2016年10月31日

やんばるの森、空から見えた心配な「穴」【朝日新聞デジタル2016年10月31日】

 深い緑の森に、赤茶けた巨大な「穴」が、ポッカリと口を開けていた。

 米軍北部訓練場(沖縄県国頭〈くにがみ〉村、東村)で政府が進めるヘリパッド建設現場を、社機に乗って上空から見る機会があった。

 ヘリパッドというと、どこか小規模で大きな自然破壊を伴わないイメージがある。だが、実際はどうか。

 政府は「ヘリパッドの直径は45メートル」と説明するが、周囲に障害物のない空間を確保するため、伐採地の直径は75メートルにもなる。

 2万4千本もの樹木を伐採し、急ピッチで造成が進む赤土むき出しの現場を実際に見ると、到底小規模には見えない。

 作業中の「穴」は四つ。うち二つは連結しためがね形。穴からは、緑を切り裂き、ぐねぐねと幾筋も作業道が延びていた。

 森全体に視野を広げると、島中央の山間部から太平洋へと、切れ目なく照葉樹林が続く。だが、連なる緑のじゅうたんも、その工事現場でほころびを見せていた。

 北部訓練場の森で鳥類調査をした経験がある沖縄環境ネットワーク世話人、花輪伸一さん(67)は「ヘリパッドの影響は決して小さくない」と指摘する。「伐採した所から周囲の森に風が吹き込む。直射日光も当たり、森の乾燥化が始まる。林道建設後、切り開いた周辺のイタジイが枯れ始めた所もある。乾燥化が進んだためです」

 やんばるの森の動植物は、森の湿った空気がはぐくんできた。穴がもたらす影響を過小評価してはならない。(編集委員・野上隆生)
http://www.asahi.com/articles/ASJBX3RX5JBXTLZU001.html

http://archive.is/CFUiC

posted by BNJ at 22:11 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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