2016年01月21日

【関西の議論】コウノトリのペア、年明けに“急接近”…いよいよ産卵の季節、四国初の繁殖へ高まる期待【産経WEST2016年1月21日】

昨年6月に見られた交尾行動
 兵庫県から徳島県鳴門市に飛来してきた国の特別天然記念物コウノトリのペアは今も鳴門市で暮らし続けている。昨年11〜12月には別々に行動することが多かったが、年が明けて仲むつまじく過ごす時間が増えてきた。間もなく産卵の季節を迎え、四国初の繁殖への期待は日増しに高まっている。(井上亨)

産卵は2〜4月

 鳴門市で暮らすペアは、オスが平成23年5月に兵庫県豊岡市で、メスは25年5月に同県朝来市で生まれ、オスは4歳8カ月、メスは2歳8カ月になる。

 昨年5月に豊岡市と隣接する京都府京丹後市以外で初めて巣作りが確認され、その後も頻繁に交尾行動を繰り返すなどし注目されたが、残念ながら産卵には至らなかった。

 野生復帰に取り組む兵庫県立コウノトリの郷(さと)公園(豊岡市)によると、コウノトリは1月末頃から木の枝や落ち葉などを使って直径約2メートルの巣作りを始め、産卵が近づくと、枯れ葉を敷き詰めるなどの行動が見られる。

 産卵は2〜4月がメーンで1〜2日置きに1個ずつ計4〜5個を産むが、初めて産卵するケースでは産卵時期が遅れることもあるという。

 産卵する適齢期は3歳といわれ、メスは昨年、交尾行動が見られたときは2歳になったばかりだったが現在、2歳8カ月になり、コウノトリの郷公園は「満3歳に近づいていて今年は産卵の可能性は十分ある」とみる。

巣から離れ、別行動も

 感電防止のため巣を作った電柱に仮設電線をつなぐバイパス工事を実施したり、夏場の餌場作りをしたりと、県や農協、レンコン生産者らが一体となって保護に努めたかいもあり、ペアは夏場を乗り越え秋を迎えた。しかし10月になると、営巣地周辺で姿を見かけなくなった。

 ペアの行動を見守り続ける近くに住む男性(64)によると、営巣地から約6キロ離れた同県上板町の吉野川の堰(せき)で週3回ほど水浴びをしたり、落ちアユを狙ったりしていたという。また、最初に巣作りをしようとした営巣地から4〜5キロ離れた変電所近くのレンコン畑で頻繁に餌をついばむ姿も目撃された。

 営巣地周辺の約490ヘクタールが、今後10年間、鳥獣の捕獲・狩猟を禁止する「鳴門コウノトリ鳥獣保護区」に指定された11月頃になると、ペアは一緒でなく別々に行動するようにもなった。

 主が寄りつかなくなった巣は台風や風雨にさらされ、原形をとどめないほど小さくなり、見守ってきた住民らは「果たしてここで産卵するのだろうか。繁殖しても別の場所になるのでは」と不安を募らせた。

 しかし、コウノトリは1度ペアになると、毎年同じ場所で営巣することがわかっており、コウノトリの郷公園は「繁殖が近づき、巣作りを始めると早ければ1週間で完成させるので、巣の大きさは心配はない」と話す。

年が明けて仲むつまじく過ごす

 12月中旬からはさらに別行動が目立ったペアだが、年が明けると再び一緒にいる姿が目撃されるようになった。こうした行動について、コウノトリの郷公園は「ペアになってもずっと一緒にいるわけでなく、離ればなれになることはよくある」と説明する。

 また、1月初めにはペアと別のペアの計4羽でいる姿も目撃され、個体識別用の足輪から別のペアは昨年、巣に近づき鳴門のペアから追い払われた2歳9カ月のメスと新たに飛来してきた1歳9カ月のオスと判明した。

 昨年5〜6月は別のコウノトリが巣の近くにくると、くちばしを鳴らす「クラッタリング」で危険を知らせ、追い払うなどの行動が見られたが、近くの住民は「昨年のようにしつこく追い払ったりはしていなかった」と話す。

 地元では「別のオス、メスと一緒に行動することで繁殖に何らかの影響があるのでは」ともささやかれたが、別のペアは10日頃になると姿を見せなくなった。

 間もなく産卵の季節を迎えるが、コウノトリの郷公園は「重要なのは繁殖期が近づいたときに一緒にいるかどうか。巣作りや交尾行動が一つの目安になる」と指摘する。

 最近、2羽で仲むつまじく餌をついばむ光景が見られるようになり、見守ってきた住民らはペアの巣作りを心待ちにしている。
http://www.sankei.com/west/news/160121/wst1601210003-n1.html
http://www.sankei.com/west/news/160121/wst1601210003-n2.html
http://www.sankei.com/west/news/160121/wst1601210003-n3.html

ttps://archive.is/5m5od
ttps://archive.is/6pKoU
ttps://archive.is/8u4qi

posted by BNJ at 11:45 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: