2016年05月21日

ライチョウ環境省と妙高市、本格保護へ 火打山の気象、植生調べ実験区設置 市民参加型活動へ今夏講習会 /新潟【毎日新聞2016年5月21日】(既報2ソース)

 環境省と妙高市は、火打山(妙高・糸魚川両市、2462メートル)周辺に生息する国の特別天然記念物・ニホンライチョウの本格的な保護に乗り出す。地球温暖化に伴う急激な環境変化で、高山帯のライチョウの生息域が狭められ、個体数の減少が指摘されており、生息環境を把握するとともに、将来的には地域一体となった市民参加型の保全活動を目指す。【浅見茂晴】

 昨年3月に分離・独立した「妙高戸隠連山国立公園」は、ニホンライチョウの最北端の生息地。標高が低いため、ハイマツのほか、低木や草地が連続する環境となっている。

 だが温暖化の影響で、ライチョウの営巣に適したハイマツ帯が減り、コケモモなどが生える餌場をイネ科の植物が侵食。生息が確認されたライチョウは、2009年の33羽から昨年は13羽へと大きく減少した。長年研究している中村浩志・信州大学名誉教授(鳥類生態学)は「このままでは10年たたずして火打山からいなくなる」と警鐘を鳴らす。

 こうした現状を受け、環境省長野自然環境事務所は18日、妙高市役所で説明会を開き、今後の取り組みについて報告した。

 まずライチョウの生息環境を調査するため、火打山周辺の過去の気象データを収集するとともに、合併前の旧妙高高原町が1985年に同山頂付近で実施した植生調査を基に、その後を追跡し、比較検討する。

 また、イワノガリヤスやヌマガヤなどイネ科の植物を試験的に除去して影響を調べるため、同じ群落構造を持つ標高2400メートル付近で、1メートル四方と10メートル四方の実験区を隣接して設置。1メートル四方の区画ではイネ科の植物の芽や根まで取り去り、10メートル四方の区画ではコケモモなどの低木より高く育って日照を阻害しているイネ科の植物を取り払う。同時に、除去などはしない同じ面積の対照区をそれぞれに隣接して設け、3〜5年かけて生育への影響などについて比較調査する。

 市民参加に向けた取り組みとしては、普及啓発活動の一環として今夏、現地で市民向けにライチョウや植物の講習会などを開催。環境への理解を深めてもらうとともに、将来的には協働してライチョウの分布や植生調査などを実施する市民参加型の体制構築を目指す。また11月には市が主催するライチョウシンポジウムも開く。竹田幸則・市環境課長は「ライチョウは国立公園、妙高市にとってもシンボル。多くの市民に理解を深めてもらい、保護に取り組んでいきたい」と話した。
http://mainichi.jp/articles/20160521/ddl/k15/040/051000c

新潟)ライチョウ保護へ連携本格化 環境省と妙高市【朝日新聞デジタル2016年5月20日】
子連れのライチョウ=2011年9月、火打山、中村浩志・信州大名誉教授提供

 妙高戸隠連山国立公園の分離独立を機に、環境省長野自然環境事務所(長野市)と妙高市は、同公園の火打山(標高2462メートル)周辺に生息し、絶滅が危惧されているニホンライチョウの保護に向け、共同で本格的に取り組む。

 ライチョウは国の特別天然記念物。火打山周辺が日本最北限で最少の生息地とされる。2007年から山頂付近一帯でライチョウの数を調べている国際自然環境アウトドア専門学校(妙高市)の長野康之自然ガイド・環境保全学科主任によると、09年に33羽以上確認できたが、年々減り、昨年は13羽しか確認できなかったという。

 なぜ減り続けるのか、専門家でも原因は分かっていない。昨年3月、国内32カ所目の国立公園として分離独立したのを機に、同省は同公園のシンボル的存在となっているライチョウの減少原因を突き止めるべく、山頂付近の生息環境の把握から着手することにした。

 妙高市役所で18日、同省の福田真・自然保護官が、地球温暖化やイネ科植物の繁殖による影響調査などの活動について説明した。

 活動では、温暖化の影響を探るため火打山の過去の気象データ(気温、降水量、降雪量など)を関係機関から収集する一方、1985年に実施された山頂付近の植生調査地と現在の同じ場所とを比較する。

 さらに、イワノガリヤスなどのイネ科植物が繁殖してライチョウのエサとなる高山植物が影響を受けるなど環境悪化が進んでおり、一定の範囲でイネ科植物を除去することで同植物の繁殖影響を調べるという。

 すでに今月上旬からライチョウ調査を進めているほか、夏に市民向けの講習会を火打山で開催し、環境への理解を深めてもらう。市民参加による協働型の保全活動に向け、体制づくりにも取り組む考えを示した。

 有識者として出席した長野さんは「イネ科の草本が、ライチョウのエサになっている高山植物にどのような影響を与えているか、時間はかかるが調べてみる価値はある」と話した。(河畑達雄)
http://www.asahi.com/articles/ASJ5L6KW4J5LUOHB01V.html

ライチョウの繁殖地・火打山の植生変化 除去と調査、同時に【信濃毎日新聞2016年5月19日】
 国特別天然記念物ニホンライチョウ繁殖地の火打山(新潟県妙高市、2462メートル)で植生が変化しライチョウの生息が脅かされている問題で、環境省長野自然環境事務所(長野市)と妙高市は18日、6月に山頂周辺でイネ科植物の試験除去を実施することを明らかにした。当初、事前の植生調査の結果で可否を見極めるとしていたが、生息数の減少傾向が続く中、調査と同時に進めて除去の効果を早期に確認する必要があると判断した。

 同事務所によると、植生調査と除去をするのは、妙高戸隠連山国立公園の特別保護地区。6カ所程度の試験区を設け、それぞれにイネ科の植物を除去する実験区(1メートル四方と10メートル四方を1カ所ずつ)と、手を加えない対照区(同)を設定し、6月と8月に実験区で除去する。3〜5年ほどかけて、除去でライチョウの餌となる植物の生育が促されたかなどを確認する。

 近年、火打山ではライチョウの餌になるコケモモなどの背丈の低い植物が広がっていた採食地に、イワノガリヤスやヌマガヤなど背の高いイネ科の植物が茂り、餌の生育に支障が出てきている。地元の研究者によると、目視による調査で2009年に30羽以上が確認されたが、今年5月は14羽だった。

 イネ科植物の繁茂は温暖化の影響ともされており、同省は山頂周辺の過去の気象データを集めて、気温や積雪量の変化も調べる方針だ。

 国立公園の特別保護地区は、植物の採取など人為的に手を加えるのは厳しく規制されており、除去を含めた人為的な保護は全国的に珍しい取り組みになる。

 長野自然環境事務所は18日、取り組みに協力する地元や長野県自然環境保全研究所の専門家らと妙高市役所で住民らに向けた説明会を開催。イネ科植物が増えた要因は分からないとする専門家もいたが、試験除去に異論はなかった。

 事務所の福田真・自然保護官は「植生変化が自然の流れによるものではないようで、見過ごせない。特別保護地区の価値を損なわないために除去に取り組みたい」とした。
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20160519/KT160518FTI090003000.php

ライチョウ保護へ共同調査 妙高・火打山 市と環境省【新潟日報モア2016年5月23日】
 環境省長野自然環境事務所(長野市)と妙高市は来月、国の特別天然記念物の絶滅危惧種「ニホンライチョウ」が生息する火打山(2462メートル)で、ライチョウの餌となるコケモモの生育を妨げる植物の調査を始める...
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20160518255517.html

ttp://archive.is/sB6YF
ttp://archive.is/nWFgd
ttp://archive.is/QHkpB
ttp://archive.is/icd47
長野)妙高・火打山でライチョウ保護の植生調査【朝日新聞デジタル2016年5月10日】
飯縄山でライチョウ足跡 3例目 信大名誉教授確認【信濃毎日新聞2016年4月8日】
(フロントランナー)ライチョウ研究者・中村浩志さん 神の鳥を追い、守り抜く【朝日新聞デジタル2015年11月21日】(2部)
ライチョウの生態学ぶ火打山登山 24〜25日1泊2日【信濃毎日新聞2015年7月22日】
新潟)火打山でライチョウ13羽に減少 調査開始【朝日新聞デジタル2015年6月30日】

posted by BNJ at 20:56 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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