2016年04月02日

神奈川)ペンギン女子、世界を駆ける 保護にも関心【朝日新聞デジタル2016年4月2日】

山口亜美さん

 ペンギン好きが高じて、世界各地で野生ペンギンを見る旅をしている女性がいる。横浜市青葉区の会社員、山口亜美さん(32)。学生時代にバックパッカーだった経験をいかして、ペンギンを追いかけている。


 高校時代、米国に1年間留学したことをきっかけに海外旅行に目覚め、年に数回、有給休暇をフルに使って、旅をしてきた。訪ねた国は50カ国以上。遺跡が好きでカンボジアのアンコールワットやメキシコのピラミッド、ペルーのマチュピチュなどを回った。

 転機は2005年に見た映画「皇帝ペンギン」。たくさんのペンギンが列になって歩いたり、腹ばいの「トボガン滑り」をしたりしながら、100キロも離れた営巣地に向かう様子や、極寒の中、卵を守り続ける姿などに感動し、ペンギンが好きになった。

 また、多くのペンギンが絶滅の危機に瀕(ひん)していることも知った。国内の動物園や水族館では、世界に生息するペンギン全18種類のうち12種類を見ることができるが、山口さんは「ほぼ全て見た。これからは動物園ではなく、野生のペンギンを見に行く」と決めた。

 最初に会いに行った野生は、南極からアルゼンチンに北上してくるキングペンギン。2013年、アルゼンチンにある南米最南端の都市ウシュアイアに行ったが、時季外れで会えなかった。翌14年はエクアドルのイサベラ島でガラパゴスペンギンを観察した。ボートをチャーターしたり、民家に泊めてもらったりしながらの旅だったが、ペンギンに出会うと苦労も吹っ飛んだ。「3時間は飽きずに見ていました」

 今年1月には、ケープ(アフリカン)ペンギンのすむ南アフリカに行った。「観察するだけでなく、ペンギンを保護する側にも立ちたい」と18歳以上の海外ボランティアを受け入れている南アフリカ沿岸鳥類保護財団(SANCCOB)で交渉したが、「最低6週間以上」という条件があり、実現しなかった。

 しかし、思いは諦めきれず、ペンギンの保護を目的としたSANCCOBの「ペンギンを養子にする」コースに募金。実際に飼うわけではないが、養子になったペンギンの写真と履歴、養子にした証明書や記念グッズなどが送られてきた。

 ペンギン研究者、動物園や水族館の飼育担当者、愛好家らが年に1回、「全国ペンギン会議」を開いている。1月に都内であった「第24回全国大会」で、山口さんは専門家に交じって、SANCCOBのペンギン事情を発表した。

 全国大会に出たのは前年に続いて2回目。ペンギン会議事務局の上田一生(かずおき)さんは「豊富な海外経験から有益な話が伺えると考え、お願いした。課題があったら、創意工夫を凝らしながら、柔軟かつ前向きに臨む姿勢が重要だと分かる、素晴らしい発表だった」と話す。

 山口さんは「次は南極に行きたい。時期や方法などを考えています」と、早くも新たな計画を立てている。(村山恵二)
http://www.asahi.com/articles/ASJ3754W9J37ULOB00D.html

ttp://archive.is/5ScwW

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