2016年09月17日

ニホンライチョウ 生息数回復させたい 長野県「ライチョウサポーターズ」、「イネ科」除去に初参加 火打山 /新潟【毎日新聞2016年9月17日】(既報関連ソースまとめあり)

 妙高戸隠連山国立公園のシンボルで、国の特別天然記念物・ニホンライチョウが生息する日本百名山の一つ、火打山(妙高・糸魚川両市、2462メートル)。環境省などは今年度、火打山周辺で、ライチョウの生息環境保全に向けた本格的な調査を進めている。調査には、官民協働による保全・管理を目指す同公園のビジョンに沿い、初めてボランティアも参加。新しい国立公園像の第一歩となるか、注目されている。【浅見茂晴】

 長年ライチョウを研究する中村浩志・信州大学名誉教授(鳥類生態学)によると、火打山では、2009年に33羽のライチョウの生息が確認されたが、昨年は13羽、今年も12羽と減少傾向が続いている。火打山周辺はライチョウの国内最北端の生息地で、営巣に適したハイマツのほか、低木や草地が連続しているが、温暖化の影響などで生息域が狭められ、餌となるコケモモなどの群落には生育を妨げるイワノガリヤスやヌマガヤなどのイネ科植物が侵入するなど、環境の変化が指摘されている。

 こうした現状を受け、環境省は今年度、本格的な対策に乗り出した。火打山周辺の過去の気象データを収集するとともに、6月と8〜9月の2回、現地調査を実施。餌のコケモモやシラタマノキなどの生息状況を調べ、1985年の同山頂付近での植生調査と比較する方針だ。

 またコケモモなど餌となる植物を回復させるため、イネ科植物を試験的に除去し、効果の検証を進めている。山頂近くの標高2400メートル付近にあるコケモモやシラタマノキなどの群落地に、1〜3メートル四方と10メートル四方の試験区を計10カ所設置。各試験区は、イネ科植物を除去する「実験区」と、除去せずに比較する「対照区」とに分割し、さらに実験区は、イネ科植物を根まで取り去るエリアと、茎の上半分を刈り取るエリアとに分けて経過を観察している。3〜5年かけ、生育への影響などについて比較調査するという。

 中村名誉教授は「まず、イネ科の植物の侵入を抑制し、ライチョウの個体数を30年前と同じ15〜20つがいまで回復させたい」と意気込む。現地調査に同行した県生態研究会の松井浩さんは「標高が高く、環境が厳しいことから、植生が移り変わる自然遷移は遅いはずだが、ミヤマハンノキなどの低木が入り込んでいる点も問題だ」と指摘。温暖化の影響については「気象データなども調べて慎重に判断すべきだ」とした。

 除去作業には、長野県が募集した「ライチョウサポーターズ」が、初めてボランティアとして一般参加した。メンバーの一人、長野県松本市の主婦、山本篤子さん(32)は、8月31日〜9月2日、テントに泊まり込んで活動に参加。「イネ科植物を識別し、しっかり抜き取るのは難しかったが、今後も参加したい」と話した。

 環境省自然保護官の福田真さんは「イネ科植物の除去には人手が必要で、その第一歩として今回、サポーターズの協力を得た。活動を多くの市民に理解してもらい、幅広い官民協働につなげたい」と更なる市民参加に期待している。同省と妙高市などは11月、妙高市でライチョウシンポジウムを開き、活動を報告するとともに、参加を呼びかけていく方針だ。

http://mainichi.jp/articles/20160917/ddl/k15/040/042000c

http://archive.is/UQkxN
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posted by BNJ at 23:38 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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