2016年05月18日

コクガン 生態解明へ 大崎「雁の里親友の会」が調査、来月シベリアに 30羽に足輪付け追跡 /宮城【毎日新聞2016年5月18日】(既報関連ソースあり)

 「雁(ガン)の里親友の会」(大崎市)が、国の天然記念物のコクガンの渡りルートの解明に乗り出す。同会の池内俊雄さんらメンバー4人が6月中旬、コクガンの生息地の一つのロシア東シベリアに渡り、識別用の足輪を付ける予定。飛行ルートなど謎の多いコクガンの生態を解明することで、保護に役立てたい考えだ。【山田研】

 コクガンは比較的小型のガンの仲間で、全長60センチ前後。県内や岩手県の三陸海岸などで越冬する渡り鳥として知られるが、詳しい生態は分かっていない。

 同会はロシアの研究者らと共同で実施した調査で、ガン類のうちマガン、ヒシクイの飛行ルートなどを解明した実績を持つ。同会は1991年から95年にかけて、ベーリング海峡南西のアナディリ湾や東シベリア海に流れ込むコリマ川下流部でコクガンの生態調査に着手。コクガンに足輪を付けて飛行ルートを調べたところ、日本ではなく米西海岸に渡ったことが分かった。

 一方、日本とロシアの間を飛行しているコクガンも確認されている。北海道函館市に97年に飛来したコクガンは、ロシア人研究者がコリマ川下流から西に1000キロ以上離れたレナ川河口地域で足輪を付けていた。また15年にレナ川の湿地帯で撃たれて見つかったのは、県伊豆沼・内沼環境保全財団が気仙沼市で足輪をつけたコクガンだった。

 国内に飛来後の行動にも多くの謎が残されている。「道東コクガンネットワーク」(北海道別海町)によると、南下時期にあたる昨年11月中旬に北海道と北方領土・国後島で8602羽を確認。越冬期の1月後半には、岩手県南部の三陸海岸(275羽)、石巻市以北の県内三陸海岸(57羽)など1道5県で確認されたものの、その数は約1割の887羽に減っていた。これに対し、ロシアへ帰る時期の4月中旬に確認されたのは、道内を中心に国後島、青森県を含め2705羽だった。同ネットワークは「道内から中国に渡って越冬し、北海道を経由せずにロシアへ向かうコクガンもいると考えられる」と指摘する。

 池内さんらは、ロシア側の観察も踏まえて、一部のコクガンがレナ川河口付近で繁殖し、カムチャツカ半島を経由して日本へ渡ると推測。河口近くの中州の中でも生息数が最も多い場所で、ロシアの研究者とともに約2週間かけて30羽に足輪を付ける予定だ。

 池内さんは「韓国や中国などとも協力し、繁殖地と越冬地の間の点と点を結ぶ形で生態を解明したい。狩猟などの影響も含めて保護の進め方を考えるきっかけにできれば」と話す。

 里親の会は、渡航調査用の募金「コクガンの里親」をしている。問い合わせは雁の里親友の会のファクス(0229・52・5698)へ。
http://mainichi.jp/articles/20160518/ddl/k04/040/278000c

ttp://archive.is/VN5bC
コクガン 春季調査 9割確認の野付湾と国後島泊湾 根室海峡つなぐ動脈に /北海道【毎日新聞2016年5月8日】
道東コクガン、中国で越冬? 新渡りルートの可能性も【どうしんウェブ2016年5月1日】
コクガン過去最高987羽飛来/国後島【釧路新聞2016年4月23日】

posted by BNJ at 23:29 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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