2016年04月10日

鹿児島)生き物の中心、イタジイ萌える 新緑の奄美【朝日新聞デジタル2016年4月10日】

新緑の季節を迎えた奄美大島。黄緑のじゅうたんがふもとから山頂へ登っていく=奄美市、常田守さん撮影

 山々に広がる黄緑のグラデーション。4月、奄美大島は新緑が輝く。深緑から黄緑、そして黄金色へ。3月から約2カ月かけて、常緑広葉樹の森は麓(ふもと)から頂へゆっくりと色を変える。

 森の核となるのがブナ科のイタジイ(オキナワジイ)。ブロッコリーのようなモコッとした形が特徴だ。「奄美の生き物の中心」と自然写真家の常田守さん(62)は考える。

 この時期の枝には茶色の古い葉や緑の葉、黄緑の新芽が同時に並ぶ。枝の先端の方には、少し遅れて黄色の花も咲く。雄花と雌花の受粉を担うのは風と、アマミアオジョウカイのような多くの昆虫たちだ。その虫たちをヒナのエサにし、野鳥たちが繁殖期に入る。

 ログイン前の続き春は「落葉」の季節でもある。役目を終えた葉は林床に積もってフカフカのベッドとなり、まもなく始まる梅雨の雨をたっぷりと蓄える。落ち葉は分解されて土となる。川では栄養分となって植物プランクトンやコケを育み、絶滅危惧種リュウキュウアユなどの口に入る。秋に落ちるシイの実(ドングリ)は哺乳類のごちそうとなり、国の特別天然記念物アマミノクロウサギや、アマミトゲネズミなどの子育てを支える。

 「水(むじぃ)や山おかげ」(おいしい水が飲めるのは山の緑のお陰)。島の言い伝え通り、森からしみ出した水は川から海へと注ぎ、人も含む命の源となっている。

 島では今、希少動植物が住む森を国立公園にする準備が進む。世界自然遺産になる地域を、国の責任で守る態勢を整えるためだ。だが、今もその外では大規模な森林伐採が続く。遺産登録には、周辺の森も守る必要があるとされているにもかかわらず、だ。常田さんは言う。「生き物を守るには、シイの森を守らないといけない。『遺産になる場所だけ守ればいい』という考えは間違い。自然はつながっているんですから」(外尾誠)
http://www.asahi.com/articles/ASJ476TH3J47TLTB018.html

ttp://archive.is/9ZEdg

タグ:奄美 常田守
posted by BNJ at 11:35 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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