2016年11月09日

もうひとつの動物園 守り・伝える/135 ペンギン/12 /東京【毎日新聞2016年11月9日】

数万羽、油にまみれ落命
 ケープペンギンは、アフリカ大陸に生息する唯一のペンギンだ。ナミビアから南アフリカにかけて「コロニー」と呼ばれる、いくつかの巣が集まった繁殖場所が散在している。かつて、大西洋を北上する大型船がケープペンギンを欧米に持ち帰り、ヨーロッパなど北半球の動物園でも飼育されるようになった。

 しかし、その数は減少が続いた。卵が食用に乱獲されたり、繁殖地が次々開発されたこともあったが、近年は、気候変動により南極からの寒流の流れが変わり、餌となるイワシやイカが回遊しなくなったことも繁殖率の低下に影響している。

 特に深刻なのは、1950年代以降、座礁や沈没した船から原油や燃料用の重油が流出する事故が相次いだことだ。名前の由来でもある南アフリカ西部、ケープ地方の沖合は「インド航路」で知られる海の要衝。インド洋と大西洋を結ぶ大型船が多数往来するが、潮流が速く複雑で、6〜8月にかけては低気圧が猛威を振るう。古くから「船の墓場」として船乗りから恐れられてきた。

 ケープペンギンは繁殖期、コロニーから数十キロ以内の海域で採食する。空を飛べないペンギンは海に漂う重油の帯を見つけても飛び越せず、数万羽もが、流出した油にまみれて命を落としてしまった。【斉藤三奈子】
http://mainichi.jp/articles/20161109/ddl/k13/040/022000c

http://archive.is/lFE4L
もうひとつの動物園 守り・伝える/134 ペンギン/11 /東京【毎日新聞2016年11月2日】
もうひとつの動物園 守り・伝える/133 ペンギン/10 /東京【毎日新聞2016年10月26日】
もうひとつの動物園 守り・伝える/132 ペンギン/9 /東京【毎日新聞2016年10月19日】
もうひとつの動物園 守り・伝える/131 ペンギン/8 /東京【毎日新聞2016年10月12日】
もうひとつの動物園 守り・伝える/130 ペンギン/7 /東京【毎日新聞2016年10月5日】
もうひとつの動物園 守り・伝える/129 ペンギン/6 /東京【毎日新聞2016年9月28日】
もうひとつの動物園 守り・伝える/128 ペンギン/5 /東京【毎日新聞2016年9月14日】
もうひとつの動物園 守り・伝える/127 ペンギン/4 /東京【毎日新聞2016年9月7日】
もうひとつの動物園 守り・伝える/126 ペンギン/3 /東京【毎日新聞2016年8月31日】
もうひとつの動物園 守り・伝える/125 ペンギン/2 /東京【毎日新聞2016年8月24日】
もうひとつの動物園 守り・伝える/124 ペンギン/1 /東京 人気者をめぐる物語【毎日新聞2016年8月17日】
もうひとつの動物園:守り・伝える/80 ツシマヤマネコ/4 /東京【毎日新聞2015年6月10日】
もうひとつの動物園:守り・伝える/76 ライチョウ/22 /東京【毎日新聞2015年4月29日】

この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: