2016年04月23日

新潟)トキ保護、新段階に 40年ぶり野生ペアのひな【朝日新聞デジタル2016年4月23日】(他1ソース/既報関連ソースまとめあり)

垂れ幕やポスターを貼って喜ぶ職員ら=佐渡市役所

 佐渡市の自然界でともに生まれ育ったトキのペアから、40年ぶりにひなが誕生した。放鳥された個体のペアがひなを生育し、そのひな同士が親鳥となって卵を孵化(ふか)させた。トキの野生復帰事業は新たな段階に入り、22日、地元の関係者は喜びに沸いた。

 環境省佐渡自然保護官事務所によると、ひなを生んだのは、ともに3歳のペア。3月18日に営巣し、20日に抱卵を確認。早ければ今月17日に孵化する計算だった。予定日は過ぎたが、抱卵は続いた。

 21日夕、同日午後3時半ごろ撮影された映像を確認すると、親鳥1羽がひなにエサを与えている様子や、巣の上にひな1羽の姿が映っていた。「わずかな姿でも確認できた時、沸き上がる気持ちがあった」と同事務所の広野行男・首席自然保護官。

 順調に育てば1カ月後に巣立ちするという。

■「努力実った」

 トキが生息しやすい環境づくりに取り組んできた関係者らも喜ぶ。

 NPO法人「トキどき応援団」理事長の計良武彦さん(76)は「長い間の努力が実った。こんなうれしいことはない」と目を細める。2005年に仲間とNPO法人を立ち上げ、えさ場づくりを続ける。あぜや池を維持するため、毎月1回、土壌づくりなどの保全作業を続けてきた。会員は島内外に180人に達する。

 農家25人でつくる「佐渡トキの田んぼを守る会」会長の農業、斎藤真一郎さん(54)は、エサとなるドジョウやカエル、ミミズなどの動物が田んぼで生息できる環境整備のため、試行錯誤しながら減農薬でのコメづくりを続けてきた。「佐渡の人は引っ込み思案。トキも人前には出ない。そんなトキを見守り続けたい」

 佐渡トキ保護センターの獣医師、金子良則さん(58)は佐渡で25年間、トキを診てきた。カラスや蛇などの小動物に襲われたトキの治療を続ける。「自然界で生まれるトキがたくさん出てくるまで、まだ放鳥は必要」と話す。

 永田尚志・新潟大朱鷺(とき)・自然再生学研究センター教授は、飼育されたトキは天敵のカラスやテンなどから守るすべを持たず、自然界での生存率は低いと指摘。

 「今回のペアは自然界で生きるすべを身につけており、子どもも親から自然に学ぶため、より自然界で生存する確率が高くなる。生存率が高くなり、トキは絶滅以前の、より自然な状態に近づく」と期待する。

■遺伝的多様性

 国内のトキは近親交配が続いており、抵抗力を高めるため、遺伝的多様性の確保が課題だ。

 獣医師で佐渡トキ保護センターの元職員、和食(わじき)雄一さん(38)=県中央家畜保健衛生所=の研究によると、飼育するトキを現在の3倍に増やしても、計算上、理想的な多様性は得られないという。和食さんは「日本のトキにはない遺伝子を持ったトキを中国から導入し続けるのが必須だ」と話す。(原裕司、田中恭太)

■祝賀のポスター

 佐渡市役所では、正面入り口に三浦基裕市長が誕生を祝う垂れ幕を飾った。市は市役所を始め、トキ交流会館、トキの森公園、佐渡汽船ターミナルなどに順次ポスターを貼った。

 泉田裕彦知事は「野生復帰への取り組みは多くの佐渡市民の努力と協力により支えられている。保護・増殖に携わってきた多くの皆様にもお礼申し上げたい」とのコメントを出した。
http://www.asahi.com/articles/ASJ4Q5CY8J4QUOHB01C.html

トキ 新たなステージ 野生ペアに、ひな【毎日新聞2016年4月22日】
 国の特別天然記念物・トキについて、丸川珠代環境相は22日の閣議後記者会見で、新潟県佐渡市でいずれも野生下で生まれ育ったつがいから、ひな1羽のふ化を確認したと発表した。国内で野生トキ同士のつがいが繁殖に成功するのは1976年以来40年ぶり。放鳥から数えて3世代目となる「純野生ひな」の誕生は、人手を借りずに野生復帰を進める上で「新たなステージに入った」としている。

 環境省によると、つがいはいずれも放鳥トキの親から2013年に野生下で生まれた。今年3月18日から巣作りを始め、同20日に抱卵しているのを確認していた。今月21日午後3時半に撮影された映像で親鳥が餌をひなに与えるような仕草が観察され、その後ひなの姿も確認できたため、同日にふ化したと判断した。ひなは順調に育てば約1カ月後に巣立ちを迎える。

 国内の野生トキは03年に絶滅し、中国からトキを借り受けるなどして人工繁殖に取り組んできた。環境省は08年から佐渡市でトキの放鳥を開始。14年には放鳥トキと、放鳥トキから生まれた「2世」のつがいから「3世」が誕生した。ともに野生生まれのつがいから「3世」が生まれたのは、今回が初めて。丸川環境相は「人の手を借りることなく野生下で繁殖できた。野生復帰の取り組みが新たなステージに入る」と話した。

 同省の調査では現在、野生トキは佐渡島を中心に約150羽おり、営巣を確認したつがいは37組。うち野生生まれ同士のつがいは今回を含めて5組いる。また33組が抱卵中、3組がひなを育てており、1組は未抱卵という。【渡辺諒】
http://mainichi.jp/articles/20160422/dde/001/040/072000c

ttp://archive.is/fRHgx
ttp://archive.is/D63Y1
羽ばたけトキ 野生ひな誕生「夢のよう」 佐渡 関係者ら喜びの声【新潟日報モア2016年4月22日】
羽ばたけトキ トキ飛び交う日へ前進 野生ひな確認 自立的繁殖、完成形に【新潟日報モア2016年4月22日】
トキ2世 巣立ち5月末ごろか 野生下生まれ 大きな一歩【新潟日報モア2016年4月22日】
解説 野生トキ定着へ出発点 40年ぶりひな誕生 新潟・佐渡【毎日新聞2016年4月22日】(他3ソース)

posted by BNJ at 23:51 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: