2016年07月15日

子ガモの学習能力、物体の「違い」を認識か 研究【AFPBB News2016年7月15日】

子ガモ。独ベルリンの湖で(2016年7月6日撮影)。(c)AFP/dpa/Ralf Hirschberger

【7月15日 AFP】カモのひなは、さまざまな形や色の2個の物体の違いを学習できるとする研究結果が14日、発表された。こうした能力を持つことがこれまで知られていたのは、類人猿、カラス、オウムだけだった。

 米科学誌サイエンス(Science)に発表された研究論文によると、この能力は「刷り込み(インプリンティング)」に関連しているという。ふ化したてのひなが最初に目にする、母親である可能性が高い成鳥の後を追う現象も、この強力な学習プロセスの一例だ。刷り込みは、野生の鳥を保護した世話人に対してもみられることもある。

 論文の主執筆者で、英オックスフォード大学(University of Oxford)動物学部のアレックス・カセルニック(Alex Kacelnik)氏によると、刷り込みは、原始的な現象に見えるかもしれないが、実際には、卵からふ化して、よちよち歩き回り始める直後に発達させる、複雑な能力なのだという。

 カセルニック氏は、「ひなに必要なのは、自身の母親を認識することだ。そのため、ひなは、いや応なしに学習に関与することになる。なぜなら雌のカモは、どれも似通っている可能性があるからだ」と説明する。また「母鳥は、いろいろと向きを変えたり、近づいたり遠ざかったり、羽ばたきをしたりする可能性があるため、これは恐ろしく複雑なことだ。それでもなお、ひなは母親の総括的な概念を形成しなければならない」と続けた。

 そこでカセルニック氏の研究チームは、これがどれほど精緻な能力であるかを調べるために、「同じ」と「異なる」という概念を明示する2個一組の物体をカモのひなに見せて後追いをさせる実験を行った。

 実験では、卵からふ化した直後のカモのひなに、同じ物体、もしくは異なる物体をそれぞれ2個一組で見せた。物体が円軌道を描いて移動すると、ひなはその後を追えるようになっており、見せた対象物への刷り込みをみることができる仕組みだ。物体の組み合わせは、同様の形の組の他、ピラミッド形と立方体などの異なる形の組となる場合もあった。

■「同じ」と「異なる」という概念を学習

 こうして刷り込みをしたひなのグループに、2個同じか、または異なる物体の新たな組み合わせを見せると、全体の4分の3のひなが、最初に見たのと似た組み合わせの後を追った。

 また、最初に見たのが球形2個一組だったひなは、形が異なる物体の組み合わせより、立方体2個といった、別の形でも同じ物体2個の組み合わせの後を追う確率の方が高かった。

 この結果についてカセルニック氏は、鳥が「同じ」と「異なる」という概念を学習できることを示していると指摘する。また、「形と色の2通りでこの実験を行ったが、結果は同じだった」とも付け加えた。

「人間でない生物が、抽象的な関係概念の違いの認識を、強化訓練を一切実施せずに学習することを実証したのは、われわれが知る限り今回の研究が初めてだ」(カセルニック氏)

 この能力を示した他の生物の場合では、それも正しい選択に対する見返りを得るプロセスを経ていたが、「今回のカモのひなは、生まれて間もない時に刷り込みを起こす素因を持つため、自然発生的にそれを行った」とカルセニック氏は説明した。
http://www.afpbb.com/articles/-/3094046
http://www.afpbb.com/articles/-/3094046?page=2

http://archive.is/uS7Hx
http://archive.is/8nMkg

posted by BNJ at 11:42 | Comment(0) | 海外の鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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