2016年04月07日

下総の里山にトキを 住民ら環境保全活動、21日に佐倉でフォーラム【産経ニュース2016年4月7日】

 下総の里山や湖沼の自然環境を改善させ、特別天然記念物のトキが飛来する環境を作ろうという活動が、印旛沼周辺の住民らを中心に広がりを見せている。沼の水質改善などに取り組んでいたNPO法人のメンバーらが昨年「下総トキ誘致懇談会」(太田勲会長)を設立。21日に佐倉市内でトキに関するフォーラムを開催するなどし、活動への理解や参加を呼びかける。

 トキはかつては日本各地に生息していたが、乱獲や農薬による餌の減少などで生息数が激減。日本産は平成15年10月に絶滅した。その後、中国産のつがいをもとに人工繁殖と自然復帰の取り組みが続けられ、現在では約150羽が野生で生息している。

 同会によると、本県では鴇崎(ときざき)(香取市)や鴇谷(とうや)(長柄町)といった鴇の名がつく地名が多く、東金は「鴇ケ峰(ときがね)」に由来した説もある。米ニューヨークの博物館には1895(明治28)年に下総で捕獲されたと記録されている標本もあるが、本県で飛来が確認されたのは昭和28年の市原市五井の記録が最後とされる。

 太田会長は、昭和30年代半ばごろまで泳ぐことができた印旛沼の美しさを取り戻そうと平成12年にNPO法人を立ち上げ、子供たちに自然環境の大切さを説いたり、無農薬の田んぼで田植えを経験させるなどの活動に取り組んできた。

 昨年の同会の発足は、より多くの人や若者に環境意識を高めてもらうことを考えたもので、現在は沼周辺の市民を中心に約40人が参加する。太田会長は「行政なども巻き込んで、数百人規模の組織にしたい」と抱負を語る。

 トキのための水田作りにも力を入れる予定だ。副会長を務める佐倉市の農家、三門増雄さん(62)は、約10ヘクタールの田んぼで、冬の間も水を張り続ける「冬期湛水」と呼ばれる伝統的な手法を採用した。餌のドジョウなどが生息するようになるほか、土地が肥沃(ひよく)になり、無農薬でコメの栽培が可能になる効果もあるとされる。

 水源を必要としたり管理コストがかかったりするため、現在は冬期湛水を行っている農家はほとんどいないが、同会は実施への協力を求めるという。

 21日のフォーラムは、佐倉市王子台の臼井公民館で開催。財団法人環境文化創造研究所の蘇雲山主席研究員が「トキの保護とその将来」と題して講演する。同会はその後もフォーラムを開催する。

 太田会長は「自分が子供の頃は印旛沼でよく泳いでいた。トキの飛来を目標にすることで自然環境に関心を持ってもらい、昔の美しい印旛沼や里山などの自然を復元したい」と話している。
http://www.sankei.com/region/news/160407/rgn1604070032-n1.html

ttp://archive.is/KbbWH

タグ:トキ 印旛沼
posted by BNJ at 11:41 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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