2016年03月03日

いわて旬の人 コメを餌に混ぜて独自の鶏卵を作っている、松本崇さん /岩手【毎日新聞2016年3月3日】

地元密着で味向上 松本崇さん(33)

 奥州市水沢区立町の養鶏業、松本崇さん(33)は、鶏卵の生産でコメを高い割合で配合した餌を用い、平飼いと呼ばれる鶏が自由に動き回れる環境で飼育する。「とれる卵は、においも少なく、卵かけご飯に最適です」。表情には自信がみなぎる。「地域の人たちと地域の中で続けたい」と大量生産、大量消費志向とはひと味違った経営を続けている。【聞き手・和泉清充】

 −−養鶏業に取り組むきっかけは?

 会社員だった父が、10年ほど前に水沢区黒石の空き家を手に入れて50羽ほどで飼育を始め、半分趣味のように養鶏に取り組んでいました。その父が3年前に亡くなり、誰かが餌をやる必要が出てきたので、後を引き継ぐ形になりました。それまでは、採卵をしたこともありませんでした。

 −−規模が広がっているそうですね。

 現在は、ボリスブラウン、南部かしわ、もみじの3品種で、合わせて約400羽を飼育しています。卵は、1日に160個ほど取れます。約20軒のなじみ客に週3回、平均20個ほどを配達するほか、市内の直売所にも「まっちゃんたまご」のブランドで出しています。

 普通の卵の販売価格が1個約25円なのに、まっちゃんたまごは、どうしても40〜50円になります。でも、利用者には理解してもらっています。

 −−飼育法に特色があるんですか?

 普通はケージ飼いといって、鶏一羽一羽を鳥かごに入れ込みますが、ここでは平飼いという方法で、9坪ほどの広さの飼育場所に、約80羽の割合で鶏を入れ、自由に動き回れるようにしています。鶏もストレスを感じているようですが、平飼いでは互いにけんかしたり砂浴びをしたりするなど、自然にストレス解消の手段を得ることができます。

 餌は麦や大豆、コメにコメからアルコールの一種、エタノールを取った残りを発酵させた搾りかすを加えたものです。養鶏業の基本では、餌は麦や大豆が主流で、コメを10%混ぜるだけでも挑戦的とされますが、ここでは50%ほどと高い割合です。不調な鶏は出ていません。

 −−どんな卵がとれますか?

 鶏卵は鶏が食べているもので違いが出ます。コメを食べて産んだ卵は、明るい黄色みが出て独特のにおいも少ない。卵は、鶏にとっては母乳のようなものと見ています。健康な鶏からとれた卵は、健康な母乳です。

 −−今後は?

 餌を海外から購入して与え、「定時、定量、定質」の三つの「定」が養鶏業でも一般的なテーマです。でも、動物にそれを求めても無理です。これからも、いろいろと教えてもらった平飼い手法の先達に学びながら、地元にある産品を使っていい卵を作る可能性を広げていきたいです。

 ■人物略歴

まつもと・たかし

 山形大農学部を卒業後、養豚業の会社に就職。品種改良などの業務に携わった。耕作放棄地の拡大を防ぐための、循環型農業を展開する地元のグループに加わり、取れたコメを飼料に使えないか取り組んでいる。
http://mainichi.jp/articles/20160303/ddl/k03/040/225000c

ttp://archive.is/b1jAp

posted by BNJ at 11:39 | Comment(0) | 養鶏畜産ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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