2016年11月29日

アホウドリ移住繁殖成功=伊豆鳥島から小笠原諸島に−山階研【時事ドットコム2016年11月29日】(既報関連ソースあり)

聟島で確認されたアホウドリの親子=2月17日(山階鳥類研究所提供)
 山階鳥類研究所は29日、特別天然記念物で絶滅の恐れが指摘されているアホウドリのひなを東京都の伊豆鳥島から小笠原諸島に移送し人工飼育した結果、同諸島での繁殖を確認したと発表した。アホウドリは1930年ごろまで同諸島に生息していた。研究論文はロンドン動物学会の学術雑誌「アニマルコンサベーション」オンライン版に掲載された。
 同研究所によると、アホウドリ繁殖地の伊豆鳥島は活火山で、噴火した場合は大きな影響が及ぶと懸念される。このため2008年から12年にかけて約350キロ離れた小笠原諸島の聟島(むこじま)にひなを70羽移送し、再び繁殖地とする取り組みが行われた。
 聟島で育ち巣立ったアホウドリの一部が11年から聟島に戻ってくるようになったほか、12年には人工飼育した個体と別の島に生息する野生の個体とのつがいによる産卵が確認されたという。(2016/11/29-18:26)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016112900783&g=soc

移住アホウドリ、新世代 ヒナ運び8年、2世巣立つ 小笠原・聟島【朝日新聞デジタル2016年10月3日】
巣立ち間近のアホウドリの幼鳥(中央の黒い鳥)=5月13日、小笠原諸島・聟島、山階鳥類研究所提供

 国の特別天然記念物アホウドリの1羽の幼鳥が今春、小笠原諸島の聟(むこ)島から巣立った。父親は8年前、ヒナのときに約350キロ離れた繁殖地の鳥島から人の手で運ばれてきた。鳥島は火山島で、噴火で営巣地が壊滅する恐れもあるからだ。聟島での初の「2世」の巣立ち。絶滅が危惧されるアホウドリの新繁殖地づくりへログイン前の続きの大きな一歩であるとともに、新たな課題も見えてきた。

 東京都心から南へ約千キロの無人島・聟島。5月14日、黒い毛で覆われた幼鳥が巣立った。聟島で誕生した幼鳥の初の巣立ちだ。親鳥の後を追い、夏のエサ場となるアリューシャン列島海域からベーリング海、アラスカ湾へ渡った。

 アホウドリは羽毛採取のために乱獲され、一時は絶滅したと思われていた。だが、1951年に鳥島で約10羽が再発見された。その後、世界中でも繁殖地は鳥島と尖閣諸島だけとなっていた。

 大半が飛来する鳥島は火山島で、噴火すれば営巣地が壊滅する恐れがある。新たな繁殖地をつくろうと、米国魚類野生生物局が資金の多くを出し、環境省や民間も支援して、山階鳥類研究所がヒナの移送を2008年に始めた。朝日新聞も協力した。移送先はかつて繁殖していた聟島だ。

 アホウドリは巣立った島に戻って営巣する習性があるので、鳥島から生後約40日のヒナを毎年2月に10〜15羽ずつ、ヘリコプターで聟島へ運んだ。5年間で計70羽。無人島で山階鳥研の飼育員がエサをやり続け、3カ月後の巣立ちまで見守った。

 08年に巣立ったうちの1羽が11年2月から聟島へ戻り始め、翌年には別のメスとつがいになった。今年1月、ヒナが初めて誕生し、5月に巣立った。

 聟島で飼育を続けた山階鳥研の出口智広研究員は「これは第一歩。数が増え、かつての繁殖地の復活が目的です」と話す。

 5年間に聟島を巣立った幼鳥は計69羽。成鳥となって鳥島へ戻ってしまった鳥も多い。一方、聟島列島の媒(なこうど)島や嫁島でも新たに幼鳥が確認され、移送事業の思わぬ効果もあった。

 今月にはアホウドリが島に戻ってくる。人工飼育と野生個体の比較、聟島周辺の島々の調査など新たに取り組むべき課題も生まれている。

 ■獣医師・山岳ガイド、繁殖見守り続ける

 鳥島での調査や保護は1970年代から続いている。遠く離れた無人島で、多くの人がアホウドリの繁殖を見守り、支えてきた。

 渡辺ユキさんもそのひとり。国内では数人という野鳥の獣医師で、2000年ごろから鳥島へ通い始めた。巣から落ち、親からエサをもらえなくなったヒナに毎日給餌(きゅうじ)して助けたことも。08年2月には鳥島から聟島まで移送されるヒナに寄り添った。運ぶ箱の形や温度、抱き方、エサの与え方までこだわった。

 翌年の移送を最後に活動から遠ざかった。がんと闘病するなか、山階鳥研研究員の佐藤文男さん(63)宛ての手紙を残していた。「自分一人では経験することができないことに、たくさんふれられて感謝しています」。弱々しい字でつづった便箋(びんせん)3枚は12年春、悲報とともに佐藤さんの元へ。最後に「鳥島の海に散骨してほしい」とあった。53歳だった。

 村上速雄さんも、聟島での2世の巣立ちを見届けることができなかった。鳥島の営巣地は崖下にあり、ヒナを運び上げるのは極めて危険な作業だ。ルートの安全確保など、山岳ガイドとしての技術を生かした。14年暮れ、39歳の誕生日を病室で祝った1週間後に他界。がんだった。

 91年から鳥島に通い続ける佐藤さんはいう。「彼らの魂は、アホウドリたち、私たちを見守り続けてくれると信じています」(中山由美)
http://www.asahi.com/articles/DA3S12590329.html

http://archive.is/wHL1o
http://archive.is/pLtel
聟島でアホウドリ繁殖支え 巣立ち見届けず4年前他界の獣医師・渡辺さん【東京新聞2016年6月21日】
アホウドリ 新繁殖地 ひな初の巣立ち【毎日新聞2016年5月24日】
アホウドリひな聟島で初の巣立ち 新繁殖地計画の小笠原【共同通信2016年5月23日】

posted by BNJ at 22:07 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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