2016年04月24日

高知)国内初繁殖めざす 動かぬ鳥、ゆっくりお見合い中【朝日新聞デジタル2016年4月24日】(ハシビロコウ/既報関連ソースあり)

網越しにお見合いするはるる(右)、ささ=県立のいち動物公園
 「動かない鳥」として知られるハシビロコウのお見合い作戦が、県立のいち動物公園(香南市)で進んでいる。生態についてわかっていないことも多く、飼育員も慎重に交際の「お膳立て」をしている。繁殖に成功すれば世界3例目、国内では初となる。

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 カップル成立が期待されているのは、オスのささ(推定7歳)、メスのはるる(推定2歳)。昨年3月にはるるがやってきて、同園としては初めてのペア飼育になる。

 だが2羽の間は常に、屋外と屋内を仕切る網張りの扉によって隔てられている。一方が外に出ているとき、もう一方は内にいる。ハシビロコウは自然界では単独行動を好む動物で、性格は攻撃的。むやみに同居させると敵と見なし、お見合い計画がパーになる。

 飼育員たちは用心して、はるるの来園当初、しばらくはお互いを対面させずにいた。だがその間、ささは展示場内の木の切れ端を隅に集める「営巣行動」を見せるようになった。「姿は見えなくても、メスの存在を感じ取ったのかも知れない」と担当飼育員の小松美和さん(44)。

 ようやく対面が実現したのは半年後の10月。網張りの扉を通してお互いの姿を見えるようにしたところ、ささが反応。網に近づいてクチバシで突いたり、口を開けて威嚇したり。それでも1カ月ほどすると激しい威嚇は少なくなった。長い間、お互いをじっと見つめ合うこともあるという。

 ハシビロコウの繁殖生理を解明するため、岐阜大学の楠田哲士准教授(動物園動物繁殖学)との共同研究も行った。フンを採取して調べたところ、見合い後の昨年10〜12月、はるるのフンに含まれる性ホルモンがわずかに上昇していたことが分かった。楠田さんは「見合いの刺激によって、メスの生理にも好影響があったのかもしれない」。今後も研究を重ね、その裏付けを進めたいという。

 小松さんのいまの目標は、今は別々の寝室を、網だけで仕切った同じ部屋にすること。その後、2羽を隔てることなく同居させ、繁殖に結びつけたいと考えている。小松さんは「全国各地からわざわざ見に来るお客さんもいるほど、魅力的な鳥。長い目で見守りたい」と話す。(広江俊輔)

     ◇

 〈ハシビロコウ〉 アフリカの湿地に生息する、巨大なくちばしが特徴の鳥。魚などの獲物を狙うときには何時間も動かずにいることから「怪鳥」と呼ばれることも。湿地の減少などが原因で絶滅が危ぶまれているが、飼育下での繁殖に成功したのはベルギーとアメリカの動物園のみ。日本では上野動物園(東京)、千葉市動物公園、神戸どうぶつ王国などが挑んでいるが、成功例はない。
http://www.asahi.com/articles/ASJ4M5HQ5J4MPLPB010.html

ttp://archive.is/URYtk
高知県立のいち動物公園でハシビロコウ“お見合い作戦”始動中【高知新聞2015年12月10日】
「動かない鳥」ハシビロコウの雌が高知に なるか繁殖【朝日新聞デジタル2015年4月23日】
高知県立のいち動物公園に雌ハシビロコウ 国内初繁殖期待【高知新聞2015年4月21日】

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