2016年08月09日

天然記念物カンムリウミスズメ カラスが捕食【読売新聞2016年8月9日】(既報2ソース)

 門川町の枇榔びろう島で、国指定天然記念物の海鳥・カンムリウミスズメがカラスに捕食される様子を、国内の海鳥研究者らでつくる「海鳥保全グループ」(福島市)が撮影した。グループは「釣り人が残したまき餌がカラスを引き寄せている可能性があり、カンムリウミスズメの生息への影響が懸念される」と指摘している。9月に札幌市で開かれる日本鳥学会2016年度大会で発表する。

 カンムリウミスズメはウミスズメ科で体長24センチ前後。枇榔島や伊豆諸島などで生息が確認されている。飛ぶことは少なく、多くを海上で過ごすという。環境省の絶滅危惧2類(絶滅の危険が増大している種)に指定されている。枇榔島はカンムリウミスズメの世界最大の繁殖地とされている。

 グループは、約20年前から枇榔島で調査を続けている。今回は、捕食された死骸が多く見つかっている実態について、米カリフォルニア州・ポモナ大のニーナ・カーノフスキー教授と共同で調べた。昨年5月から島内にセンサーカメラ(無人撮影装置)計12台を設置。調査には、NPO法人「宮崎野生動物研究会」の中村豊副理事長(65)(宮崎市)が協力した。

 画像を分析したところ、4月29日に回収したカメラ2台に、ハシボソガラスに食べられるカンムリウミスズメが映っていた。ほかにもカラスが頻繁に現れ、岩の下をのぞき込んでいる様子が撮影されていた。抱卵する成鳥や卵を狙って飛来しているとみている。

 また、4月下旬に島南部で行った現地調査では、営巣中のハシブトガラスの巣が一つ見つかったほか、周囲30メートル以内にカンムリウミスズメ15羽の死骸があった。

 グループによると、島内のカンムリウミスズメは1200〜1800組のつがいがいると推定され、カラスも少数のため、今のところ生態系は維持されている。しかし、今回の調査の際、近隣の島で釣り人が残したまき餌を食べたり、餌を待ち構えたりするカラス約30羽が確認されており、投棄された釣り餌がカラスを引き寄せている可能性があるという。

 グループの大槻都子くにこ代表(49)は「カラスの増加を防ぐため、捕食被害の監視が必要。行政や専門家を交え、具体的な調査方法について話し合う必要がある。釣り人もマナーを守ってほしい」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20160809-OYS1T50030.html

カンムリウミスズメ 絶滅危惧種 カラスが捕食、写真公開 海鳥保全グループが撮影に成功 門川・枇榔島 /宮崎【毎日新聞2016年6月26日】
 門川町の枇榔(びろう)島で、国指定天然記念物のカンムリウミスズメがカラスに捕食される様子を捉えた写真が初めて公開された。25年以上、カンムリウミスズメの営巣地で毎年調査を続けている宮崎野生動物研究会の中村豊さんらをリーダーとする海鳥保全グループ(本部・福島市)の研究チームが撮影に成功した。

 写真は4月29日に自動撮影カメラから回収したうちの1枚。島の南部にカラスの巣が一つあり、4月の調査で巣の30メートル周囲内に15羽のカンムリウミスズメの死骸を確認。自分の巣内で抱卵するカンムリウミスズメの成鳥や卵を捕食していると考えられたが、これまでは証拠がなく、断定できなかった。

 チームは、島内で確認されるカンムリウミスズメの死骸は大半がカラスの捕食によるものと推定しているが、現段階でカラスによる捕食はカンムリウミスズメの生態に大きな影響を与えるほどではなく、生態系のバランスは保たれていると判断している。

 海鳥保全グループ会長の大槻都子(くにこ)さん(49)は「島は釣りの好ポイントで、今後釣り人が残した餌などでカラスが集まり、数が増えることも考えられる。カンムリウミスズメの生息環境を守るには釣り人のマナーの徹底や一般の人々の理解が欠かせない」と話す。

 チームは現在も調査を続けており、被害状況をまとめたデータを今後さらに解析し、9月に北海道である日本鳥学会年次大会で発表するという。

 カンムリウミスズメは日本近海にすむ海鳥で推定個体数約1万羽。枇榔島は約3000羽が生息する最大の繁殖地で、1991年に環境省の絶滅危惧種に指定されている。【荒木勲】
http://mainichi.jp/articles/20160626/ddl/k45/040/183000c

枇榔島のカンムリウミスズメ、カラスの捕食撮影成功【宮崎日日新聞2016年6月22日】
 全国の海鳥研究者でつくる海鳥保全グループ(大槻都子(くにこ)代表、福島市)は、門川町の枇榔(びろう)島で、国の天然記念物・カンムリウミスズメがカラスによって捕食される瞬間の撮影に成功した。以前から同グループはカラスによる被害を疑っていたが、証拠となる写真撮影は初めて。
http://www.the-miyanichi.co.jp/kennai/_19839.html

http://archive.is/R8joS
http://archive.is/Orooa
http://archive.is/FeLea
絶滅危惧種の海鳥 人工の巣で初めて繁殖に成功【NHKニュース2016年7月23日】

posted by BNJ at 11:27 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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