2016年04月29日

野生トキ 落胆と希望交錯 子育て中止 別つがいにひな /新潟【毎日新聞2016年4月29日】

 佐渡市でいずれも野生下で生まれ育った国の特別天然記念物・トキのつがいが、40年ぶりに野生同士から誕生したひなを育てるのを中止したことが28日分かり、関係者には落胆が広がった。ただ、同日には別の野生同士のつがいから新たにひなが誕生したことが確認され、地元・佐渡では複雑な思いを抱きながらも、新たな命に希望をつないでいる。【南茂芽育】

 「自然の中での出来事なので、何が起きても仕方がないが、残念だ」。毎朝、トキの見守り活動を続けている日本野鳥の会佐渡支部長兼佐渡とき保護会副会長の土屋正起さん(65)は肩を落とした。「野生生まれは、環境への順応性が高いと思っていたのに。人間が何かしてやるわけにはいかないし、ただ見守るだけだ」

 佐渡トキ保護センターで25年間トキの繁殖・保護に携わってきた金子良則獣医師(58)は「抱卵中止はあっても、ひなが生まれてから放棄することはあまりない。天敵の襲来など、何かあったのではないか」と不安の色をのぞかせた。それでも、別の新しいひなの誕生が分かり、「こちらや他のペアに期待するしかない。無事に巣立ってほしい」と祈りを込めた。

 元新潟大理学部助教授(環境生物学)の関谷国男さん(74)は「一喜一憂する必要はない」と冷静に受け止める。「放鳥が始まった当初は巣作りも不慣れだったトキが、ひなが巣立ち、また次の世代が育つステージまで来た。今日のように、失敗があってもまた次が続く。まだまだ期待できる」と希望を抱いている。

 環境省によると、ひなを育てるのを中止したペアの巣では、25日まで確認されていたひなや親鳥が餌を与える様子が、26日以降確認できず、子育てを中止したと判断したという。同省佐渡自然保護官事務所の広野行男主席自然保護官は「ひながまだ生存している可能性は極めて低い。成長を期待していただけに非常に残念だが、また一羽でも多くひなが誕生することを期待したい」と話した。
http://mainichi.jp/articles/20160429/ddl/k15/040/012000c

ttp://archive.is/2Vbcj
野生トキひな、死んだ可能性 別ペアに2例目誕生、佐渡【共同通信2016年4月29日】

タグ:トキ 佐渡島
posted by BNJ at 22:10 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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