2016年10月07日

神奈川)けがをした野鳥、守るのは私 ボランティア奮闘【朝日新聞デジタル2016年10月7日】

保護したつぶらを手で包む沢田伸子さん(左)と茂友さん夫妻=横浜市緑区

 県自然環境保全センター(厚木市七沢)には、毎年500を超えるけがをした野生動物が運び込まれる。治療し、野生にかえす活動をしている職員4人を支えているのは、約250人のボランティアだ。

 「元気になりますように」。鳥かごにかけた新聞紙を祈るような気持ちでそっとめくったが、ピッコロと名付けたツバメのヒナは冷たく、動かなかった。

 野生動物保護のボランティア活動をしている横浜市緑区の沢田伸子さん(56)がピッコロと出会ったのは8月上旬。自宅最寄りのJR中山駅前には毎年ツバメが巣を作る。巣立つ寸前のヒナたちが元気に鳴くその下に、体長7〜8センチのピッコロが落ちていた。家に連れ帰り、餌を与えたが、ぐったりして元気がない。翌日の夜、餌をやると、目を大きく開け、大きな声で「ピッ」と鳴いた。それが最後の餌やりとなった。「力を振り絞って『ありがとう』と言ってくれたのだと思う」

 沢田さんがボランティア活動を始めたきっかけは6年前、自宅の庭でツバメのヒナを見つけたことだ。両肩の骨が折れていた。

 砂糖水を与えるとたくさん飲み、ペットショップで買った餌もどんどん食べるようになった。まん丸の目がかわいく、つぶらと名付けた。

 巣から落ちたりけがをしたりした野鳥を見つけた場合、親鳥がヒナを探していたり実際にはけがをしていなかったりする場合があるので、人が手を出さないほうがいいこともあるという。沢田さんは環境保全センターに相談してつぶらを運んだ後も、その姿が忘れられなかった。

 間もなくセンターで講習を受け、けがなどで野生への復帰ができなくなった鳥獣を生涯にわたって世話する長期飼養ボランティアの登録をした。センターに預けてから半年後につぶらを引き取った。

 つぶらはけがの影響で飛べないが、元気に沢田さんの家で暮らしている。沢田さんとつぶらは毎日、庭にあるピッコロの墓に「今度生まれてきたら飛べるといいね」と話しかける。

 今年、ツバメたちは中山駅前のバス停留所そばに巣を作った。「ふんが原因でトラブルにならないか」。夫の茂友さん(67)と駅前の交番に相談。お巡りさんはJRや駅ビル関係者など方々に電話をかけてくれた。数週間後、駅ビル関係者が巣のそばに「ツバメ子育て中」と書いたポスターを設置。現在は文言が「巣立てました 来年も来たら宜(よろ)しくね」に変わっている。「ツバメがいる風景を楽しんでくれる人の姿もある。この風景がずっと続くといい」と沢田さん夫妻は願っている。

 けがをした野生動物の相談は、県自然環境保全センター自然保護課(046・248・6682)へ。(須田世紀)
http://www.asahi.com/articles/ASJB43Q03JB4ULOB00D.html

http://archive.is/KDODg

タグ:ツバメ
posted by BNJ at 11:55 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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