2015年12月16日

県がライチョウの画像収集 生態把握で来年度にも【信濃毎日新聞2015年12月16日】

南アルプス仙丈ケ岳の登山道に現れたライチョウ=8月16日
 国特別天然記念物で、絶滅危惧種でもあるライチョウの生息実態を把握するため、県が来年度にも、衛星利用測位システム(GPS)機能が付いたスマートフォンなどで登山者らが撮影したライチョウの画像収集を検討していることが15日、分かった。かつて山小屋に設置したポストへの投函(とうかん)で情報を集めたこともあったが、寄せられる情報が減って打ち切った経緯がある。県は大勢が所持し、手軽に画像を送信できるスマホなどの情報を、ライチョウ保護に役立てたいとしている。

 県自然保護課などによると、スマホやデジタルカメラにはGPS機能を搭載し、撮影した画像ごとに自動で撮影日時や場所を記録できる機種が増えている。登山者や、ライチョウ保護のために本年度養成を始めたボランティア「ライチョウサポーターズ」がライチョウを撮影した場合、県に送信してもらう仕組みを検討している。

 関係者によると、森林限界を超える高山帯に生息するライチョウは、継続的な生態調査が難しい面がある。一方、ライチョウはニホンザルやニホンジカに生息環境を脅かされているとみられ、今年8月には北ア・東天井岳近くでライチョウのひなを捕食する猿が確認され、保護のための現状把握が課題という。

 県は2010年度、県内にある北アルプスの山小屋51カ所にポストを設け、野生動物の目撃日時や場所を用紙に記入して投函してもらう事業を開始。最大で年間1400件余の情報が寄せられたが、その後減少し、13年度を最後に打ち切っていた。

 スマホなどを使った画像提供は、猿やニホンジカも対象にする方針。スマホで撮影した画像は、電波状況によってはすぐに送信可能なケースもあるため、県自然保護課の山崎明課長は「猿によるひなの捕食のような異常事態も、即座に分かる可能性がある」と期待している。

 ライチョウ生息域のうち、北ア(乗鞍岳含む)、南ア、御嶽山への登山者は年間40万人。登山者への知らせ方によっては、より大勢が高山環境への関心を高めることにもつながるとしている。

 ライチョウに詳しい「中村浩志国際鳥類研究所」(長野市)代表理事の中村浩志・信州大名誉教授(68)は「撮影場所が記録された画像は極めて有効な証拠。多くの情報が集まればライチョウの生息状況や、猿やシカの侵入状況の全体像が見える」と話している。

 一方、県は猿によるライチョウのひなの捕食が確認されたことを受け、高山帯に侵入する猿をゴムで玉を飛ばすパチンコなどで追い払うことを検討。作業にはボランティアを募ることを想定している。
http://www.shinmai.co.jp/news/20151216/KT151215FTI090015000.php

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posted by BNJ at 12:03 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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