2016年02月18日

静岡 ムクドリ追い払い作戦 浜松駅前【中日新聞2016年2月18日】(既報1ソース)

縄を使って木を登り、剥製を置く中村浩志名誉教授=17日、浜松市のJR浜松駅前で

 ムクドリの大群によるフンが問題になっている浜松市のJR浜松駅前で、タカやフクロウといった天敵の剥製を活用したムクドリ追い払い作戦が行われている。鳥類生態学研究家で信州大名誉教授の中村浩志さん(69)が独自に考案した方法で、その効果に期待が集まっている。

 中村さんは、ライチョウの保護活動をはじめ、四十年以上、鳥の生態を研究する中で、各地で問題化しているムクドリ対策を考え出した。剥製を木に置くとともに、録音した鳥の声を流すという方法で、昨年二月には長野市中心部で、ムクドリ三万羽の追い払いに成功した。

 中村さんは「四十年間寄り添ってきたので、鳥の気持ちが分かる。鳥になったつもりで、何をされれば自分が一番怖いのかを突き詰めた」と説明。「従来の合成音声を機械的に流す方法では、鳥がすぐに慣れて効果が持続しない。自然に寄り添って変化をつければムクドリは寄ってこない」と狙いを話す。

クスノキに設置されたクマタカの剥製=17日、浜松市のJR浜松駅前で

 今回は浜松市からの依頼で十六日から三日間の日程で追い出しに挑んでいる。フクロウやオオタカの剥製七個を用意。中村さん自ら「ぶり縄」と呼ばれる二本の枝と十メートルほどの縄でできた、はしごのような木登り道具を使って、ねぐらとなっているクスノキなどに一本一本取り付けた。

 昼にはオオタカ、夜にはフクロウなど、七種類の鳥の鳴き声を時間帯に応じて流す。ムクドリが木に止まろうとすれば、地上からロケット花火を打ち上げて怖がらせた。

 十六日午後六時ごろには、中村さんの目視で約一万羽が駅前で群れをなしていたが、十七日の同時刻には約千羽と、既に効果が表れ出した。市は、今後、効果がどれぐらい持続するかなどを調べる。長野市では、ほぼ一年間、効果が続いているという。

JR浜松駅前のムクドリの大群=2013年撮影

 浜松市はこれまで、ふんの清掃や拡声器からの合成音声を流す機器に年間一千万円ほどを費やしてきた。中村さんによれば、全国の市街地で広まるフン害は、悪臭や景観悪化だけでなく、鳥インフルエンザの恐れもある。中村さんは「このムクドリ撃退法は、街を美しくして節税にもなる。これからも依頼があれば積極的に出向いて行いたい」と話した。

 <ムクドリ> 体長25センチほど。数百〜数万の群れで生活する。近年、市街地の街路樹などをねぐらにするのは、フクロウなどの夜間の天敵がいないためとみられる。鳥獣保護法上、駆除は原則できず、自治体は音や光などさまざまな対策を講じるが、効果が長続きしない場合が多い。

 中村さんによると、30年ほど前までは、人のいる市街地を恐れて近づかなかったが、安全な場所と学習して徐々にすみ着いた。中村さんによる追い払い方法が実施された長野市では、市街地を危険な場所と認識し、郊外の森林へと分散して本来の生態に戻ったという。浜松でも同様に、群れが小さく分かれて生息すると予想している。

(古檜山祥伍)
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20160218/CK2016021802000108.html

天敵“猛禽類”切り札 浜松駅前ムクドリ撃退作戦【静岡新聞アットエス2016年2月18日】
高さ約10メートルの木に設置されたクマタカのはく製=17日午後、浜松市中区のJR浜松駅前
ムクドリの出現に合わせて猛禽類の鳴き声を流す中村浩志名誉教授=17日午後、浜松市中区のJR浜松駅前
ムクドリの出現に合わせて猛禽類の鳴き声を流す中村浩志名誉教授=17日午後、浜松市中区のJR浜松駅前
 JR浜松駅周辺の中心街に夕方から夜間にかけて飛来するムクドリの大群。ふん害や騒音が深刻化し、浜松市の依頼を受けた鳥類生態学者で信州大名誉教授の中村浩志さん(69)らが16日から3日間、撃退作戦を展開している。切り札は、天敵の猛禽(もうきん)類。剝製や鳴き声を用いた方法で効果が注目される。

 浜松市中心街は約10年前から、ムクドリの大群に悩まされている。市はさまざまな対策を講じてきたが、ムクドリが“学習”してしまうため、抜本的な解決に至っていない。中村さんが代表理事を務める鳥類研究所が昨年、長野市内で約3万羽のムクドリを撃退したことを浜松市職員が知り、ことし1月に撃退を依頼した。
 初日に中村さんが駅北口のバスロータリー付近の木に登ってクマタカなどの剝製7体とスピーカー2台を設置。ムクドリが現れ始める時間に合わせてタカやフクロウの鳴き声を流し、17日も同様に鳴き声を流した。16日は約1万羽いたが、17日は千羽ほどに減ったという。今後、市が効果を検証する。
 中村さんによると、ムクドリは昼間、郊外に散らばってえさを採るなどし、夜、安全に過ごすため、天敵のいない中心街に集まる。中村さんは「効果はあると感じている。困っている自治体があれば助けたい」と話した。
http://www.at-s.com/news/article/topics/shizuoka/211472.html

長野の研究所がムクドリ撃退事業開始【信濃毎日新聞2016年2月17日】
ムクドリの天敵クマタカの剥製を樹上に取り付ける中村さん=16日、浜松市
 鳥類生態学が専門の中村浩志・信州大名誉教授(69)が代表理事を務める「中村浩志国際鳥類研究所」(長野市)は、市街地に群れるムクドリの追い払い事業に乗り出し、16日、依頼を受けた浜松市で撃退作業を始めた。昨年、長野市内で群れを追い払った独自の手法を活用し、県内外の自治体などの依頼を受ける考えだ。

 近年、全国の都市部で天敵のいない市街地をねぐらにするムクドリが増え、長野県内でも長野、松本市の中心市街地で鳴き声やふん害が課題になっている。中村さんは昨春、長野市鍋屋田小学校近くの並木をねぐらにした群れに、天敵のフクロウやタカの剥製を使った独自の手法で追い払った。昨年10月に同研究所を設立して以降、その方法を活用する道を探っていた。

 一方、浜松市は10年ほど前から玄関口になるJR浜松駅前のムクドリの大群に頭を悩ませてきた。対策費はふんの清掃費を中心に年間1千万円ほど投じているという。市職員が環境省を通じ同研究所を知り、1月に依頼した。

 16日は朝から、中村さんと同研究所職員1人がねぐらになっている駅前のクスノキで準備した。高さ10メートル近くの樹上に登り、剥製6個やスピーカーなどを設置。ムクドリが上空を舞い始める夕方にタカ、フクロウの順番で鳴き声を流し、木を揺らしたり、ロケット花火で脅かしたりした。ムクドリは周辺に散った様子だった。18日まで同様の作業を続ける。

 中村さんは「ムクドリに学習の隙を与えないために、1回で徹底的にやらなければいけない。鳴き声を流すタイミングなど生態を知っているからこそ可能な方法」と意気込んでいた。
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20160217/KT160216SJI090007000.php

ttp://archive.is/vA3tw
ttp://archive.is/d3c9j
ttp://archive.is/CcNjg

posted by BNJ at 11:42 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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