2016年09月29日

進化するカッコウの「托卵」 山階芳麿賞の上田氏、報告 宿主切り替える戦術も【朝日新聞デジタル2016年9月29日】

上田恵介・立教大名誉教授  
 優れた鳥類研究者らに贈られる第19回山階芳麿賞を記念したシンポジウム(山階鳥類研究所主催、朝日新聞社共催)が24日、東京大学であった。他の鳥に子育てをさせる托卵(たくらん)という習性を持つカッコウ類に焦点を当てた研究で同賞を受賞した、上田恵介・立教大名誉教授らが最新の研究結果を話した。

 カッコウ類の研究は当初欧州で進んだが、カッコウ1種類しかいない欧州に対し、カッコウ、ツツドリ、ジュウイチ、ホトトギスの4種がいる日本では、種間比較が発展。アマチュアの愛好家らによる研究も盛んだという。

 上田さんは、長野県ではカッコウが戦前まで卵を産んでいたホオジロの巣から、最近オナガをターゲットにしたことを挙げ、宿主の切り替えが短期間でも起こるという事例を紹介。一方で、ウグイスを宿主とするホトトギスが、万葉集でも同じウグイスに托卵する様子が詠まれたことを指摘。約1300年は同じ宿主を利用しているという。

 また、ツツドリは本州では白い卵を産むが、北海道では赤い卵を産むのが見つかった例も紹介。種間の類縁関係など、整理されていない研究分野があることを解説した。

 上田さんの指導を受けた研究者からも発表があった。ジュウイチのヒナが、羽の裏側に口を開けたような黄色の模様を持つことで、宿主の親鳥をだましてたくさんのエサを運ばせているという発見を説明した。また、海外では托卵に対抗するため、日本では見られない孵化後のヒナを捨てる行動が確認されたことなどが報告された。

 (小坪遊)
http://www.asahi.com/articles/DA3S12582289.html

http://archive.is/GGzNR
山階芳麿賞の上田恵介氏、秋篠宮さまが表彰状贈る【朝日新聞デジタル2016年7月13日】
MEMO 山階芳麿賞に上田恵介氏【毎日新聞2016年7月7日】

posted by BNJ at 22:26 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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