2016年11月05日

安平川下流に遊水地 弁天沼含む湿地帯950ヘクタール【苫小牧民報2016年11月3日】(ラムサール条約)

遊水地の整備が計画されている弁天沼付近
 苫小牧東部地域(苫東)を流れる安平川の治水対策で道は、下流域の弁天沼を含む湿地帯約950ヘクタールを遊水地(河道内調整地)として整備する工事を、早ければ2017年度に着手する。弁天沼の周辺を堤防で取り囲み、洪水発生時に河川の水をため込む計画で、道は現在、堤防の工法や施工場所などを決めるための現地調査を進めている。遊水地が設けられるエリアは、希少野鳥が生息する自然度の高い地域のため、日本野鳥の会(本部東京)も環境保全と治水が両立する整備に期待を寄せる。

 遊水地整備は、千歳川放水路計画の中止に伴う安平川水系河川整備計画の一環として浮上。道は08年度に「安平川下流域の土地利用に関する連絡協議会」を設置し、環境への影響やコスト面などを考慮した整備計画の検討を進め、14年度に方針を固めた。

 整備方針は、安平川下流域の約950ヘクタールを遊水地とし、弁天沼を取り囲むように土盛りの堤防を設ける内容。道は15年度に現地の地質調査や設計に乗り出し、用地測量や用地買収に着手。早ければ17年度に試験施行を含む工事の着手を目指して作業を進めているが、遊水地の設定エリアは湿地帯で地盤が軟弱なため、胆振総合振興局室蘭建設管理部は「工法や施工場所など、慎重に検討を重ねている段階」と説明する。

 同管理部によると、堤防の総延長は約10キロを想定し、工期は「10年ほどかかるだろう」と見込む。大雨で川の水位が上昇した際、遊水地へ自然と水が流れ込み、水位低下後に川へ再び水を戻す仕組みを想定しており、「自然環境に影響が出ないよう配慮した施工方法を計画したい」と話している。

 道の遊水地整備の動きに、日本野鳥の会も期待を込める。弁天沼周辺の湿地帯は、絶滅危惧種など希少鳥類の生息地としてラムサール条約登録湿地ウトナイ湖に並ぶ重要な役割を担っている場所。地域を遊水地にすることは、自然環境の保全につながるとの考えからだ。

 このため、同会は安平川治水対策で、現地形を生かし、面積を可能な限り広くした遊水地設定を道に要望してきた経緯があり、同会施設運営室の大畑孝二室長は「勇払原野の環境保全と治水が両立できるような整備を望んでいる」と話す。

 同会は、自然度の高い弁天沼周辺をラムサール条約登録湿地にしたいという考えも持っており、「苫東の産業、治水、ラムサール湿地の環境保全はうまく共存できるはず」としている。

 道管理の安平川は、空知管内由仁町と安平町追分の境界付近を源とし、苫小牧市弁天付近で勇払川と合流した後、太平洋に注ぐ延長約50キロの2級河川。
http://www.tomamin.co.jp/20161144281

http://archive.is/j5bqZ
北海道)苫東で4年連続タンチョウの飛来を確認【朝日新聞デジタル2016年11月2日】

posted by BNJ at 22:19 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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