トキの野生復帰の最終的な目標は、人が関与せず自然下で繁殖が安定的に行われることだ。野生下で生まれ育ったつがいからのひな誕生は、2003年の絶滅以降、人の手でトキの回復を目指してきた事業で、大きな通過点の一つを乗り越えたと言える。当面、国は「20年ごろに佐渡島に220羽の野生のトキを定着させる」という目標を掲げており、今回の1例目はこの達成に向けた出発点となる。
野生のつがいからひなが誕生したことは、野生下のトキの個体数が順調に増加していることが背景にある。新目標は、環境省が13年に定めた「15年ごろに佐渡島に60羽のトキを定着させる」という目標を早々に達成したために設定した。220羽まで増えると、以降は人の手で育てたトキを放鳥しなくても自然界で増加することが見込まれるという。このためには今後も年間20羽程度の放鳥を続ける一方、野生下での繁殖の成功例を積み重ねる必要がある。
野生トキの増加には、地元の人たちがトキの餌場を確保するために田畑で農薬を抑えるなどの取り組みを続けてきた功績が大きい。今後、個体数の増加とともに生息範囲が拡大すれば、より広い地域でこうした努力が求められる。【久野華代】
http://mainichi.jp/articles/20160422/ddm/041/040/149000c
自然界で生育のトキのペア、40年ぶりにひな誕生 佐渡【朝日新聞デジタル2016年4月22日】
環境省は22日、ともに自然界で生まれ育ったトキのペアからひなが新潟県佐渡市で生まれた、と発表した。2008年に放鳥を始めてから、放鳥トキから生まれたひなはいるが、自然界で生まれたトキ同士のペアからの誕生は初めて。「純野生」のトキの親子は1976年以来40年ぶりで、野生復帰事業は人の手を離れて自然の中で自力で繁殖する段階へ進んだ。
1952年に国の特別天然記念物に指定されたトキは、乱獲や開発などで激減し、自然界でひなが巣立ったのは74年が最後。76年には孵化(ふか)したが、巣立ちに至らなかった。2003年、国産最後のトキが死亡。前後して中国から送られたトキの人工繁殖に成功し、08年から佐渡で放鳥が始まった。
http://www.asahi.com/articles/ASJ4P7TLQJ4PULBJ02B.html
自然界で生育のトキのペア、40年ぶりにひな誕生 佐渡【朝日新聞デジタル2016年4月22日】
ひなにエサを与えている、野生下で育ったトキの親鳥。くちばしの先の方に、ひながかすかに映っているという(環境省提供)
新潟県佐渡市で、ともに自然のなかで生まれ育ったトキのペアからひなが生まれた。環境省が22日、発表した。2008年にトキの放鳥が始まって以来、「純野生」の両親からのひなの誕生は初めて。自然界で最後にひなが生まれたのは1976年で、40年ぶり。トキは人の手を離れ独り立ちしてゆく段階に進んだことになる。
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環境省によると、親鳥のペアはともに放鳥されたトキの両親から13年に生まれた。佐渡市内で抱卵中だったペアの巣を撮影したビデオを確認したところ、21日午後3時半ごろに親鳥がひなにエサを与えている様子が確認できた。20日夕方以降に、誕生した可能性が高いという。
放鳥されたトキから、自然のなかでひなが初めてかえったのは12年。これまでに、放鳥トキと自然界で生まれたトキのペアから誕生した例はあったが、「純野生」ペアからはなかった。自然界での誕生は今回のひなも含め83羽になった。
52年に国の特別天然記念物に指定されたトキは乱獲や開発などで激減し、自然界でひなが巣立ったのは74年が最後。76年には孵化(ふか)したが、巣立ちに至らなかった。03年には国産最後のトキが死に、中国から送られたトキを人工繁殖し、放鳥する取り組みが進められてきた。
丸川珠代環境相は22日の閣議後記者会見で「実に40年ぶりに野生下で育った両親から、人の手が全く加わらないところで、ひなが生まれたことは本当に喜ばしい」と述べた。
1年以上生息するトキの個体数は現在、佐渡を中心に約100羽。自然に繁殖できる状態に戻すため、環境省は、20年度で佐渡島内で220羽にすることを目指している。(原裕司、小坪遊)
http://www.asahi.com/articles/ASJ4P7TLQJ4PULBJ02B.html
野生トキのペアに40年ぶりひな誕生 佐渡【産経ニュース2016年4月22日】
アカマツの上で巣作りをするトキのペア=3月、新潟県佐渡市(環境省提供)
新潟県佐渡市で、野生下で生まれた国の特別天然記念物トキのペアにひなが誕生したことが21日、関係者への取材で分かった。野生下で誕生した両親から「純野生」のひな誕生が確認されたのは平成20年に放鳥事業が始まって以来初めてで、日本では40年ぶり。
環境省は3月18日、このペアの巣作りを確認。20日には交代で巣上に座り込む様子が見られ、卵を温める「抱卵」が確認された。昨年も抱卵までいったが、途中で巣を放棄し、孵化(ふか)しなかった。本格的な野生復帰の第一歩で、今後も安定して個体数を増やしていけるか注目される。
国内ではトキが絶滅の危機に直面した昭和56年、野生の5羽全てを捕獲し保護活動を開始。平成15年に国内野生最後の「キン」が死んで国産が絶滅すると、中国産を繁殖させ、野生復帰に向けて放鳥する事業が20年から始まった。
24年には放鳥したペアから、36年ぶりに野生下でひなが誕生。26年には放鳥トキと野生生まれのトキのペアからひなが生まれ巣立った。
http://www.sankei.com/life/news/160422/lif1604220006-n1.html
野生トキのペアにひな誕生 40年ぶり、新潟・佐渡【共同通信2016年4月22日】
アカマツの上で巣作りをするトキのペア=3月、新潟県佐渡市(環境省提供)
新潟県佐渡市で、野生下で生まれた国の特別天然記念物トキのペアにひなが誕生したことが21日、関係者への取材で分かった。野生下で誕生した両親から「純野生」のひな誕生が確認されたのは2008年に放鳥事業が始まって以来初めてで、日本では40年ぶり。
環境省は3月18日、このペアの巣作りを確認。20日には交代で巣上に座り込む様子が見られ、卵を温める「抱卵」が確認された。昨年も抱卵までいったが、途中で巣を放棄し、ふ化しなかった。
本格的な野生復帰の第一歩で、今後も安定して個体数を増やしていけるか注目される。
http://this.kiji.is/95927370416883190
40年ぶり、ひな誕生=野生トキのペア−新潟・佐渡【時事ドットコム2016年4月22日】
ひなにえさを与える野生トキ。野生トキ同士のペアからのひな誕生は40年ぶり(環境省提供)
環境省は22日、新潟県佐渡島で生まれ育った国の特別天然記念物トキのペア1組から、ひなが誕生したと発表した。野生トキのペアからのひな誕生は、2008年の放鳥開始後初めてで、日本では絶滅前に確認された1976年以来40年ぶりとなる。
同省の広野行男首席自然保護官は「ふ化は自然繁殖に向けて大きな収穫。今後、巣立ちが実現するかどうかが重要」と話している。
ひなが生まれたのは、ともに3歳の雄と雌のペア。環境省職員が21日午後、撮影した映像から巣にひな1羽がいるのを確認した。通常であればふ化から約35日で巣立つという。昨年は野生トキのペア3組で抱卵が確認されたが、いずれもふ化には至らなかった。(2016/04/22-11:20)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016042200345&g=soc
ttp://archive.is/j9Sg6
ttp://archive.is/NE7ES
ttp://archive.is/NE7ES
ttp://archive.is/6q1Rm
ttp://archive.is/NuSn9
ttp://archive.is/87WIz