2016年11月14日

鹿児島)希少種の事故死深刻 ゆっくり走行呼びかけ【朝日新聞デジタル2016年11月13日】(アマミヤマシギほか)

エサを探し、峠道を横切る国内希少野生動植物種のアマミヤマシギ

 曲がりくねった峠道を、1台の車が勢いよく下っていった。10月末、奄美大島中部の三太郎峠。その速度を測ろうと、自然写真家の常田守さん(63)は車で後を追ったが、すぐに諦めた。「速すぎて怖い。(生き物を)ひいちゃう」。そう言った直後にブレーキを踏み、指をさした先の路上で、県天然記念物アマミハナサキガエルが死にかけていた。車にひかれたとみられる傷があり、数分後に動かなくなった。

 この峠道は世界自然遺産候補地の森に近く、夜の生き物を観察するナイトツアーの名所。以前は一部の自然愛好家やガイドが訪れる程度だったが、遺産登録への動きが進むにつれて知名度が上がり、特に有名なアマミノクロウサギを目当てに訪れる人が増えている。

 そこで懸念されるのが、車にひかれて死ぬ「ロードキル」だ。環境省によると、同島と徳之島で2000〜15年に輪禍により死んだクロウサギは計160匹で、把握できた死因の第1位。あまり知られていないが、ケナガネズミやアマミヤマシギといった希少種に加え、カエルやヘビなども被害に遭っている。

 ログイン前の続き対策として同省は毎秋、事故防止キャンペーンを続ける。フンや食事をするために路上に出るクロウサギの生態や、事故の多発路線などをチラシや講演で紹介。奄美大島5市町村でつくる協議会は昨年、多発路線に減速帯を設けた。長さ2・5メートル、幅35センチ、厚さ5センチのゴム製で、その上を通過する時の振動で注意を促す仕組み。いずれも希少種生息域での「ゆっくり走行」を呼びかけている。

 「速度を落とせばロードキルが防げると同時に、色んな動物を発見しやすくなる。楽しみが広がるよ」

 そう語る常田さんは峠道や林道で安全運転に気を配り、路上の生き物を避けながら進む。時速は10キロ以下。車窓から奄美ならではの生き物を次々と見つけ出す。島の固有種アマミイシカワガエル、国天然記念物のルリカケスやオオトラツグミ、フクロウの仲間リュウキュウコノハズク、県の天然記念物オットンガエル――。「クロウサギしか見ないのはもったいない」。経験を積めば、次第に生き物に気付けるようになる。

 県が設けた遺産候補地の保全や活用法を考える検討会は、希少種が多い道での通行規制やガイドの同行義務付けなどの案を打ち出している。常田さんはさらに、生活道路ではない尾根道などで舗装の一部をはがしてみてはどうか、と提案する。でこぼこ道になればスピードは出せなくなり、在来種の生息環境も向上。遺産登録の可否を判断するユネスコ関係者に対し、「自然を大切にする島であることをアピールできる」と強調する。(外尾誠)
http://digital.asahi.com/articles/ASJCC6G7ZJCCTLTB00V.html

http://archive.is/ikqcp

posted by BNJ at 11:12 | Comment(0) | 野鳥ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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