2016年06月10日

荒れた里山 音楽で再生◇12日生駒・高山で演奏会◇自然が舞台 夕暮れの光や竹の打楽器【読売新聞2016年6月10日】(オオタカ)

 生駒市高山町に広がる里山で12日、自然の地形や音、光を生かした野外音楽会が開催される。放置され荒廃が進んだエリアを修復、活用することで、人々に身近な場所へとよみがえらせる取り組みの一環だ。自然と人との関わり方の可能性を、多方面で模索している。(大橋彩華)

野外音楽会に向けて音を合わせる出演者たち。手前は竹で作った楽器(5日、生駒市高山町で)

 草が生い茂る小道を進むと、雑木林や竹やぶに囲まれた野外ステージに行き当たる。2013年の台風で決壊した、ため池の跡地。すり鉢状の底部を舞台として、竹を横たえて作った即席の客席が取り囲む。

 5日、リハーサルを兼ねて集った出演者たちは、それぞれの楽器を手に、思い思いの音を響かせた。「こんな音も合うんちゃう」。里山の澄みきった空気を駆け抜ける音に、音楽会の情景が膨らむ。曲の合間には、風が木々を揺らす音が立ち上がり、野鳥のさえずりが響き渡った。



 里山が位置するのは、関西文化学術研究都市のニュータウン建設が計画されていた高山第2工区。経済情勢の変化や、オオタカの営巣地が発見されたことにより、2007年に開発の中止が正式に決まった。


 自然環境と調和した経済社会について研究する同志社大経済学部准教授の岸基史さん(56)が、荒廃が進む一角を借り受け、ゼミ活動の場として活用。毎週日曜、学生らとともに、里山の整備や耕作放棄田での稲作に汗を流してきた。今回の野外音楽会も、この取り組みの延長線上にある。



 演奏会の中心は斑鳩町出身の美術家・葛本康彰さん(28)が昨年つくった「やまあそび製作委員会」。岸さんらの活動に共鳴して結成され、昨年10月には現地で野外演劇を上演した。今回は、田植えの時期に合わせ、地域の人に里山に目を向けてもらおうと企画した。

 当日はギターやサックス、打楽器の奏者やオペラ歌手など7人が、ラテン音楽やカンツォーネのほか、ビートルズの名曲など、里山に似合う音楽として選んだ7曲を奏でる。葛本さんは「人が興味を持つことで、目の前の自然に新しい価値が生まれる。資源を活用できる演出を」と意気込む。



 「里山は、人が立ち入って手入れし、活用することで守っていける」と岸さん。人が目を向けることが、里山保全には欠かせないのだ。「イルミネーションなどの人工物を持ち込んで人目を引いても、里山の真の再生にはならない。里山の自然をそのまま使ってこそ意味がある」

 斜面の竹やぶから音を響かせたり、夕暮れの光や自然の音を取り入れたりと、演出にも工夫を凝らす。フィナーレでは、倒れていた竹で制作した約2メートルの円形打楽器を出演者全員で囲んでたたくなど、大自然を味わえる公演を目指している。

 午後5時開演。1500円(中学生以下無料)。予約、問い合わせは同委員会制作担当の箕浦さん(090・8576・0335)かメール(yamaasobistaff@gmail.com)で。

高山第2工区 総面積約288ヘクタール。うち約160ヘクタールは、都市再生機構(UR)が所有していたが、開発計画が暗礁に乗り上げたため、生駒市が今年2月、3億4000万円で取得した。残る土地の地権者は約850人で、UR分の土地と入り組んだ形となっている。隣接する第1工区(45ヘクタール)には、奈良先端科学技術大学院大や製薬会社などがある。
http://www.yomiuri.co.jp/local/nara/news/20160609-OYTNT50107.html

http://archive.is/29f1N

タグ:オオタカ
posted by BNJ at 11:43 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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