9月23日で、例年に比べて特に早かったわけではありません。なぜ、コハクチョウだけ早いのかも分かっていません。

 Q 渡り鳥と気候には何か関係があるの。

 A 短期的にみれば、台風や爆弾低気圧などに影響を受けます。渡り鳥は毎年、本格的な寒波の訪れとともにやってくるといわれ、1月から2月にかけて飛来数はピークを迎えます。また渡り鳥が早く来る年は大雪に見舞われるという説もあるそうです。今冬の降雪量が注目されるところです。<回答・若本和夫(長浜通信部)>

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http://mainichi.jp/articles/20151209/ddl/k25/070/493000c

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posted by BNJ at 21:48 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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