2016年01月22日

東京の空にインコの大群? ねぐらを追跡してみたら【朝日新聞デジタル2016年1月22日】(ワカケホンセイインコ)

イチョウの木に集まったワカケホンセイインコの群れ=13日午後5時36分、川崎市

 「練馬区の住宅街で早朝、電線にインコが十数羽とまっていた」。同僚からそんな情報が寄せられたのは昨年7月。東京に野生のインコの群れ!?

 場所は都営大江戸線の練馬春日町駅近く。スマートフォンで撮られた写真には、緑色のインコのような鳥が写っていた。地上のヒマワリとの間を行ったり来たりしていたという。

 翌朝、現場へ。だが都道沿いの電線にはハトしかいなかった。近所の人や通行人に尋ねたが、インコは見たことがないという。区保健所の担当者も「聞いたことがない」。区政への意見を募る区役所の「区民の声窓口」でも調べてもらったが、手がかりはなかった。

 ネット上には都内のインコの目撃情報があった。昨年9月、情報が多かった東京工業大大岡山キャンパス(目黒区)のイチョウ並木に向かった。しかし、この日は1羽もいなかった。東工大非常勤講師で京都大野生動物研究センター研究員の池田威秀(たけひで)さん(39)によると、多い時は約1800羽が集まっていたが、7月に見たのが最後という。

 ログイン前の続き杉並区の日本鳥類保護連盟を訪ねた。練馬区の写真を見た研究員の室伏龍さん(32)は「これはワカケホンセイインコだと思います」。全長約40センチで、緑色の羽に赤いくちばし。ホンセイインコの亜種で、雄の成鳥はのどから首の後ろにかけて黒とピンクの帯があることから「ワカケ」(輪掛け)。枝が多く、とまりやすいイチョウの木などを集団のねぐらにするという。

 インドやスリランカが原産で、日本では1960年代後半から23区南西部で目撃され始めた。ペットとして輸入されたものが逃げたり捨てられたりしたと考えられ、関西や東海地方でも群れは確認されたが、近年は関東以外ではほとんど目撃されていないという。

 連盟は2006年、繁殖が確認された神奈川県大和市の「ふれあいの森」のインコに発信機をつけて調査した。すると、夜は大岡山キャンパスに飛んできていたことが分かったという。ただ、室伏さんは「最新のねぐらは私たちにも分からないんです」。

 年が明け、今月13日。室伏さんから「ワカケの情報が入りました」と連絡があった。川崎市の公園へ向かった。詳しい場所は「明らかにしてほしくない」という連盟の意向で伏せる。

 日が暮れ始めた午後4時半ごろ。ピィ――。甲高い鳴き声とともに数十羽の鳥が飛んできて、ヒマラヤスギやイチョウの木にとまった。緑色のインコだ。別の群れも現れ、鳴き声はどんどん大きくなる。午後5時すぎ、さらに多くの群れが集まり、イチョウの木々に次々ととまった。連盟の藤井幹・調査研究室長(46)の目算では約800羽が集まった。

 犬の散歩中だった近所の女性に聞くと、昨年夏ごろから集まり始めたという。大岡山キャンパスから群れがいなくなった時期とほぼ同じだ。ふれあいの森から大岡山キャンパスまでを直線で結ぶと、神奈川県から東京都へ多摩川を渡る手前に川崎市の公園がある。藤井室長は「中継地だったこの公園にねぐらを構えるようになったのでは」と推測する。

 ねぐらを変えた理由ははっきりしない。また、練馬区で目撃情報があったインコの群れとのかかわりも分からない。

 でも、野生のインコの群れは確かにいた。(浦島千佳)
http://www.asahi.com/articles/ASJ1N65KWJ1NUTIL04J.html

ttps://archive.is/XBJCG

posted by BNJ at 22:12 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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