2016年11月17日

地軸 飛べない鳥【愛媛新聞ONLINE2016年11月17日】

 キーウィという鳥がいる。ニュージーランド(NZ)の国鳥で、天敵がいない環境で翼が退化した「飛べない鳥」。イタチやネズミなどの影響で数が減っているという。危険は人間が持ち込んだ。対処できなくても無理はない▲
 NZで今週初めに起きた地震のニュースを聞き、この鳥が浮かんだ。海沿いの町では観光客約千人が孤立した。道路が寸断され、避難したくても手段がない。海軍の式典で集まっていた各国の軍艦が救援活動に加わったが、救出をほぼ終えたのは丸2日以上たってから▲
 NZでは過去にも甚大な被害を出した地震がある。5年前には、語学学校が入ったビルが倒壊して日本人28人を含む185人が犠牲になった。原因は設計・施工上の欠陥による耐震強度不足。人災による被害拡大に改めて憤りが募る▲
 地震はいつどこで起きても不思議ではない。イタリア中部では今夏以降、大きな地震が相次ぐ。先月には鳥取が震度6弱の揺れに見舞われた。対岸の火事と思わず、備えは万全に▲
 発生が予想されるならなおさらだ。南海トラフ巨大地震は、30年以内にマグニチュード(M)8級以上が起きる確率が70%程度とされる。あらゆる危険を想定しておかねば。激しい揺れ、津波、そして原子力災害…▲
 避難の手段が失われる事態が心配だ。「飛べない鳥」のように危険に対処できない可能性があるなら、要素を除いておきたい。人災を引き起こさないために。
https://www.ehime-np.co.jp/article/news201611175261

http://archive.is/JpPFn

タグ:キーウィ
posted by BNJ at 11:57 | Comment(0) | 鳥類コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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