2016年06月25日

ドイツに倣う動物保護 多気に大規模施設計画【中日新聞2016年6月25日】

アルシャー京子さん=多気町相可の多気図書館で
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 温泉・飲食業アクアイグニス(東京)は、多気町で二〇一九年秋、開園を目指す国内最大級の混在型リゾート施設「アクアイグニス多気(仮称)」に、大規模な動物保護譲渡施設「ティアハイム」を造る。ペットの殺処分がほとんどないドイツの民間施設の日本版だ。年間十万匹を超える犬、猫が殺処分される日本で「小さな命を救う光明に」と期待されている。

 「日本では人に選ばれた命が生きているだけ。ティアハイムでは訓練で共生の道を探る」

 ドイツ・ベルリン郊外にある「ティアハイム・ベルリン」の運営に関わる在独十九年目の日本人獣医師アルシャー京子さん(47)は、ペットに対する日独の考え方の違いを嘆く。

 施設は馬やカエルなど、あらゆるペットが保護される、いわば「動物孤児院」。年間収容数は約一万五千。犬なら最低六平方メートル以上など広い飼育スペースが確保されている。運営費のほとんどは企業や個人の寄付金だ。施設では引き取った犬、猫のかみ癖などを直し、新しい飼い主につなぐ。譲渡率は九割を超える。

 日本ではかみ癖、ほえ癖など問題がある犬、猫は捨てられ、もらい手もなく殺処分されることも。しかし、ドイツでの殺処分は重病などに限られる。

広々としたスペースで飼われている「ティアハイム・ベルリン」の犬=ドイツ・ベルリンで(アクアイグニス提供)
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 施設では、トレーナーが原因を探り、訓練する。「原因は飼い主」。アルシャーさんはそう言い切る。例えば、ほえる犬は散歩不足でストレスをためている例が多い。「生活習慣を改善すれば直る」

 アルシャーさんは「ドイツでは犬は古来、猟犬や牧羊犬として繁殖されてきた。使役犬は宝物のように扱われてきた」と語り、愛玩が主の日本とは価値観が異なるという。

 アルシャーさんによると、ティアハイムの大規模施設は、広島にあり、完成すれば国内で二カ所目になる。

 計画では施設の総面積はバレーコート約三十面分に相当する五千平方メートル。千二百平方メートルの木造平屋に、犬、猫二十匹ずつを収容する。犬は一匹ごとに庭付きで、二十二平方メートルの飼育部屋を設ける。猫は八平方メートルにし十部屋を造り、二〜三匹ずつ飼う。ドッグランと動物病院も併設する。

 寄付を募り、運営費に充てる。犬猫の正しい飼い方を啓発するなどイベントも開く。アクアイグニスの立花哲也社長(42)は「日本でもペットへの意識を変えたい。少しずつだが殺処分ゼロを目指したい」と意気込んでいる。

 (吉野淳一)

http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20160625/CK2016062502000024.html

posted by BNJ at 12:07 | Comment(0) | 愛玩鳥/飼い鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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